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<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 33
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 33



「すごいな、リゲル。使いこなすには、どのくらいかかるだろう」

「我々の仕事がその程度で済むものなら、どれほど嬉しいか」

「あぁ確かに。ところで俺は、これでノルドの主治医になれるのか?」
ガッシュガ言った。

「メディカルセンター非公認のだな、医学試験に合格できるだけの情報は
得ているし、現場での実践は十分にパスしている。そう言った意味では、
皆は立派にメディカルセンターの医師として受け入れられるが、
ガッシュが主治医か、やっぱり俺は病気には、なれないなぁ」

「病気になってもらっては困る。悪いが君には主治医が4人いるぞ
当たりの時もあれば俺の時もある。覚悟しとけよ」

「できればベガがいいかもしれない。リゲルやランは、いざと言う時に
テンションが高すぎるし。はははっ」

「あら、私でいいの?私は厳しいので有名よ」

「ベガはたぶん怖いぜ。ふふっ、俺の高すぎるテンションで我慢しとけ」
リゲルが、ガッシュに、ぐっと顔を近づけて笑いながら言った。

「くくくっ!」
「ふふっ」
「がはははは!」

「笑っているが君達を相手にしていては、一番早く神経か寿命が擦り
切れるのは俺だぞ」

「ノルド、心から申し訳ないと思っていますが、私達はこれからも貴方の
世話になります」
「いや、ラン。私は幸せだと思っているよ」

「どう見ても同じ星の出身には見えないが、ガッシュとノルドの寿命は、
平均寿命のどのくらいに位置するかと、、」
リゲルは瞳の色を変化させて、彼らを見つめた。

「おいリゲル、見つめるな。寿命が解るのはあまりありがたくないぞ。
シティには、数多くの星から人々が来ていて、我々と同じタイプでも」

「そうか?教えてもいいと思ったが、ふふふっ。これからの予想シティ
平均は120〜150の範囲内だが、そこら辺で手を打つか?」

「手を打つ?皆に役立つ程度でいい」
「ガッシュは大丈夫だ。恐ろしく頑丈だ。ノルド、、、」

『ノルドにも頑丈で長生きをしてもらわねば、我々も困るのだ。どこまで
できるか解らないが、少しでもいい影響を出来たらと思う』
リゲルの緑の瞳は、美しく色を変化させながら輝いて、ノルドを覗き込ん
でいたが、突然その長い手をノルドの身体に回し、全身をそっと
抱きしめて片手を,ノルドの心臓の上に置き、状態を見て影響している。

ノルドも皆も驚いて、声も出なかった。
「ノルド少し強い?苦しいか?」

『バカやろう、、倍以上あるでかい奴にいきなり抱きしめられて、パワー
をあげられて、苦しくないかだと?、ビックリしすぎて心臓バクバクだ』

「少し下げる、もう少し我慢しろ。ノルド、彼の置き土産の扉がまた開い
たようだ。ノルドとガッシュの潜在能力は、まだまだ上がる」
『もう少し我慢しろ?!この場合、誰でも止めろというだろ』
ノルドは腕の中からリゲルを睨んでいた。

「くくっ!リゲル、いきなり抱きつく癖は直した方がいい、誰でも驚くに
決まってます」

「そうだな悪かった。俺よりでかいのには、そう出会うことはないからな。
俺は必要を感じれば、抱きしめる奴だとインプットしてくれ。生命自体に
影響するには、これが一番手っ取り早い。でもまぁ、それも今のうちだ」

「ノルド、すごいぞ。俺は本当に嬉しい」

リゲルはノルドを身体から離し、支えながら座らせ、その大きな右手を
ノルドの胸にかざした。先ほどとは違う、柔らかなバイオエネルギーが
伝わってきて、胸が温かくなり動悸が収まった。

「日頃からノルドは、医者として常に命にかかわっているのだからな。
かなりきつい仕事が強いられているわけだ、暫くノルドがコントロールで
きて落ち着くまで、意識してみているよ。少しずつだが、しかし驚くような
変化を遂げるよ」

「それはリゲルだろ。君はそれこそ、休みなくだ」

「まだ、自分のコントロールが下手だからだ。だいたいこの俺に
”抱きしめる良いか”と言われて、”ハイ、どうぞ”とは言えんだろう。
ぶははははっ!」

「抱きしめるぅ?!気味が悪い、、ぷはっ!がはははぁ」
ガッシュの大笑いにつられて、皆笑った。

「ガッシュ〜」リゲルがニヤニヤしながら、手招きした。

「げっ!止めろ!俺とお前だぜ。でかい野郎が二人、、、絶対に止めろ」

皆が勝手な想像して頷きながら笑っている。

「いやぁ〜この銀河1の美丈夫だ、皆羨ましがるぜ。こんな機会を
大切にしたいもんだな」

「リゲル女性陣から一気に嫌われても知らないぞ」
ノルドは真面目な顔だ。

「やっぱ近いうちに外が良いな。ある程度周りを考えずに済むし、
パワー上がるよ?ガッシュを気絶させた事のある奴は、いないそうだし。
限界まで無理やりと言うのも、かえって飛躍するかもな。がはははっ」

「殺す気か?!冗談じゃないぜ。おい」

ノルドは二人の会話を聞いてニヤニヤしていった。
「俺はガッシュみたいに、頑丈でなくて良かったと思えてきたよ。フフッ。
気絶したら、今度はメディカルセンターNO.1の医者が見るから安心しろ。
ガッシュの心臓には剛毛が生えている事だし、多少ハードにやっても
大丈夫だろう」

「ノルド、俺にそんなこと言っていいのか?俺がお前を診ることになって
いるんだぞ」

「そうだったな。でもそれは他に誰もいなかった時だけだ」


「ベガが驚いて固まっているようですが?リゲル」ランがベガを見ていた。

「あっ、ベガは違う形でと思っているよ。少し時間をかけてやればいい」

「リゲル、私、、、もし皆がそうするのなら、同じでも」

「なんだよリゲル、まとめて情報を伝えるのに抱きしめなくて出来るの
なら、皆を驚かせずに済むじゃないか!」

「あはは!情報を伝えるのにいちいち抱くのか?そりゃ大変だ。情報も
得るし伝える事もついでにするが、それより皆の扉を開くのが俺の役目
なんだ。本当はシティの子供も皆もと思うが、この形では君達でやっと
かな」

「やっとって?それはまた少ないな」

「皆はこの世界の誇る素晴らしい能力の持ち主だし、彼と共に飛躍して
きたから耐えられるんだろう。俺にこれでもギリギリだと彼が言っていた
ことを思い出しているよ。皆に直接触れる事が、難しくなってきている。
今の俺にとってギリギリだということだ。
皆だけでなく自分に対しても、この世界に対しても、コントロールを学ん
でいる最中だ。今回のような経験もはじめてだし、まだまだバランスが
上手く取れない。申し訳無いな」

「彼は確かに、私にもそう話した事があります。これでもギリギリで皆に
合わせているって、怖いぐらいに飛躍しているのですね。
リゲルに触れられるのも、今のうちかな?」

「ちゃんとコントロールできるようになれば良いのだ。そしたら思う存分
抱きしめてやるぞ。ははは!」

「なんだか、それじゃ怖いじゃない。いやだ」

「心配ないですよ。彼の美しい緑の瞳の中をゆっくり散歩するといい、
そのうちに終ります」

「ラン、いいこと言うな。突然で驚いたが大丈夫だよ。ベガも、ガッシュも、
近じかリゲルが、情報の扉を開くと解っていれば、驚かなくて済むだろう。
ありがとう、リゲル。これで少しは、役にたつ医者になれるかな、、、、
彼に感謝の思いは伝わるだろうか、、」
ノルドの声が詰まった。

『思いは届いている、貴方がいなければ、我々は未来へ進めない』
リゲルの緑の瞳の奥から、彼が見ているようにノルドには感じた。

『?リゲル問題があるな』

『あぁ、彼から言われている。後で診て貰うさ。突っ走ってはいない。
ゆっくりやっている』

「リゲル貴方が疲れていなければ、今でも大丈夫?」

「続けて大丈夫か?」

「まったく問題はないよ」

「ベガがよければ、丁度いいテンションだ。こっちへ来て」
ベガは頷いてリゲルに近づいた。

「おい、2人で緊張しているじゃないか。リゲルしっかりしろよ」
ガッシュが冷やかした。

「彼女はベガ星の姫だぞ、抱きしめるわけにはいかんだろ」

「ここに座って。ノルド横にいてやってくれ。ベガ両手を出してご覧。
汗をかいている心配ないよ。俺は彼の置き土産の扉を開くだけだ」

リゲルが低く安定した所から、静かにパワーを上げ始めた。

「リゲル、とても瞳が綺麗に変化している」
「そうかぁ?緑の光の世界を散歩でもしていてくれってさ」
他人事のように言うリゲル。

彼女はとても嬉しそうな顔をして、リゲルの瞳を覗き込んでいたが、
意識が朦朧として倒れこんだ。
「今日はこのくらいだね、ベガ」

「リゲル。私もこのまま、、、」

「困った姫だ。このまま寝るのか?」
リゲルは優しく彼女を包み込んで、そっと抱きしめた。

「ベガ、なんだかいい気持ちそうだな」
ノルドは心配げに、リゲルを見て
「リゲル。べガはもう」
「あぁ、ベガを頼む」
リゲルはそのまま、そこに横になった。

「リゲル疲れたのか?」ガッシュが驚いて側に寄ると

「いや、元に戻すのに、どこらへんまでいったら良いかと思って。
一度彼の家へ行った時に、ここでならOKだと2人でガードを少しといて、
適当に上げてみたんだ。2人ともだが、俺の通常と言うテンションは
どこだ?いったいどこまで上がるんだって、大笑いだった。
彼に影響があってはいけないと思ったが、俺が宇宙空間以外では、
やったこともないところまで上げても、”過小評価だな”と笑っていたよ。
彼の適応能力はそれこそとてつもない、この世界に当てはまる物では
ないな。さてと、ちょっと外へ行ってくる。なんだったらガッシュもくる?」

「冗談じゃない。そんなのに付き合ったら、俺なんか一瞬で消えちまうよ」

「ガッシュ、、、お前、とんでもなく凄いらしい、、」
リゲルはすっと起き上がって、そのまま宇宙空間に出て行って
見えなくなった。

「とんでもなくはリゲルだ。リゲルやランとは桁違いすぎるよな」

「私はまだ途上です。ガッシュ」

「ランもリゲルも、ゆっくりモードでいる。君が頼りなのは間違えない。
ガッシュ」
ノルドがベガをソファーに寝せながら言った。




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2008.03.16 * 遥か時の31〜40 * CM:0 * TB:0 * top↑
  
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