<SORAを見上げて>
倉庫:ショートショート・長編等の書き物にはまって数年、重複が多く手直し中です。
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 62
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 62


ここ2・3日、ガッシュの嫌いな全体会議にも、おとなしく顔だけは出してくれている。
それも一番後ろの、端の席にいつもいる。あれ以来会議で一言も口を開く事はない。
黙ってジッと見ているだけなので、かえって皆真剣にならざるを得なかった。
終ると一言『良かった』と伝えるだけだった。
ランが議題について質問しても
『私に聞くことではない。皆と君が思うようにやることだ』と、一切答えなかった。
ボスも困りきっていた。
「ガッシュ、全部に答える必要はないが君の意見も聞きたい」
「分かりました。どの件か教えてください。後ほどボスの所に、私の意見をお伝えしておきます」
「、、、会議が非常に真剣でいいが皆ガッシュを意識している」
「もうでなくていいと?それを望んでいるんですが」
「頑固だな。しょうがあるまい。ガッシュはシティには欠かせない存在だ」
「、、、優秀な人は、いくらでもいます」

ガッシュのアドレスには質問や、謝りやら、求めている事に応えないのは間違っているのでは等々、
メールが貯まったままだったのを全部削除し、ガッシュからのメッセージとして次のように皆に知らせた。

[沢山のメール及びダイレクトなコンタクトをありがとう。質問・情報に関してはメインコンピューターにそれぞれの端末からしてください。いくつかの選択肢が出てくるでしょう。それはそれぞれ皆さんがする仕事です。このような形で返事をする事をお許しください。シティの輝かしい未来と共に、皆さんがある事を確信します。ガッシュ]

このガッシュの対応には皆が困っていたが、シティ以内でガッシュに会った人たちや訓練生達も、いつもどおりの爽やかな美丈夫に安心していた。皆ガッシュの人柄を知っている、時が過ぎるのを待つような気持ちでいた。

ガッシュ自身は訓練教官として以外の空き時間は、ランと行動していた。
ランの時間が出来た時に一緒にジムで重力負荷をかけ、ひと汗をかいてシャワーを浴び栄養補給。
「なんだかランを、お育てもうし上げる乳母のようだな。リゲルに頼んだのにあいつ。そろそろ起きろって言ってこようかな」
「私が嫌になりましたか?」
「ランの成長を見るのは楽しい。本当だ。急激に上がって来ている。俺自身、ランや他からもあちこちから影響を受けて、やばいんだ。リゲルが潮時だと言ってくれた時に出て行くべきだった。この世界に、もっと俺は学べって事か?、、、、何でこうなるかな」

「ガッシュやばいって?貴方は何か隠している、、、何もできなくてすみません」
「いいや、そんなことはない。家族という幸せを教えてもらったよ、、、、」
「今は教えていただけないのですね。リゲル面白い事があったら、起きて、、」
「起こしに行く気か!?遊ぶんだったらリゲルと遊んでもらえ!」
「ガッシュも一緒にです。お願いします」
「今の俺は、ランや彼とマジになって遊べないんだ!これ以上高くなる訳には行かないんだよ、益々星へ帰れなくなる。ノルドとの約束があるからな。といってもこっちが勝手に決めた事だがな。、、、、」
「マジじゃなくても良いですから」
「俺を気絶させるきか?」
「うわぁ〜!楽しみだ」

暫しガッシュは、ランを見つめたまま黙っていた。
そして突然ガッシュは遊ぶか?と言った。
「彼とビックマインドとベガの腕輪からも、、、もういいかな。ラン、外で遊ぶか?!」
「ガっシュ、、?変です」
「こんなものかもしれない。約束か、、。俺はもう良いかもしれない。遊んでやる気になったんだから、行くぞ!」
「あの、、ガッシュ」
ランはいきなり不安になった。始めてガッシュの心の中を覗こうとしたが、固いガードがあるわけでもないのに、その心を見ることはできなかった。

「彼は今、外に行った。待っている。ビックパワー二人だからシティから離れるぞ」
次の瞬間、シティの関係惑星から離れたところまで来ていた。

『ガっシュ、ここでいいか?』彼が伝えてきた。
『貴方が決めてください』
『こんな所まで、来て遊ぶんですか?』
『彼と遊ぶのはランが先輩だろうが!俺は初めてだ、楽しみと言えば楽しみだが、とんでもないなぁ』
『あ、、はい。ガッシュ大丈夫?』
『大丈夫かといわれてもなぁ、、、もう』ガッシュは彼を見た。

『ガッシュに出会う前から、この世界に大きな存在感があった事はしっている』
『ビックマインドから聞いたのですか?、、、知らないわけ無いな。ラン、そう言う事だ』
『?ガッシュのパワーの変化ですか』

彼が濃紺の美しい目でガッシュを見つめた。
『ガッシュ、ビックマインドから聞いたって何んだ?、、、教えてくれる?』
彼のマリンブルー目は、見つめられると抵抗できないと思うほどひきつけられ、銀河の浮かぶ宇宙空間に吸い込まれるような感覚になる。

『知らないんですか?、、止めて、、、なぜこうなる、、』
ガッシュは逃げられないと思ったが、彼の方が目をそらせた。
『変な言い方になって悪かった。ラン、ガッシュは今のラン程度のものじゃないよ』

『!やっぱり付き合わされるんだ』ガッシュは小さなため息をついた。
『ガッシュが遊ぼうと言ったのだよ』
『、、、、ランの知らない事を一度ぐらい見せてやるよ。それで終わりだ』
『知らないこと?!ガッシュ見たいですが、でも』

ガッシュがパワーを上げると光の中に消えた。
『ガッシュは光るんですね。貴方と同じだ。フフッ!』ランもガードを外して消えた。

宇宙空間を一瞬鋭い光が駆け抜ける。
その光達はすごい勢いで現われたり消えたりしていた。
彼は、はじめは笑って見ていたが、そのうちに表情が変わって彼も消えた。

シティのメイン・コントロールルームでは、遥か宇宙空間に突然巨大なエネルギーの発生を探知して、解析をしていた。
「シティ内に、彼とラン、ガッシュが確認できません」
ボスは三人がいないのを知り、ノルドにたずねた。

『彼らです。こんな事初めてです。すごい!』

「うわぁ!いきなりこっちに来た」コントロールルームのスタッフが叫んだ。

『ガッシュだ。ボス、リゲルの部屋です。大丈夫』
『ガッシュ、リゲルを起すのか?』

『いや、もう起きていました。、、リゲルにバトンタッチだ。ノルド悪い。約束は先に延ばす事になる。時間をくれ』

リゲルはガッシュを見て驚いた。
『すげぇや!ガッシュ、お前ずるいなぁ、、、おい!ガッシュ?』
『リゲル、彼とラ、、』
ガッシュは光で包まれていたが、思いを伝えるのが難しそうだった。
『何だよ、彼が本気になって遊んでるとでも言うのか?』
『いいから早く、、、俺はやる事がある』と言うとガッシュはまた消えた。
『ガッシュ、どこへ?!』
リゲルの問いに、ガッシュは応える事はなかった。

「ガッシュとリゲルが消えました」スタッフが報告した。

リゲルは、ガッシュの存在を探り、、、彼にコンタクトを取った。
『ガッシュがいない。どこかへ突然消えた』

『分っている。今、ランを連れて戻る』
リゲルの前に彼がランを抱えて現われた。
『ランまで、ハードすぎたんじゃないか?』
そう言ってから、リゲルは彼を見て言葉を失った。
ランは気を失っていてその顔は涙で濡れていた。

『ガッシュを止めるつもりだった。止められると、、、リゲル、なぜガッシュは私を』
『何を、、?ガッシュは、俺の所に来た。バトンタッチだ、やることがあると言って、、』
『ビックマインドもガッシュの事に対して、こんな事は何も言っていなかった。、、、なぜだっ!』
『貴方のパワーは、高すぎます。ランが危ない。俺に』
リゲルは、ランの身体を受け止めたその瞬間、
『重い、、、ガッシュ???ランとガッシュ?なっ、なんで、、!?』

『リゲルは、ガッシュの事を何か知っているか?彼を知らなけれねば』
『何?ノルドと同じ出身と言う事になっているけど、本来は他所から来たと思っているよ。ガッシュはノルドを連れて帰る約束があるって。俺まで混乱して来た』
『リゲル、私のところへ行こう。リゲルこのままいけるか?』
『分りました。大丈夫です』
『OK』
フッと彼の雰囲気が変化と思った瞬間、彼の家のリビングにいた。
「ランをそこへ」リゲルは,ランをソファーに寝かせた。
「ONじゃないのですね」
「そう、、、」

彼はランとガッシュに呼びかけていた。
『ラン、ガッシュ私だ解るか?』
『ガッシュ、、ガッシュが、、、』「ラン!!」
目が醒めたランが、突然泣きはじめた。
「ガッシュは?」彼が真剣にランを覗き込んでいる。
「応えてくれないんです。ガッシュー!ううっ」
『落ち着け,ラン。私がコンタクトを取る』
『ガッシュ、返事をしろ!どうなっているんだ?』彼がガッシュに呼びかけていた。

リゲルは自分を起こしに来たガッシュを、そのまま心の中に呼び出していた。
『ガッシュ、お前何をした?勝手に俺を置いて何をしているんだ。応えろ!俺を知っているはずだろ。ガッシュを探す為なら何でもする。分っているはずだ。ランは今の状態では危ない。俺ができることを伝えてくれ』
リゲルの心にガッシュがノルドに伝えた言葉が蘇って来た。
「ガッシュはシティに戻って来た時に、”ノルド悪い。約束は先に延ばす事になる。時間をくれ”と言っていた。俺にはやることがあると言って」
リゲルは、ガッシュの言葉を彼に言った。

「ガッシュは、これからの自分の生き方を迷っていた。彼の独特な力の使い道を、、、。私やリゲルと共に生きていくランを、思っていてくれてはいたが、まさか、、、。必ずガッシュを連れ戻す。無理やり彼の別な姿を、引き出したのは私だ。ガッシュ、、、」

「別な姿って、、、」
「リゲル、ガッシュは、この世界のものではない、、。過去の全てと共に封印して、人として生きて来たのだろう、、、」

ランがその時の事を話した。
「ガッシュは光の中にいた。リゲルも知っているでしょう。とてつもない光の塊がガッシュの形をしていたと思ったら、突然、放射線状に広がって、私の中に、、、、ガッシュ。戻ってそんなの嫌だ。いやだぁ!」
「ラン!!落ち着け!ガッシュは死んではいない」
「待て、ガッシュがランのために何かしているのだ」
「時間を、、、、」ランが小さな声で言った。
「ラン?!、、、ガッシュだ!」
『ガッシュ、聴け!時間が欲しいのだな。分かった。やることをやったら、俺達の目の前に必ず戻って来きてくれ。ランは彼が命がけで助けた大切な命だから、何かあったのだろう?彼に全てを伝えてくれ。分かったな。ガッシュは俺を救ってくれたのに、無理をさせていたんだ。俺はどうしたらいい、、ガッシュ』

「リゲル、、、ガッシュにきっと届いただろう。この世界を愛して、ここにいるのは何も私だけではなかった。私は一人ではなかった大切な人が沢山いた、、自分でランを家族にし、一つの星の人として、、。自分は違うとどこかに思っていたのだろう私の最も嫌う道にずれ込んで来ていたのかもしれない」

「そんな事!貴方が悪いのではありません。それではガッシュが苦しみ、、ます」ランが必死で彼に訴えた。
『ラン、、』リゲルが静かにフォローをしはじめた。

『ガッシュ、会いたい。結果としてこのような事に追い込んだ事を悔いている。ランの事は私がした事だ。どうか私にランを返して欲しい。ランに、こんなかかわり方をした私を許して欲しい』
何故か彼の様子が変だった。
「何を言っているのです、、、、私は貴方に助けていただいたのです。家族にしてもらった事、どれほど嬉しかったか。ガッシュだって、そんな事は思ってもみない事だと、、、、リゲル?!」
「リゲル?!」

リゲルは床に座りランをフォローしていたが、いきなり前に崩れて来た。
彼がリゲルの大きな胸に手をやり、フォローをはじめて、すぐにリゲルは気がついた。
「はぁっ、はっ、、はぁっ、、、」肩で苦しそうに呼吸をしている。
暫くして呼吸もだいぶ楽になってきた、紫色になっていた唇に赤味が差してきた。
「発作か、、、リゲル、、コントロールが厳しい状態なのだな、このままではまずいな」
『ん、もう大丈夫だ。ガッシュはすぐ戻る、、、ただ彼の肉体は、早く、、、危険だ』

彼はリゲルの巨体を、ソファーの前に寝かせた。
「ランは大丈夫か?」
「はい」起き上がると、リゲルの横に座った。

彼はランの雰囲気が明らかに違う事に気がついた。
『リゲル、大丈夫か?君まで苦しませたな。ランは素晴らしいよ』
ランの姿ではあったが、伝えてきたのはガッシュだった。

『私の体は、この星のランと貴方の思い出の大草原にいます。一応呼吸もして心臓も動いているから、まだ大丈夫。心配をかけました』

ランはリゲルのフォローをはじめている。
『ラン不思議な感じだよ。彼もランもガッシュもいや、それ以外、、、彼女かな?俺、宇宙に溶け出していきそうだ、、、。もっと先にまだ早いな』
『そう、まだ早過ぎる。リゲルは長生きだろう大丈夫だ。君は強く生きるのだ』
『、、、解った。ガッシュが戻ってくる、怒鳴ってやらないとな』
『そうだ』
『私がガッシュを迎えに行ってくる。すぐ戻るから』と
彼はフッと消えた次の瞬間、ガッシュを抱いて戻って来た。

「ガッシュは生きているよ。ラン、リゲル、、、」
『ガッシュ、、、、、今リゲルの中へ。さよならかもしれないって、、、ランとリゲルの為なら良いって』
ランは涙が止まらない、放心状態に近い。

『なんて厄介な生き物達なんだ!ガッシュ、もういい、戻って来い!皆が傷つく』
『ランの繊細さに以前にリゲルが手を打ってあり、しっかりガードされて心配は無い』
『ガッシュか、そのリゲルも繊細だ。君達がリゲルの為に欠けてはならないのだ。リゲルは、リゲルではなくなる。そういう奴なんだ。わかるだろう。早く!ガッシュが中にいては、リゲルは身動きできないだろう。二人とも危険だ』
『、、、リゲルの本来あるべき姿で、大好きな生命達と生きて欲しい、、、』

『ガッシュもどって来い、、、、私はこうして、ランの時のように、君の体を抱いたままフォローしている。
ガッシュを離すつもりはない。、、、このままでは、、早く』
『リゲルも貴方も脅しをかける。フォローは上手いが生き方が下手なのでは?』
リゲルの身体から光が出てきて、彼に抱かれているガッシュの中に戻った。

『、、アリガトウ、、もう離して、、大丈夫、、』
『ガッシュも、けっして生き方は上手くないな。私の方こそ何でこんな事になる?と言いたいぞ』
彼はガッシュをリゲルの隣りに寝かせ、ランをソファーに戻し溜息をついた。

『戻ってきてすぐこれか、、、私の倒れる場所も無いな、、』
イスに座り込んで、静かに皆をフォローしていた。

『貴方はここで随分長く生きていると思っていた、、、たくさんの事を見てきていると、、、』
ガッシュが心に話し掛けてきた。
『この星に生まれた時にリセットされて、赤ん坊・幼児期、途中を抜かして数年だ。私が幼すぎて、、、』
『人としての経験が少ない、、、。リゲルは少し深刻です。貴方は?』
『今ベガが腕輪に導かれて、ノルドと共にもうすぐ来る。私は、なんとか、、、、。ガッシュがもう少し粘ったら、、、この体の死という経験する事になったかもしれない』
『そんな!!』
『ランが最初で最後のはずだった。これは皆に言う必要があるのかな?次は無いと、、、。
触れ合う事ができるようになりたい、、、。この世界で生まれ育ったのに上手く行かないものだね。ガッシュは?』
『貴方が全魂込めて救ってくれた、大事にします』

『そう大丈夫か。ガッシュとゆっくり話がしてみたい』
『私も忘れていた事を少し思い出して来たたのだし、貴方と話したい。でもリゲルが心配です』
『リゲルは、ガッシュの伝えた事を分かってくれなかったのか?』
『ん、前のとまるで違ってすごいな、それ、いいかもって、、、』
リゲルの言った事を彼に伝えた。
『リゲル、、、、いいかもじゃないだろう』

ノルドたちを乗せたシップは、彼の惑星のすぐ側まできた。

「なんて綺麗な星だ、、、、さてどうするかな、、」
『そこからは、私がここへ誘導する』

彼が直接シップを、彼の家のある山の中の高原の、湖の辺の中へ移動させた。

『ベガ、そこでシップを降りて、、、、湖の方へ少し歩け。腕輪を外して』

目の前に突然彼の家が現われた。ノルドもベガも一瞬立ち止まってしまった。

『そう、ここだ。よく来てくれたね。先に言っておく。今全員ダウンしている。意識があるのは私とガッシュだ。ノルドいつも皆で迷惑をかけて申し訳ない。さぁ、中へ』

目の前の壁に筋がスゥ−と入って、入口が開いた。

リビングに入ってきた二人は、目の前の光景に言葉が出ない。
ベガは腕輪を持つ手が震えた。ノルドも極度に緊張していた。

『ベガよく来てくれた。その腕輪、最初にガッシュに渡して。ノルド、リゲルは発作を起した、、、
その後私とガッシュがフォローをしたがかなり厳しい。もう少しリゲルと、コンタクトを取りたいのだが、、、。ランは、ショックが強かったが大丈夫だ、そのまま寝かせてやってくれ』
「分かりました」
「ガッシュ?光っているぞ、、、大丈夫か?腕輪、、」腕輪が宙を移動して光の中に消えた。
『あぁ宇宙一のフォローを受けたから、このままでいい』ガッシュは光の中から伝えてきた。

そのまま腕輪は彼の手の中に移動した。
『ベガ、すごいものを貰ったね、、、』
彼は深呼吸を2回ほどした後、静かに目を閉じてじっとしていたが、彼の胸の上に置かれた手の中にある腕輪が、猛烈な光を発して、彼を包み込み消えた。

暫くリビングの中にその残りの光が尾を引いて飛び交い、ランや、ガッシュの中に出たり入ったりしていたが最後にまとまった、光の塊となりリゲルの中に消えた。

『彼女のバイオ・エネルギーは、宇宙のあらゆる生命に自由に影響するんだな』
ガッシュは自分を取り巻いていた光の光度を下げ、笑ってノルドを見た。
しかしノルドもベガも固まったままだ。

『何?俺はもう大丈夫だぞ』
「ガッシュ?」
『なんだよ。一応俺だが。そんなに変か?ちょっと待てよ。リゲルに気分はどうだと聞くから』
『リゲルどうだ?彼女にフォローされてもう観念したか?俺は、もういい事にしたぜ』
『、、ガッシュ大丈夫だったんだ、、頑丈だな』
『さすがに、”さよならするかも”と思ったが、頑丈ぐらいだろう俺の取り得は。リゲルは繊細過ぎるんだよ』
『彼は?』
『彼女がフォローしに他へ連れて行ったが、俺に、彼も大丈夫だと伝えてくれたよ。ランも何とかOKだ。リゲルは?』
『馬鹿やろう、、、勝手なまねをして息を止めやがった。俺を助けるのか殺すのかどっちなんだ』
『何言っている、ちゃんと生きているじゃないか。リゲルどうなんだ、応えろ。俺を見んだリゲル!』
『ん、すごいパワーだ、、、えっ?!ガッシュ!』
『リゲル寝ぼけてないか?』
『ねっ、、ん、寝ぼけているんだよな、これ』
『がははぁ〜!そうなんだ』
『はぁ、何で?ガッシュいったい、、』
『俺の質問に答えるのが先だろう。ノルドもベガも心配しているんだぞ』
『あぁ混乱して、身体のことか、今は苦しくない。彼女の影響が悪い方向へは、行かなかったようだ』
『良かった、最初からそれを聞いているんだ、まったく!』

ノルドは、ランを診て溜息をついていた。
「ランが何とか大丈夫って、君達はどこまで厳しい状態なんだ?」
応急処置をしてベガに後を任せ、リゲルの横へ来た。

「リゲル、まだ痛むだろう」ノルドは辛そうな顔をして、リゲルに用意した中には彼のものもあった。
『痛みは取れたよ。ノルド、悪いな、、、ノルドを残して先に逝くつもりはないからさ』

リゲルは大きな手を薬品の上にがざし全て吸収した。
「オイ! 全部、、、」
『上手く身体の中でバランスをとって、使うようにしている。俺には良くないものは排除しているから心配ない』
「そうか、それならいい、、、まだ君に触れては、いけないのかな」
『大丈夫だよ』
ノルドがそっとリゲルに触れ、その頬をひと筋の涙がこぼれた。

『俺はずっと、ノルドに心配をかける、その度に泣くな』リゲルガ優しく伝えてきた。
『いい加減にしろ、リゲルにとって都合のいい形で、俺達に付き合えばいいじゃないか。無理をする必要がどこにある。ガッシュだって、、、俺に何も知らせなかった。最近変だと、、、』
ノルドは声に詰まって涙が溢れていた。

『ノルド、話す事ができなかったのは、申し訳ないと思っている。長い時と共に封印していた、何かあるとは思っても、自分でも分からなかった、望まぬ限界を超えさせてもらった事で、一部復活というところかな。だがもう良い』
ガッシュはノルドを自分の光で包んだ。

『過去の一部を思い出した事がある。ノルドに、こんな思いをさせるつもりは無かった。すまない』
「ガッシュ自身が、分からなかった事を俺が知らなくて当たり前だ。そのことを責めるつもりは無い。
ただ、もういいと言うのはどう言う事だ」

『そうだな。一つには、このままでも良いかな、、と言う意味だ。ははっ。これじゃ嫌だと言われると、
ちょっと考えなきゃならないけど、、、ベガ嫌かな?』

「そんなことないわ。誰もが見惚れるほどの絶世の美男子が光をまとうなんて、あまりずるいんじゃない?!でもとても素敵よ。ガッシュ」
『はははっ、姫はお上手を言うようになられました』

「そんなつもりは無いわ。だって彼も他から来てここに生まれ、リゲルの先祖もやっぱり他の世界から来て、この世界に住み着いたのでしょう。彼女も来たし、ガッシュが他から来てどこが不思議なの?
この世界はきっと宇宙一ね、他所から皆きてくれるのだもの。きっと他にも多くの世界から来ているかも知れないじゃない。なんだか嬉しくなってくるわ。ガッシュ、貴方に都合のいい姿でいて良いのよ
リゲルもよ。でも、、、その美しい瞳が見られなくなるのは、皆反対よ」

『目はあった方がいい?ベガ、ありがとう』
リゲルは静かに笑って、ベガにその美しい緑の目でウインクした。
「まぁ、、、」

『、、、一度にいろいろで疲れた。ガッシュ勝手に、、、いい加減にしてくれ。もう誰にも俺には入らせないと決めたのに。これからは共に死ぬ覚悟で来い、そうインプットした。皆わかったな。それもガッシュの中に、彼女の意識が微かにだがいるだろうが、意味わかっているのか?俺が苦労してジリジリと前へ行っている自分を押えているのに、走り出したら、、、、』

『ガッシュもうダメだ、休ませてやれ』ノルドが、ガッシュを止めた。

『ただでさえ、負担がかかっているのに、抵抗のし過ぎで、くたばっているんだよ。暴走もしない、無理もしない、リゲルになって欲しくて彼女とコンタクトをとって、俺なりの方法で影響した。
リゲルは、全て周りを護る事だけで、まるで、、、、。抵抗が猛烈に激しくて、俺はいよいよ”さよなら”かと思ったぜ。それに彼はまたマジで命がけで来るし、、、ノルドにしたって、俺まで影響受けたぜ。
そう簡単に命投げ出すなよ。まったく、生きるのがへたくそな奴等ばかりだ。
お前達幼いくせに、強大なパワーもってバランスが悪すぎるんだ。自滅するぞ。その面倒見るために、ここを選んだつもりはないけどな。あの時リゲルと、他へ行っていたら違った展開だったろうが、もう俺はいい事にしたよ。リゲルの影響は、いやと言うほど受けたが、休んだら俺をオープンにしてやるから少し覗いてみろ』

『ガッシュ悪いが今は、勘弁してくれ、お前の言っている事の全ては理解するとこはできない』

『何が勘弁してくれだ。それでも俺には無理やりだっただろうが、ここの若い生命は情け容赦が無い。
リゲル、君がそれを望めば、ゆっくり行けるようになるし、別な形を取るのも自由だ。
リゲルの無理が無いようにする事だ。彼もそれを望んでいるだろう。、、、、おやすみリゲル』



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2008.03.28 * 遥か時の61〜70 * CM:0 * TB:0 * top↑
  
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