<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 20
コンタクトブースの前に立つと、個人認識と同時に扉が開いた。
[お待ちしておりました。メッセージをお預かりしております]
巨体のリゲルは、いつものようにイスをどかし床に直に座って正面の画面を
見ると彼が話しかけてきた。
「ゆっくり休めたかな?リゲルのせっかちな所の影響を受けたのか
皆に普段、躊躇している事を置き土産にした。
ノルドたちとは接触してから、ここに来ている事と思うがすでに情報を得た
ことだろう。それは、それぞれの扉を開ける鍵となっている。
この世界ではリゲルを超える存在は出てこないだろう。
大いに情報の交流をし、あらゆる経験を積む中でもっと自分を知ることだ。
全宇宙の平和の為に、未来につながって行く事を期待している。
一つ頼みがあるランの事だ。私の事は伝えたがランは傷ついている。
私の側にいて最も影響を受けた存在だ。そう、時を待っていただけなのだ。
リゲルと共に仕事をさせたい。君を支える存在に飛躍するだろう」
「ランの事はわかったが、、、、、いつ頃戻って来れるのだ?」
「いくつか不確定なことがある。皆にもほぼ同じような答えをした。私は呼び
出されれば、いつでも皆の望む所に、どんな形をとってでも行く。
しかし、しばらく待てば影響できるようになった時点で応える事になるだろう。
だが、リゲルの叫びには、、、、、、命をかけてでも応える。
私には行かなければならない所が多くある。そのどこも緊急事態だ。
それに応えられる限りの事をしながら存在している。何もかもがほぼ同時に
起こり”人”である部分の自分の許容範囲を超えると、私の星にリゲルを連れ
て行った時や、今回のようなことになる」
「命をかけるって、、、、」
返事はなかった。リゲルは厳しい表情で画面を睨みつけて言った。
「何故、、、、こんな答えは受け入れられない」
「リゲルは望んだ答えではないと怒っているだろう。いくつか不確定な事がある
と言ったのは、今の時点では、まだそうとしか言えないという事だ。
しかし私には戻る意思がある。分かって貰えたか?」
「、、、待つしかないんだなんだな」
しばらくすると
[他に質問が無いようでしたら、彼のメッセージは終了します]
「ありがとう、、、、もう良い」
リゲルは小さなため息をつき、狭いブースの中でこの不安の答えを自分の中に
求めた。過去にコンタクトを取った多くの人たちの顔が浮び、その情報が溢れる
ように広がっていった。
我々には、彼が戻るまでにやることがたくさんある。
[メインコンピューターの新しい情報を、ご覧にならなくて良いのですか?]
「ん、今は良い」
リゲルは立ち上がった。
ブースは天井も扉も低かった。頭を下げて潜るようにして出ると呟いた。
「もう少し大きくしてもらいたいもんだよな」
「随分早く出てきたじゃないか。皆なかなか出てこなくて時間制限されたんだぞ
ん、どうした?」
ガッシュの顔から、笑いが消えた。
「いや、しっかり経験を積んでおけとさ。いつごろ帰れるのかという質問をしたら、
皆に同じ事を聞かれると言っていたよ」
「同じだ。呼び出されれば、いつでも皆が望む所へ行く。でも暫く静かに休ませ
てくれと言っていたな」
「、、、、、そんな答えだったな」
「何だ、違うのか?」
ガッシュは、リゲルの緑の瞳をジッとジッと見ている。。
「それぞれに合わせていくつかの答え方を用意したとさ。一般の人に
戻ってくるまで、しっかり経験を積んでおけとは言わないさ」
「そうだな。みんな会えば、何て言っていたかという話題で盛り上がっている。
スタッフには、それぞれ少しずつ違う言い方だったようだが、
<何かあればすぐ戻ると言う事と、しばらく休む>と言うのが共通だな」
一瞬リゲルの瞳の色が微妙に変化した。
「緊急呼び出しには応えるとさ。もっと我々を信用してもらいたいもんだ」
「彼から見れば、我々はやっとフラフラ立ち上がって、歩き出した赤ん坊の
ようなものなんだろう、後は何を?」
「ん、自分を知れと言われた。バージョンUPを見るのは、またの楽しみにする」
「そうか?随分あっさりしているな」
「彼は戻ると皆に伝えた。それでいい。それまでにやる事が山のようにある」
「随分と固い決意をしているようだな。託されている物が違うだろうからな」
「それは違う。彼は皆に影響し未来を託したんだ。これからよろしく頼む」
リゲルはガッシュに深々と頭を下げた。
ガッシュは一瞬驚いたような顔をしたがすぐに応じた。
「こちらこそ。俺はリゲルとすべてを超えて来いと言われた。リゲルとでは
あまりに差がありすぎるが、覚悟は決まっている」
「よし、ガッシュと気持ちは同じだ。さてと俺は腹が減ったんだが」
「おい、人が真面目に話しているのに」
「俺はマジに腹が減っているんだ、ずっと食っていない。これ以上我慢している
と切れやすくなると思うな」
「おい!飯で脅すなよ。美味い物食いに行こう!」
リゲルは、ふと何か感じたような気がして小窓の外を見たがいつもの見慣れた
星々が瞬いていた。
「その前に、ノルドのところへ寄って行こう」
「そうだな」

コンタクトブースの前に立つと、個人認識と同時に扉が開いた。
[お待ちしておりました。メッセージをお預かりしております]
巨体のリゲルは、いつものようにイスをどかし床に直に座って正面の画面を
見ると彼が話しかけてきた。
「ゆっくり休めたかな?リゲルのせっかちな所の影響を受けたのか
皆に普段、躊躇している事を置き土産にした。
ノルドたちとは接触してから、ここに来ている事と思うがすでに情報を得た
ことだろう。それは、それぞれの扉を開ける鍵となっている。
この世界ではリゲルを超える存在は出てこないだろう。
大いに情報の交流をし、あらゆる経験を積む中でもっと自分を知ることだ。
全宇宙の平和の為に、未来につながって行く事を期待している。
一つ頼みがあるランの事だ。私の事は伝えたがランは傷ついている。
私の側にいて最も影響を受けた存在だ。そう、時を待っていただけなのだ。
リゲルと共に仕事をさせたい。君を支える存在に飛躍するだろう」
「ランの事はわかったが、、、、、いつ頃戻って来れるのだ?」
「いくつか不確定なことがある。皆にもほぼ同じような答えをした。私は呼び
出されれば、いつでも皆の望む所に、どんな形をとってでも行く。
しかし、しばらく待てば影響できるようになった時点で応える事になるだろう。
だが、リゲルの叫びには、、、、、、命をかけてでも応える。
私には行かなければならない所が多くある。そのどこも緊急事態だ。
それに応えられる限りの事をしながら存在している。何もかもがほぼ同時に
起こり”人”である部分の自分の許容範囲を超えると、私の星にリゲルを連れ
て行った時や、今回のようなことになる」
「命をかけるって、、、、」
返事はなかった。リゲルは厳しい表情で画面を睨みつけて言った。
「何故、、、、こんな答えは受け入れられない」
「リゲルは望んだ答えではないと怒っているだろう。いくつか不確定な事がある
と言ったのは、今の時点では、まだそうとしか言えないという事だ。
しかし私には戻る意思がある。分かって貰えたか?」
「、、、待つしかないんだなんだな」
しばらくすると
[他に質問が無いようでしたら、彼のメッセージは終了します]
「ありがとう、、、、もう良い」
リゲルは小さなため息をつき、狭いブースの中でこの不安の答えを自分の中に
求めた。過去にコンタクトを取った多くの人たちの顔が浮び、その情報が溢れる
ように広がっていった。
我々には、彼が戻るまでにやることがたくさんある。
[メインコンピューターの新しい情報を、ご覧にならなくて良いのですか?]
「ん、今は良い」
リゲルは立ち上がった。
ブースは天井も扉も低かった。頭を下げて潜るようにして出ると呟いた。
「もう少し大きくしてもらいたいもんだよな」
「随分早く出てきたじゃないか。皆なかなか出てこなくて時間制限されたんだぞ
ん、どうした?」
ガッシュの顔から、笑いが消えた。
「いや、しっかり経験を積んでおけとさ。いつごろ帰れるのかという質問をしたら、
皆に同じ事を聞かれると言っていたよ」
「同じだ。呼び出されれば、いつでも皆が望む所へ行く。でも暫く静かに休ませ
てくれと言っていたな」
「、、、、、そんな答えだったな」
「何だ、違うのか?」
ガッシュは、リゲルの緑の瞳をジッとジッと見ている。。
「それぞれに合わせていくつかの答え方を用意したとさ。一般の人に
戻ってくるまで、しっかり経験を積んでおけとは言わないさ」
「そうだな。みんな会えば、何て言っていたかという話題で盛り上がっている。
スタッフには、それぞれ少しずつ違う言い方だったようだが、
<何かあればすぐ戻ると言う事と、しばらく休む>と言うのが共通だな」
一瞬リゲルの瞳の色が微妙に変化した。
「緊急呼び出しには応えるとさ。もっと我々を信用してもらいたいもんだ」
「彼から見れば、我々はやっとフラフラ立ち上がって、歩き出した赤ん坊の
ようなものなんだろう、後は何を?」
「ん、自分を知れと言われた。バージョンUPを見るのは、またの楽しみにする」
「そうか?随分あっさりしているな」
「彼は戻ると皆に伝えた。それでいい。それまでにやる事が山のようにある」
「随分と固い決意をしているようだな。託されている物が違うだろうからな」
「それは違う。彼は皆に影響し未来を託したんだ。これからよろしく頼む」
リゲルはガッシュに深々と頭を下げた。
ガッシュは一瞬驚いたような顔をしたがすぐに応じた。
「こちらこそ。俺はリゲルとすべてを超えて来いと言われた。リゲルとでは
あまりに差がありすぎるが、覚悟は決まっている」
「よし、ガッシュと気持ちは同じだ。さてと俺は腹が減ったんだが」
「おい、人が真面目に話しているのに」
「俺はマジに腹が減っているんだ、ずっと食っていない。これ以上我慢している
と切れやすくなると思うな」
「おい!飯で脅すなよ。美味い物食いに行こう!」
リゲルは、ふと何か感じたような気がして小窓の外を見たがいつもの見慣れた
星々が瞬いていた。
「その前に、ノルドのところへ寄って行こう」
「そうだな」




