<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 13
「おお〜っ!」
大広間の扉の前に現われた、倍以上の身長の巨人リゲルに思わず驚きの声がでた。
しかし同時にその瞬間、なんとも気持ちの良い穏やかなパワーがこの大広間に広が
り、リゲルを危険だと反対していた者も少し考えを変えた。
リゲルは片足を引いて、立てひざで「はじめまして、リゲルといいます」と挨拶をした。
「リゲル、お会いできて嬉しい。彼にご一緒して来て下さったことを感謝致しま
す」最長老トゥーが先ず挨拶をした。
「お城とは、ビックリしました。こういう所は初めてです」
リゲルは皆をキラキラと輝く美しい緑の目で、皆を見回してもう一度小さく会釈をした。
トゥは城の説明をした。
「ここは大昔王族の別荘だった場所で、そのまま復元したものなのです」
今回の長老会議には各代表者もすべて集まっていて、順に挨拶を交わした。
「ようこそリゲル」
「私は宇宙港で何度か貴方の星の方とお会いして、宇宙のどの宝石よりも美しいと
言われる皆さんの瞳には感動しましたが、リゲルは特に素晴らしい!本当に美しい。
それに貴方は抜きん出て大きいですな」
「ありがとう。一番でかい!ぉ大きいです」
思わずでかいと言った事で、好ましい笑いが漏れた。
リゲルが目を留めた少年が挨拶をした。
「私はランと言います。彼がここへ入ってこられた時に、すぐに貴方を感じました。
いつも護ってくれていたと聞きました。本当にありがとうございます。
彼は、この星の者にとってかけがいのない存在なのです」
そう言うとランはリゲルに握手を求めて手を上げた。
リゲルは少しビックリしたのような嬉しそうな顔で、ランを見下ろしている。
なぜなら異星人同士が初対面でいきなりの接触は、互いの影響を考えて
決してしないのが普通だ。まして彼ほどの巨人に何の警戒心もなく接触を求めて
くるのは子供ぐらいなものが、それはランの善いところで、リゲルにも共通している。
リゲルの大きな瞳は輝いてランを見つめ、身体を丸めてなるべく低くすると
握手どころかいきなり子供にするようにランを抱擁した。これにはランも周りも
少し驚いていた。
「くくくっ!ラン、私も危うくリゲルに抱きつかれそうになったが大丈夫かな?」
「ちょ、ちょっと苦しいです、でもとても優しくて暖かくて気持ち良い、、です」
「あっはははっ」広間に皆の笑い声が響いた。
ランは恥ずかしそうにリゲルの腕の中で下を向いてしまった。
リゲルは周りの事など気にもせず、ランをその緑の美しい瞳で見つめていて言った。
「ごめん、君の気持ちが嬉しかったのでつい力が入った」そう言うとランを離して『ごめん。ランは素晴らしい人だ』と伝えた。
「リゲル、ここの人たちは心が柔軟だろう。気持ちはわかるがパワーの違いに気を
つけて」彼がリゲルに言うと
「わかった。これからは気をつけて抱きしめるよ。だが貴方を抱きそびれたのは
残念だ。ははっ!」
一同は冗談だと思いながらも驚いて声を上げた。
「はぁ?!」
「これは驚いた。はははっ!」
『どうもテンションが高いな。貴方の家で高かった影響かな?』
リゲルが心に話し掛けてきた。
『そうだな。暫くコントロールを意識した方が良い』
すぐ側にいた一人の女性がリゲルを見上げて言った。
「失礼でなければ、そのお美しい緑の瞳を少し見させて頂きたいのですが」
「どうぞ」リゲルは絨毯の上に座ると、背を丸めて顔を見せた。
「、、、なんて美しいのでしょう」
周りも暫し見惚れていると、瞬きを我慢していたリゲルが長い睫をパサパサさせて
瞬きをした。
「!ごめんなさい。見惚れてしまいました」
リゲルは笑顔で頷くと、背を起こした。
先ほどの緊張感はどこかに飛んで、広間の雰囲気は笑顔に満たされていた。
その中でランはリゲルの心に話しかけた。
『リゲル、彼の心は自在に影響できます。それをあえて私達に合わせてご苦労を
されている。未来の生命の為にと、、心配なのです』
『彼はある意味頑固な方だ。誰も止める事ができない。実は俺、昨日生まれて
初めて、とてつもない存在に出会った喜びに感動した。彼はいったい、、
いつも一緒にいるのに、知らない事だらけだ。本来なら大概の事は自分の思い通りに、
いや、彼が望めばいつでもこの世界の支配、?』
『リゲル!!!』ランの心が叫んで、リゲルを止めた。
長老達は眉をひそめ、広間の空気は一瞬にして凍りついた。
「なんだ?!」リゲルは動揺した。
彼の横にドクター・ボォンとランがついていた。
「!大丈夫ですか」
ボォンが下を向いた彼の顔を覗き込むようにして聞くと彼が頷いている。
「俺が何かしたのか?いったいどうしたんだ」『、、、大丈夫か?』
周りの緊張感にリゲルは彼の側に行くのを躊躇うほどだった。
トゥーが静かだが強い意思でリゲルに伝えた。
『リゲル、君は知らないのだね?彼に対する言葉と思考に気をつけてください』
すると彼が顔を上げて言った。
「リゲル、これは私に問題がある」
ボォンは何かあわただしく部屋を出て行った。
「前よりかなり鍛えられただろう。ビクともしなく、、なりたいものだが。
それも危ないか」とランに笑いかけたが、
「何をおっしゃるんですか」怒られてしまった。
「俺が何をした?」
リゲルはそう言いながら私の所へ来て、心配そうに美しい緑の瞳で覗き込んだ。
『何だかよく分からないけど、すまなかった。さっきから変だぞ、どうしたら良い?』
その緑の大きな瞳は,微妙に色を変化させて情報を探りながら、パワーを変えて
フォローしてくれていた。
『大丈夫だ。この世界に存在する為の簡単なキーワードがあるだけなんだ。後で』
リゲルの暖かく柔らかで気持ちの良いパワーに、皆はうっとりしている。
広間にいる全員が、彼の本質の一部を知る事になった。未来への希望の命が
ここにも、つながっていたことを。
「リゲルもう良いよ。これ以上は皆、気絶してしまう」
リゲルは周りを見回してから
「貴方は大丈夫か?」と聞いた。
「ありがとう。ドクターが出て行ったが今戻ってくる」
ランはいつも私の心に寄り添って,私からこぼれた情報を受け止めてくれる。
何やら長老と話をしていたが、
「リゲル、君はなんという人だ。なぜ彼が貴方を連れて来たか少し解りましたよ。
リゲルの事をもっと知りたい。さあ皆さん昼食会にしませんか」
それを合図に、給仕アンドロイドが、テーブルに昼食とは思えない料理を次々と
並べていった。
ボォンは戻ってくるとケースに入ったいくつかの錠剤を見せた。
『まだ痛みますか?使えそうな物を選んできたのですが』
「ありがとう」ケースの上に手をかざし、すべて吸収した。
それを見たボォンは表情を変えた。
『そんなに怖い顔をしないで、皆が心配する』
「お側におります。後で必ず診させていただきます」と言うと後の壁の前にある
ソファーに座った。
「こちらヘ」とランが案内をしたが、ランは私とリゲルの間に自分の席を取った。長老達は頷いて見ていた。
リゲルは横に座ったランを見て
「ビッグパワーの俺と彼の間にくるのか。彼を守る為なら何時でも命を張るか、
凄い奴だ。ランをもっと知りたいな」
ランは困ったような顔をして彼を見た。
彼は笑いながら
「何かありそうだったら、リゲルをそのフォークでつっつけ。ラン」
「ぷっ!それは名案ですね。そうさせて頂きましょう」
リゲルは少しむっとした顔で言った。
「この星のテーブルマナーを勉強してなくて悪いが,フォークでつつくマナーは、
どこにもないだろう」
すると正面の美しい女性が言葉をかけた。
「ふふっ。美味しく食べていただければ結構ですのよ。この後子供達の所に
お連れしようかと思っているのたのですがご都合はいかが?」
リールが笑いかけた。美しいブルーの瞳の女性だ。
「都合も何も是非行きたい,子供は大好きだ」リゲルの心がこぼれだしている。
巨人のお客様はどれもこれも美味しいと、周りの人にもすすめながらガンガン
食べている。
「美味いぞ。『まだ痛むのか?本当にすまなかった』」
「『いや。リゲルが謝る事じゃないよ』料理も自慢できるだろう、楽しんでくれ」
リゲルは皆の心に浮ぶ次々と出てくる質問にも、何気なく話すように快く答えて、
楽しい昼食にしてくれている。
リゲルのこの星の人との交流の仕方は、絶妙でみんなの心をとらえた。
「ラン、リゲルをたのんでいいか」
「はい、もちろんです。私を抱きしめてくれたのは、親以外では彼だけですから」
それを聞いたリゲルが不服そうに
「貴方は行かないのか?子供が好きなのに」
「ボォンを鎮火させてから行くよ」
ドクター・ボォンは、後ろの壁に掛かった大きなタペストリーの前からこちらを
見ていた。心は硬く閉ざさし、その目は少し赤かった。
「なるほど、大爆発しない内に鎮火しておかないと、帰れなくなりそうだ」
『この星になら彼にあう鎮静剤あるだろ?』リゲルが、ランに尋ねた。
『ドクターが後で診てくれ、、』『後でか』リゲルが呟いた。
ランは先ほどの事だけではないと気が付いたようで、私に真実を求めてきた。
「さっき、ボォンが持ってきてくれた」心配そうなランとリゲルに言ったが、
『リゲル、ラン、ボォンには私が話す、大丈夫だ』
「、、、わかりました」ランの心が悲しんでいるのが分かる。
「悪かった、ランが一番心配していたな」
リゲルの心は、ランを優しく包み込んでいた。
「よくわからないが言動・思考にも気をつける。彼はかけがえのない存在だ。
俺も護りたい。ラン」
「ありがとう、その美しい緑の瞳は真実を伝えている。リゲルもまた、かけがえの
ない存在です」
「俺はセントラル・シティに来るまで、そんなふうに言われた事がない、ずっと
自分を偽って生きてきたからな」
リゲルの大きな瞳が輝きをまして、ランをジッと見つめている。
新しき出会いは、また運命的な出会いとなる。
ラン、リール、長老達はゲストのリゲルを伴って”子供達”が待っている
教育システムの見学ヘ行った。
リゲルを知った人たちは、いつのまにかその魅力に警戒心を溶かされてしまう。
今日は特別に休講という計らいになって、巨人のリゲルを全員グランドで待って
いるという。
グランドに着く前に、リゲルと子供達の心の交流がはじまっていて、
「馬鹿でか〜い!」『馬鹿は余分だぞ、こらっ』「わははははあぁ〜」
「本物の巨人だぁ」『一応そうだな』「きゃ〜!」
「こらこら、何を騒いでいるのですか?!もうすぐ着くそうです。
静かに待ちましょう」と先生が声をからしていた。

「おお〜っ!」
大広間の扉の前に現われた、倍以上の身長の巨人リゲルに思わず驚きの声がでた。
しかし同時にその瞬間、なんとも気持ちの良い穏やかなパワーがこの大広間に広が
り、リゲルを危険だと反対していた者も少し考えを変えた。
リゲルは片足を引いて、立てひざで「はじめまして、リゲルといいます」と挨拶をした。
「リゲル、お会いできて嬉しい。彼にご一緒して来て下さったことを感謝致しま
す」最長老トゥーが先ず挨拶をした。
「お城とは、ビックリしました。こういう所は初めてです」
リゲルは皆をキラキラと輝く美しい緑の目で、皆を見回してもう一度小さく会釈をした。
トゥは城の説明をした。
「ここは大昔王族の別荘だった場所で、そのまま復元したものなのです」
今回の長老会議には各代表者もすべて集まっていて、順に挨拶を交わした。
「ようこそリゲル」
「私は宇宙港で何度か貴方の星の方とお会いして、宇宙のどの宝石よりも美しいと
言われる皆さんの瞳には感動しましたが、リゲルは特に素晴らしい!本当に美しい。
それに貴方は抜きん出て大きいですな」
「ありがとう。一番でかい!ぉ大きいです」
思わずでかいと言った事で、好ましい笑いが漏れた。
リゲルが目を留めた少年が挨拶をした。
「私はランと言います。彼がここへ入ってこられた時に、すぐに貴方を感じました。
いつも護ってくれていたと聞きました。本当にありがとうございます。
彼は、この星の者にとってかけがいのない存在なのです」
そう言うとランはリゲルに握手を求めて手を上げた。
リゲルは少しビックリしたのような嬉しそうな顔で、ランを見下ろしている。
なぜなら異星人同士が初対面でいきなりの接触は、互いの影響を考えて
決してしないのが普通だ。まして彼ほどの巨人に何の警戒心もなく接触を求めて
くるのは子供ぐらいなものが、それはランの善いところで、リゲルにも共通している。
リゲルの大きな瞳は輝いてランを見つめ、身体を丸めてなるべく低くすると
握手どころかいきなり子供にするようにランを抱擁した。これにはランも周りも
少し驚いていた。
「くくくっ!ラン、私も危うくリゲルに抱きつかれそうになったが大丈夫かな?」
「ちょ、ちょっと苦しいです、でもとても優しくて暖かくて気持ち良い、、です」
「あっはははっ」広間に皆の笑い声が響いた。
ランは恥ずかしそうにリゲルの腕の中で下を向いてしまった。
リゲルは周りの事など気にもせず、ランをその緑の美しい瞳で見つめていて言った。
「ごめん、君の気持ちが嬉しかったのでつい力が入った」そう言うとランを離して『ごめん。ランは素晴らしい人だ』と伝えた。
「リゲル、ここの人たちは心が柔軟だろう。気持ちはわかるがパワーの違いに気を
つけて」彼がリゲルに言うと
「わかった。これからは気をつけて抱きしめるよ。だが貴方を抱きそびれたのは
残念だ。ははっ!」
一同は冗談だと思いながらも驚いて声を上げた。
「はぁ?!」
「これは驚いた。はははっ!」
『どうもテンションが高いな。貴方の家で高かった影響かな?』
リゲルが心に話し掛けてきた。
『そうだな。暫くコントロールを意識した方が良い』
すぐ側にいた一人の女性がリゲルを見上げて言った。
「失礼でなければ、そのお美しい緑の瞳を少し見させて頂きたいのですが」
「どうぞ」リゲルは絨毯の上に座ると、背を丸めて顔を見せた。
「、、、なんて美しいのでしょう」
周りも暫し見惚れていると、瞬きを我慢していたリゲルが長い睫をパサパサさせて
瞬きをした。
「!ごめんなさい。見惚れてしまいました」
リゲルは笑顔で頷くと、背を起こした。
先ほどの緊張感はどこかに飛んで、広間の雰囲気は笑顔に満たされていた。
その中でランはリゲルの心に話しかけた。
『リゲル、彼の心は自在に影響できます。それをあえて私達に合わせてご苦労を
されている。未来の生命の為にと、、心配なのです』
『彼はある意味頑固な方だ。誰も止める事ができない。実は俺、昨日生まれて
初めて、とてつもない存在に出会った喜びに感動した。彼はいったい、、
いつも一緒にいるのに、知らない事だらけだ。本来なら大概の事は自分の思い通りに、
いや、彼が望めばいつでもこの世界の支配、?』
『リゲル!!!』ランの心が叫んで、リゲルを止めた。
長老達は眉をひそめ、広間の空気は一瞬にして凍りついた。
「なんだ?!」リゲルは動揺した。
彼の横にドクター・ボォンとランがついていた。
「!大丈夫ですか」
ボォンが下を向いた彼の顔を覗き込むようにして聞くと彼が頷いている。
「俺が何かしたのか?いったいどうしたんだ」『、、、大丈夫か?』
周りの緊張感にリゲルは彼の側に行くのを躊躇うほどだった。
トゥーが静かだが強い意思でリゲルに伝えた。
『リゲル、君は知らないのだね?彼に対する言葉と思考に気をつけてください』
すると彼が顔を上げて言った。
「リゲル、これは私に問題がある」
ボォンは何かあわただしく部屋を出て行った。
「前よりかなり鍛えられただろう。ビクともしなく、、なりたいものだが。
それも危ないか」とランに笑いかけたが、
「何をおっしゃるんですか」怒られてしまった。
「俺が何をした?」
リゲルはそう言いながら私の所へ来て、心配そうに美しい緑の瞳で覗き込んだ。
『何だかよく分からないけど、すまなかった。さっきから変だぞ、どうしたら良い?』
その緑の大きな瞳は,微妙に色を変化させて情報を探りながら、パワーを変えて
フォローしてくれていた。
『大丈夫だ。この世界に存在する為の簡単なキーワードがあるだけなんだ。後で』
リゲルの暖かく柔らかで気持ちの良いパワーに、皆はうっとりしている。
広間にいる全員が、彼の本質の一部を知る事になった。未来への希望の命が
ここにも、つながっていたことを。
「リゲルもう良いよ。これ以上は皆、気絶してしまう」
リゲルは周りを見回してから
「貴方は大丈夫か?」と聞いた。
「ありがとう。ドクターが出て行ったが今戻ってくる」
ランはいつも私の心に寄り添って,私からこぼれた情報を受け止めてくれる。
何やら長老と話をしていたが、
「リゲル、君はなんという人だ。なぜ彼が貴方を連れて来たか少し解りましたよ。
リゲルの事をもっと知りたい。さあ皆さん昼食会にしませんか」
それを合図に、給仕アンドロイドが、テーブルに昼食とは思えない料理を次々と
並べていった。
ボォンは戻ってくるとケースに入ったいくつかの錠剤を見せた。
『まだ痛みますか?使えそうな物を選んできたのですが』
「ありがとう」ケースの上に手をかざし、すべて吸収した。
それを見たボォンは表情を変えた。
『そんなに怖い顔をしないで、皆が心配する』
「お側におります。後で必ず診させていただきます」と言うと後の壁の前にある
ソファーに座った。
「こちらヘ」とランが案内をしたが、ランは私とリゲルの間に自分の席を取った。長老達は頷いて見ていた。
リゲルは横に座ったランを見て
「ビッグパワーの俺と彼の間にくるのか。彼を守る為なら何時でも命を張るか、
凄い奴だ。ランをもっと知りたいな」
ランは困ったような顔をして彼を見た。
彼は笑いながら
「何かありそうだったら、リゲルをそのフォークでつっつけ。ラン」
「ぷっ!それは名案ですね。そうさせて頂きましょう」
リゲルは少しむっとした顔で言った。
「この星のテーブルマナーを勉強してなくて悪いが,フォークでつつくマナーは、
どこにもないだろう」
すると正面の美しい女性が言葉をかけた。
「ふふっ。美味しく食べていただければ結構ですのよ。この後子供達の所に
お連れしようかと思っているのたのですがご都合はいかが?」
リールが笑いかけた。美しいブルーの瞳の女性だ。
「都合も何も是非行きたい,子供は大好きだ」リゲルの心がこぼれだしている。
巨人のお客様はどれもこれも美味しいと、周りの人にもすすめながらガンガン
食べている。
「美味いぞ。『まだ痛むのか?本当にすまなかった』」
「『いや。リゲルが謝る事じゃないよ』料理も自慢できるだろう、楽しんでくれ」
リゲルは皆の心に浮ぶ次々と出てくる質問にも、何気なく話すように快く答えて、
楽しい昼食にしてくれている。
リゲルのこの星の人との交流の仕方は、絶妙でみんなの心をとらえた。
「ラン、リゲルをたのんでいいか」
「はい、もちろんです。私を抱きしめてくれたのは、親以外では彼だけですから」
それを聞いたリゲルが不服そうに
「貴方は行かないのか?子供が好きなのに」
「ボォンを鎮火させてから行くよ」
ドクター・ボォンは、後ろの壁に掛かった大きなタペストリーの前からこちらを
見ていた。心は硬く閉ざさし、その目は少し赤かった。
「なるほど、大爆発しない内に鎮火しておかないと、帰れなくなりそうだ」
『この星になら彼にあう鎮静剤あるだろ?』リゲルが、ランに尋ねた。
『ドクターが後で診てくれ、、』『後でか』リゲルが呟いた。
ランは先ほどの事だけではないと気が付いたようで、私に真実を求めてきた。
「さっき、ボォンが持ってきてくれた」心配そうなランとリゲルに言ったが、
『リゲル、ラン、ボォンには私が話す、大丈夫だ』
「、、、わかりました」ランの心が悲しんでいるのが分かる。
「悪かった、ランが一番心配していたな」
リゲルの心は、ランを優しく包み込んでいた。
「よくわからないが言動・思考にも気をつける。彼はかけがえのない存在だ。
俺も護りたい。ラン」
「ありがとう、その美しい緑の瞳は真実を伝えている。リゲルもまた、かけがえの
ない存在です」
「俺はセントラル・シティに来るまで、そんなふうに言われた事がない、ずっと
自分を偽って生きてきたからな」
リゲルの大きな瞳が輝きをまして、ランをジッと見つめている。
新しき出会いは、また運命的な出会いとなる。
ラン、リール、長老達はゲストのリゲルを伴って”子供達”が待っている
教育システムの見学ヘ行った。
リゲルを知った人たちは、いつのまにかその魅力に警戒心を溶かされてしまう。
今日は特別に休講という計らいになって、巨人のリゲルを全員グランドで待って
いるという。
グランドに着く前に、リゲルと子供達の心の交流がはじまっていて、
「馬鹿でか〜い!」『馬鹿は余分だぞ、こらっ』「わははははあぁ〜」
「本物の巨人だぁ」『一応そうだな』「きゃ〜!」
「こらこら、何を騒いでいるのですか?!もうすぐ着くそうです。
静かに待ちましょう」と先生が声をからしていた。




