<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>49
ガッシュは彼の星の景色を忘れまいと思いながら、上空から少し時間をかけて移動した。
ランは、彼やリゲルにもこの事を伝えているガッシュに驚くと共に、彼に学ぶ事を誇りに感じた。
『なぜ、彼やリゲルにも貴方の経験を?』
『彼のフィルターを通せば、リゲルやランに不必要なものは排除されるだろうし、必要を感じれば、展開されたもので伝わるだろうと思ったからさ』
『そんな事まで考えていたのですか?』
『情報量がまるで違う、ランとリゲルとに俺が必要かぁ?でもな、使いこなす所までお互いに行ってないだろう。ちょっと失敗経験なんかをスパイスとして取り入れたら、どこから手をつけて良いかわからない状態から、ちょっとした刺激になって、新しいネットワークができてくるかも。少しは役にたるかもしれないと思ったんだよ。俺ってかなり変わりもんだよな。まぁリゲルに伝える必要はなかったな!』
完璧な人間と程遠い?、、、、いや、まさに完璧に人間らしい。
愛すべき人ガッシュは、我々の銀河に、その凛々しい完璧な容姿に並ぶ人は見当たらない。
リゲルをも越えて、彼を引き付けるものさえあるのにもかかわらず、並外れた強き思いから来る自信など、持ち合わせていないかのようなガッシュ。
突然リゲルも遥か宇宙空間を、距離というものが存在しないかのように、ランに語りかけてきた
『思いっきり笑った!涙が出たぜ。笑いすぎて腹いてぇ〜。どうだ?ガッシュは凄い奴だろ。どこまで行くのかな、俺の想像の外になってきている』
『リゲルの想像の外?それは凄すぎる』
『いや、もともとのベースがあがってくる事は分っていたが、恐れ入っただよ。俺たちの兄貴のような奴だし、しっかり鍛えてもらえ、じゃぁな』
ランとガッシュが、異星人の為の滞在区にある最高級ホテルのロビーに戻ってさっそく、
「食事は昨日のところでいいですか?他にもありますが」とランが聞いたところ、
「ルームサービスにしてもらって、いいかな」とガッシュは正面の大壁画を見ながら言った。
「わかりました。彼とリゲルが来た時の最上階の特別室へ行きましょう。リゲルお気に入りの、超美人のアンドロイド”アリアン”が接待してくれますよ。ふふふっ、ガッシュは美人が苦手ですか?どうします?」
「生意気言うんじゃない、ガキのくせして!って、、、うむ」ガッシュは笑いながら言った。
部屋の入り口で美しい9頭身のアリアンが出迎えた。
「ガッシュ様、ようこそお出でくださいました。この最上階担当のアリアンと申します。何なりとお申し付けください。ラン様、今日は何か良いことでもあったのですか?」
「そんなふうに見えるか、ガッシュと一緒だからだよ」
「そうでしたか。よろしかったですね。ふふっ」
アリアンはその美しいブルーの瞳で、ガッシュに微笑んだ。
「アリアン、隣りのルームサービスを頼みたい」
「わかりました。メニューをお持ちいたします」
「ガッシュ、バルコニーからの景色が素晴らしいよ」
ガッシュは、アリアンの美しさに見惚れていた。
「ガッシュ、バルコニーへ行きます。くくっ」
「何、笑っているんだよ。美しいから堪能してたんだ。ここは広すぎて落ち着かないな。リゲルは馬鹿でかいから、丁度いいかもしれないが」
「他の部屋でもいいのですが、部屋の間取りを変更しましょうか。そういえばリゲルが、シティにアリアンのような、美人アンドロイドが、たくさんいたらいいのにと言っていたのを思い出しました」
「部屋自体を自由に変更、、、アリアンみたいな美人がたくさんかぁ良いな。、、、」
「ガッシュが、貴方の美しさに皆の目が釘付けになっていましたよ」
「そうかい、そうかい。俺には見えなくて良かったよ」
ランは笑いながらバルコニーへ向かった。
「おぉ〜、すばらしい森が広がっているなぁ」
「ここから見る夕日の時間と、夜の流れ星は、本当に美しいです。是非貴方にも見ていただきたいです。バルコニーで食事しましょうか」
「リゲルもノルドも感激していたな、俺も見られるのか。ありがたい。あぁ、ここにいると彼らの感動した光景が心に広がってくるな。色を変化させてなんとも美しい輪だ」
「リゲルとノルドが来た時の光景を見ているのですね。本当に綺麗でした。リゲルがここで昼寝をしていたのを見た時は、本当にビックリしました。元気になってくれて良かった。彼もノルドもリゲルのために命がけでコンタクトを。ガッシュは強い願いを持ってリゲルの細胞を蘇らせましたね。驚きの力です。リゲルがガッシュは、我々の兄貴のようなものだと、そう思ってもいいですか?」
「ちっ!リゲルがかぁ?兄貴を脅す奴が弟かよ。ランは一番下の弟かぁ」
「私か、彼ですが」
「えっ?!」
ガッシュはビックリして聞きなおした。
「彼はほんの小さなころに、子供である事に不便を感じて大人になったと。ランとほとんど変わらないんだよと言って、はっきり教えてくれませんでしたが、もしかすると私より年下かもしれません、彼は私を家族にしてくれましたので、私にとっては、父とも兄とも思っています。ガッシュも私の家族になっていただけますか?」
「彼が一番年下というのは、何とかしてもらいたいな、、まぁ有りだろうが、、、!!俺が一番おやじかよ。チッ!、、、、、、、ランの家族、兄かそれはすごいな。光栄です。すると彼も家族と、、、どういう家族だ。俺が長兄、、、、弟妹がとんでもないじゃないか。身が持たない勘弁してくれ」
「ガッシュは、彼の事も良く知っているように話をしますね。受け入れ方も他と違います」
「なぜそんなことを?俺は彼が言った事をそのまま受け止めているだけだ。頭で考えても太刀打ちできないし、他にどうすればいいかも解らん。そのまま感じたまま、単純なのさ」
「ガッシュの力の引き出され方の凄さは、そこから来ているのでしょうね。私は一番長くお側にいながら、大切なものを身に付けるより、余分なものをたくさん纏っている事が解りました」
「必要を感じないものは捨てる!すると迷う事がなくなる。実戦で迷っている暇はない。その時々で別なものが補う、それが経験だ。う〜ん、ランの場合当てはまらないかもしれないな。君の情報量は桁違いに多いから、、、それも経験か。必要な事を瞬時に選び出すこともできるのだろう。大人の選択さえしてくれればいい」
「ガッシュは、頑丈だってリゲルが言ってます」
ランは、ガッシュが身が持たないと言った事が気になって、真面目な顔で言った。
「今回のようにリゲルもランもノルドも、そんなことは二度とない、、、、。そうか?宇宙で起こる事は俺たちの範疇を超えて起こるのが常識でだ。彼の守備範囲はあまりに広い、この世界だけに留まっている訳にはいかない、何処にでも飛んでいかなければならないからな。
彼一人ではどうしようもない。リゲルとランもいるがそれでも限られている。未来は待ってはくれない、我々の準備が出来ようがどうあろうがだ。
だいたいリゲルとランは、ノルドと俺の心配の種だ。そこから早く卒業して大人になれ。
外のことで大した事できないのだから、せめて君達の役にたてばと思うがこう続けざまではな。
皆がもう少し大人になるのを、俺は我慢して待てばいいのか?」
「そうです。一番上なのですから」
「こういう展開になるとは思わなかったな。そうか、少し考え直すかな」
「何を考え直すのですか?」
「俺の未来と君達の事だよ。もし今だけでも強く思うとその方向に行くのなら、俺はこの目で確認するまでやらねばならない事があるが、展開が少し違って来た。ふふっ、ラン彼が応えたかな」
「えっ?ガッシュ何ですか。わかるように言ってください」
「知ろうと思えば、いいだけだろう。ラン」
「でも、、、。ガッシュは彼と、、、」
「俺の弟だろ、、、すげぇな。、、少しは、他の弟たちに分からないことが俺にわかってもいいだろう。まぁ俺が勝手にそう思っているのか、コントロールされているのか。どうでもいい事だが。君達がもう少し大人になれば、俺は元通り、お役目ご苦労にしてもらえるだろう。早く大人になれ、まったく!いつまでもビックパワーのガキ相手をしているわけには行かないんだ。
俺だって未来の平和のために生きていく約束をしたんだからな。ランを鍛える約束をした。
そしてノルドを星に連れて帰って、俺の親友たちに会わせる約束をした。そこまでは決まっている、考えなければならない事が増えたわけだ。
ふぅー。森の香りがここまで登ってくるなぁ、、、、、腹減っているんだがな」
リビングの奥からアリアンが出てきた。
「遅くなりました。ご用意できております。バルコニーでよろしいですね」
「ありがとう、ここに持ってきて」
アリアンは、見事なレースのテーブルクロスを広げている。
三人のアンドロイドが、良い香りをさせて料理を次々と持ってきた。
「さぁ、ランの番だ!しっかり食え。ボォンに診て貰ってOKがでれば、即GOだぞ」
「ガッシュは少しリゲルのせっかちな所が、うつってませんか?」
「これは俺の性格だ。美味そうだな。食え食え」
この日ガッシュは、バルコニーで遅くまで飲んでいた。
「ガッシュもう休みませんか?だいぶアルコールも進んで。アリアンも心配していますよ」
「いいんだ。たまには、ゆっくり飲みたくなるもんなんだ。考える事も一杯ある。それにこんなに綺麗な輪と、金の流れ星をもったいない。アリアン、これをビンごと持ってきてくれ。今日はもういいよ。良くしてくれて、ありがとう」
アリアンは、氷とミネラルウォーターと新しいグラスを2つと1ビン持ってきた。
「この氷はエルドラ氷河の8760年前のものです。お酒が一番美味しく飲めると評判です。ガッシュ様はまたオンザロックで?だいぶアルコールを飲まれていますが、よろしいのですか?ラン様はミネラルウォーターに香り程度ですね。ふふっ、内緒ですね」
「今日はよろしいだろう?氷河の氷か、ランも少し付き合うんだな、いいぞぉ」
「ではガッシュ様ラン様、他にご用がありましたら、何なりとお申し付けください」
「ご苦労様、おやすみ〜」
アリアンはリビングの壁の奥へ帰っていった。
「ノルドを連れて星へ帰るんだ。シティに戻れなくなったら、どうしようか。ランどうしたらいい?人気あるんだぜ、これでもうるさいのが一杯いる」
「ガッシュ、酔っていますよ。明日大丈夫ですか?人気あるのは本当だと思いますが、シティに戻れなくなるほどなんですか?」
「ん、それをぜ〜んぶ捨てて来た、、、、。酔わなきゃ言えないような事、知りたい奴はいないなぁ。
最低な野郎だと思うよ。これ美味いなぁ氷がいい!」
ガッシュは、グラスの中の氷河の上に、薫り高い強くて美味い酒を注いだ。
「ノルドがあんなだろ何とかしなくちゃと思ってさ。でもなぁ後、どうしよう約束があるからな。ランに皆が説得できるかぁ?そしたらランも連れて行くかな。はははっ止めだ!リゲルも行くぞと言ってうるさくなる。、、?いや、それも手の一つだな。皆リゲルとランで大騒ぎしている間に、俺とノルドはちょっと失礼して。ノルドには誰もいなかったんだ。あぁ、プライベート情報漏らした。
酔ったな、 こんな大人になるな!という見本も見せたわけだ。
親切丁寧なガッシュだろ。ラン後は君の状態で、俺に少しお付き合い願う。
基本は伝えたし遊ぶだけだ。少しずつ食えるようになったら、増やしていけばいい。
どうせ俺じゃ到底相手にならんだろうから、リゲルに遊んでもらえばいい。
あいつ遊びでもむちゃくちゃやるから、注意しておかなきゃならないな。それで俺の仕事は終わりノルドとお家へ帰るんだ、、、って、二人とも故郷家がなかったな。
親友の家を点々と遊び歩けたら最高だな。一度やってみたい。ランも友達の家なんか泊まりに行った事ないんだろ?」
「家がないのですか?知らなかった、、、。泊まりには行った事があります。小さい時近所の友達の家へ、皆でお泊りです」
「ふ〜ん、いいなぁ。酔ったなぁこりゃ、もう話しは止めだ。流れ星が聞きたくないとさ。もうランは寝ろ。兄さんはもう少し空を見ている。あぁ?お酒はもういい。おやすみ!」
「兄さん、お休みなさい、、、」
「ランはいつも素直でいい。たくさん兄弟ができて俺は幸せだ。星に帰ったら、謝らないとならん兄弟ばかりだ。あぁ〜あ」
ランは暗くなったリビングのソファーに座って、ずっとバルコニーのガッシュを見ていた。
気になって仕方がない、彼の話から想像できる事をいろいろ考えて、いくつか思い当たることもあったが、あくまで想像だ。なぜ謝らなきゃならない人がたくさんいる?人のためにいつも思いをめぐらしているような人がなぜ?知りたければ、どうぞなどと言っていたが、ガッシュを覗き込む気になれない。
『ラン横になって目を瞑れ。良い夢を見るんだ』
バルコニーで夜風に吹かれて気持ち良さそうに、星空を見上げているガッシュからだった。
『はい』
ランはソファーに横になった。
ガッシュは彼の星の景色を忘れまいと思いながら、上空から少し時間をかけて移動した。
ランは、彼やリゲルにもこの事を伝えているガッシュに驚くと共に、彼に学ぶ事を誇りに感じた。
『なぜ、彼やリゲルにも貴方の経験を?』
『彼のフィルターを通せば、リゲルやランに不必要なものは排除されるだろうし、必要を感じれば、展開されたもので伝わるだろうと思ったからさ』
『そんな事まで考えていたのですか?』
『情報量がまるで違う、ランとリゲルとに俺が必要かぁ?でもな、使いこなす所までお互いに行ってないだろう。ちょっと失敗経験なんかをスパイスとして取り入れたら、どこから手をつけて良いかわからない状態から、ちょっとした刺激になって、新しいネットワークができてくるかも。少しは役にたるかもしれないと思ったんだよ。俺ってかなり変わりもんだよな。まぁリゲルに伝える必要はなかったな!』
完璧な人間と程遠い?、、、、いや、まさに完璧に人間らしい。
愛すべき人ガッシュは、我々の銀河に、その凛々しい完璧な容姿に並ぶ人は見当たらない。
リゲルをも越えて、彼を引き付けるものさえあるのにもかかわらず、並外れた強き思いから来る自信など、持ち合わせていないかのようなガッシュ。
突然リゲルも遥か宇宙空間を、距離というものが存在しないかのように、ランに語りかけてきた
『思いっきり笑った!涙が出たぜ。笑いすぎて腹いてぇ〜。どうだ?ガッシュは凄い奴だろ。どこまで行くのかな、俺の想像の外になってきている』
『リゲルの想像の外?それは凄すぎる』
『いや、もともとのベースがあがってくる事は分っていたが、恐れ入っただよ。俺たちの兄貴のような奴だし、しっかり鍛えてもらえ、じゃぁな』
ランとガッシュが、異星人の為の滞在区にある最高級ホテルのロビーに戻ってさっそく、
「食事は昨日のところでいいですか?他にもありますが」とランが聞いたところ、
「ルームサービスにしてもらって、いいかな」とガッシュは正面の大壁画を見ながら言った。
「わかりました。彼とリゲルが来た時の最上階の特別室へ行きましょう。リゲルお気に入りの、超美人のアンドロイド”アリアン”が接待してくれますよ。ふふふっ、ガッシュは美人が苦手ですか?どうします?」
「生意気言うんじゃない、ガキのくせして!って、、、うむ」ガッシュは笑いながら言った。
部屋の入り口で美しい9頭身のアリアンが出迎えた。
「ガッシュ様、ようこそお出でくださいました。この最上階担当のアリアンと申します。何なりとお申し付けください。ラン様、今日は何か良いことでもあったのですか?」
「そんなふうに見えるか、ガッシュと一緒だからだよ」
「そうでしたか。よろしかったですね。ふふっ」
アリアンはその美しいブルーの瞳で、ガッシュに微笑んだ。
「アリアン、隣りのルームサービスを頼みたい」
「わかりました。メニューをお持ちいたします」
「ガッシュ、バルコニーからの景色が素晴らしいよ」
ガッシュは、アリアンの美しさに見惚れていた。
「ガッシュ、バルコニーへ行きます。くくっ」
「何、笑っているんだよ。美しいから堪能してたんだ。ここは広すぎて落ち着かないな。リゲルは馬鹿でかいから、丁度いいかもしれないが」
「他の部屋でもいいのですが、部屋の間取りを変更しましょうか。そういえばリゲルが、シティにアリアンのような、美人アンドロイドが、たくさんいたらいいのにと言っていたのを思い出しました」
「部屋自体を自由に変更、、、アリアンみたいな美人がたくさんかぁ良いな。、、、」
「ガッシュが、貴方の美しさに皆の目が釘付けになっていましたよ」
「そうかい、そうかい。俺には見えなくて良かったよ」
ランは笑いながらバルコニーへ向かった。
「おぉ〜、すばらしい森が広がっているなぁ」
「ここから見る夕日の時間と、夜の流れ星は、本当に美しいです。是非貴方にも見ていただきたいです。バルコニーで食事しましょうか」
「リゲルもノルドも感激していたな、俺も見られるのか。ありがたい。あぁ、ここにいると彼らの感動した光景が心に広がってくるな。色を変化させてなんとも美しい輪だ」
「リゲルとノルドが来た時の光景を見ているのですね。本当に綺麗でした。リゲルがここで昼寝をしていたのを見た時は、本当にビックリしました。元気になってくれて良かった。彼もノルドもリゲルのために命がけでコンタクトを。ガッシュは強い願いを持ってリゲルの細胞を蘇らせましたね。驚きの力です。リゲルがガッシュは、我々の兄貴のようなものだと、そう思ってもいいですか?」
「ちっ!リゲルがかぁ?兄貴を脅す奴が弟かよ。ランは一番下の弟かぁ」
「私か、彼ですが」
「えっ?!」
ガッシュはビックリして聞きなおした。
「彼はほんの小さなころに、子供である事に不便を感じて大人になったと。ランとほとんど変わらないんだよと言って、はっきり教えてくれませんでしたが、もしかすると私より年下かもしれません、彼は私を家族にしてくれましたので、私にとっては、父とも兄とも思っています。ガッシュも私の家族になっていただけますか?」
「彼が一番年下というのは、何とかしてもらいたいな、、まぁ有りだろうが、、、!!俺が一番おやじかよ。チッ!、、、、、、、ランの家族、兄かそれはすごいな。光栄です。すると彼も家族と、、、どういう家族だ。俺が長兄、、、、弟妹がとんでもないじゃないか。身が持たない勘弁してくれ」
「ガッシュは、彼の事も良く知っているように話をしますね。受け入れ方も他と違います」
「なぜそんなことを?俺は彼が言った事をそのまま受け止めているだけだ。頭で考えても太刀打ちできないし、他にどうすればいいかも解らん。そのまま感じたまま、単純なのさ」
「ガッシュの力の引き出され方の凄さは、そこから来ているのでしょうね。私は一番長くお側にいながら、大切なものを身に付けるより、余分なものをたくさん纏っている事が解りました」
「必要を感じないものは捨てる!すると迷う事がなくなる。実戦で迷っている暇はない。その時々で別なものが補う、それが経験だ。う〜ん、ランの場合当てはまらないかもしれないな。君の情報量は桁違いに多いから、、、それも経験か。必要な事を瞬時に選び出すこともできるのだろう。大人の選択さえしてくれればいい」
「ガッシュは、頑丈だってリゲルが言ってます」
ランは、ガッシュが身が持たないと言った事が気になって、真面目な顔で言った。
「今回のようにリゲルもランもノルドも、そんなことは二度とない、、、、。そうか?宇宙で起こる事は俺たちの範疇を超えて起こるのが常識でだ。彼の守備範囲はあまりに広い、この世界だけに留まっている訳にはいかない、何処にでも飛んでいかなければならないからな。
彼一人ではどうしようもない。リゲルとランもいるがそれでも限られている。未来は待ってはくれない、我々の準備が出来ようがどうあろうがだ。
だいたいリゲルとランは、ノルドと俺の心配の種だ。そこから早く卒業して大人になれ。
外のことで大した事できないのだから、せめて君達の役にたてばと思うがこう続けざまではな。
皆がもう少し大人になるのを、俺は我慢して待てばいいのか?」
「そうです。一番上なのですから」
「こういう展開になるとは思わなかったな。そうか、少し考え直すかな」
「何を考え直すのですか?」
「俺の未来と君達の事だよ。もし今だけでも強く思うとその方向に行くのなら、俺はこの目で確認するまでやらねばならない事があるが、展開が少し違って来た。ふふっ、ラン彼が応えたかな」
「えっ?ガッシュ何ですか。わかるように言ってください」
「知ろうと思えば、いいだけだろう。ラン」
「でも、、、。ガッシュは彼と、、、」
「俺の弟だろ、、、すげぇな。、、少しは、他の弟たちに分からないことが俺にわかってもいいだろう。まぁ俺が勝手にそう思っているのか、コントロールされているのか。どうでもいい事だが。君達がもう少し大人になれば、俺は元通り、お役目ご苦労にしてもらえるだろう。早く大人になれ、まったく!いつまでもビックパワーのガキ相手をしているわけには行かないんだ。
俺だって未来の平和のために生きていく約束をしたんだからな。ランを鍛える約束をした。
そしてノルドを星に連れて帰って、俺の親友たちに会わせる約束をした。そこまでは決まっている、考えなければならない事が増えたわけだ。
ふぅー。森の香りがここまで登ってくるなぁ、、、、、腹減っているんだがな」
リビングの奥からアリアンが出てきた。
「遅くなりました。ご用意できております。バルコニーでよろしいですね」
「ありがとう、ここに持ってきて」
アリアンは、見事なレースのテーブルクロスを広げている。
三人のアンドロイドが、良い香りをさせて料理を次々と持ってきた。
「さぁ、ランの番だ!しっかり食え。ボォンに診て貰ってOKがでれば、即GOだぞ」
「ガッシュは少しリゲルのせっかちな所が、うつってませんか?」
「これは俺の性格だ。美味そうだな。食え食え」
この日ガッシュは、バルコニーで遅くまで飲んでいた。
「ガッシュもう休みませんか?だいぶアルコールも進んで。アリアンも心配していますよ」
「いいんだ。たまには、ゆっくり飲みたくなるもんなんだ。考える事も一杯ある。それにこんなに綺麗な輪と、金の流れ星をもったいない。アリアン、これをビンごと持ってきてくれ。今日はもういいよ。良くしてくれて、ありがとう」
アリアンは、氷とミネラルウォーターと新しいグラスを2つと1ビン持ってきた。
「この氷はエルドラ氷河の8760年前のものです。お酒が一番美味しく飲めると評判です。ガッシュ様はまたオンザロックで?だいぶアルコールを飲まれていますが、よろしいのですか?ラン様はミネラルウォーターに香り程度ですね。ふふっ、内緒ですね」
「今日はよろしいだろう?氷河の氷か、ランも少し付き合うんだな、いいぞぉ」
「ではガッシュ様ラン様、他にご用がありましたら、何なりとお申し付けください」
「ご苦労様、おやすみ〜」
アリアンはリビングの壁の奥へ帰っていった。
「ノルドを連れて星へ帰るんだ。シティに戻れなくなったら、どうしようか。ランどうしたらいい?人気あるんだぜ、これでもうるさいのが一杯いる」
「ガッシュ、酔っていますよ。明日大丈夫ですか?人気あるのは本当だと思いますが、シティに戻れなくなるほどなんですか?」
「ん、それをぜ〜んぶ捨てて来た、、、、。酔わなきゃ言えないような事、知りたい奴はいないなぁ。
最低な野郎だと思うよ。これ美味いなぁ氷がいい!」
ガッシュは、グラスの中の氷河の上に、薫り高い強くて美味い酒を注いだ。
「ノルドがあんなだろ何とかしなくちゃと思ってさ。でもなぁ後、どうしよう約束があるからな。ランに皆が説得できるかぁ?そしたらランも連れて行くかな。はははっ止めだ!リゲルも行くぞと言ってうるさくなる。、、?いや、それも手の一つだな。皆リゲルとランで大騒ぎしている間に、俺とノルドはちょっと失礼して。ノルドには誰もいなかったんだ。あぁ、プライベート情報漏らした。
酔ったな、 こんな大人になるな!という見本も見せたわけだ。
親切丁寧なガッシュだろ。ラン後は君の状態で、俺に少しお付き合い願う。
基本は伝えたし遊ぶだけだ。少しずつ食えるようになったら、増やしていけばいい。
どうせ俺じゃ到底相手にならんだろうから、リゲルに遊んでもらえばいい。
あいつ遊びでもむちゃくちゃやるから、注意しておかなきゃならないな。それで俺の仕事は終わりノルドとお家へ帰るんだ、、、って、二人とも故郷家がなかったな。
親友の家を点々と遊び歩けたら最高だな。一度やってみたい。ランも友達の家なんか泊まりに行った事ないんだろ?」
「家がないのですか?知らなかった、、、。泊まりには行った事があります。小さい時近所の友達の家へ、皆でお泊りです」
「ふ〜ん、いいなぁ。酔ったなぁこりゃ、もう話しは止めだ。流れ星が聞きたくないとさ。もうランは寝ろ。兄さんはもう少し空を見ている。あぁ?お酒はもういい。おやすみ!」
「兄さん、お休みなさい、、、」
「ランはいつも素直でいい。たくさん兄弟ができて俺は幸せだ。星に帰ったら、謝らないとならん兄弟ばかりだ。あぁ〜あ」
ランは暗くなったリビングのソファーに座って、ずっとバルコニーのガッシュを見ていた。
気になって仕方がない、彼の話から想像できる事をいろいろ考えて、いくつか思い当たることもあったが、あくまで想像だ。なぜ謝らなきゃならない人がたくさんいる?人のためにいつも思いをめぐらしているような人がなぜ?知りたければ、どうぞなどと言っていたが、ガッシュを覗き込む気になれない。
『ラン横になって目を瞑れ。良い夢を見るんだ』
バルコニーで夜風に吹かれて気持ち良さそうに、星空を見上げているガッシュからだった。
『はい』
ランはソファーに横になった。




