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<遥かなる時の流れ、一瞬を生きるものとしてここに>90
- 2008/05/15(木) 14:40:25
<遥かなる時の流れ、一瞬を生きるものとしてここに>90
彼と一緒に、リゲルもガッシュも帰ってきたのはその日の深夜だった。
3人ともリゲルの部屋にいるところへ、ランがノルドとベガを連れてやってきた。
「お帰りなさい。遅くに失礼します。また、どこかへ行ってしまう前に、顔を見に行きたいと、ベガがいうものですから」
『只今、心配かけたね』
「お帰りなさい。ええ、いつもの事です、リゲル。ガッシュが笑っていたと聞きましたが?」
ガッシュはニヤニヤしている。
『それは、ガッシュに聞けよ』
『ベガ、リゲルは俺と同じで、中途半端で帰ってきたからさ』
ベガは、少しの間黙ってリゲルを見ていた。
「パワーが変わったの?それも爆発的な変化を遂げているのね。コントロールの安定が昔のようになったのかしら、素晴らしいわ。どうしてそんな状態で一緒にいられるのか、不思議なくらいね。前のように溢れている部分を、少しずつ出すにしても高すぎるのかしら?」
『ベガ、そんな事まで分かるのか?』
彼以外の皆が驚いていた。
「彼が私に触れてくれてから、私も少しは分かるようになったようです」
ベガは彼を見て微笑んだ。
『よかったね。でもそんなに凄い変化じゃない。ちょっと種類が違うものを得たのと、自分のコントロールがだいぶ回復したかな。そんなもんだよ。だからガッシュが俺をバカかと大笑いした。
それに俺は皆を中毒にするようだから、必要だと思わない限りガードすると言っただろう。これからもだよ。ベガの言うとおり高いしね』
「?かなりの別物だと思うけどリゲル」
ランは嬉しいような寂しいような顔をしていた。
『そうか、、、、でも、ここに皆といたかったし、後に付いていく約束をしたからな。現段階ではギリギリなんだよ』
リゲルは静かにランを見ていた。
『ラン!お前達の為にギリギリの選択をして帰ってきてくれた。リゲルを凹ませてどうするんだ』
『何を言っている。ガッシュは凹ますのではなくて、喧嘩を売っていたじゃないか。ラン、心配するな。くくっ』
彼はランの頭を静かにポンポンを叩くように触れた。
ランは美しいブルーの瞳を、真ん丸くして驚きの表情で彼を見上げていた。
『はははっ!ラン良いなぁ』
ガッシュは冷やかすように屈んでランを見て笑った。
『ガッシュ羨ましいのか?確か私が抱いて助けたのは、ランとガッシュ二人だけだと思ったが』
『そうでした。はははっ!ノルドぉ〜やたらに幸せだよ』
ガッシュの周りの光は急に弱くなり、ノルドの前に行くといきなり抱きついた。
「ガ、ガッシュ!何でいきなり抱きつくんだよ。高すぎるって自覚しろよ。分かっているってガッシュ」
ガッシュは、ノルドから離れた。
『ん。もうしない。でもノルドには分かって欲しかったんだ』
「だから分かっているって何度も言っただろ?!お前の気持ちは、俺が分かってるって、、、それは代わらないだろうが」
ガッシュは美しく輝く眩い光の中で、『ありがとう』嬉しそうに微笑んだ。
皆が本当に幸せを感じる光景だった。
「超が付く美男子の貴方が嬉しそうに微笑むのって危険すぎるわよ!でも本当に幸せそうね。すごく綺麗な光!何だか、皆が綺麗に見えるわ。ねぇガッシュの光で、リゲルの瞳が一段と綺麗に輝いて見えるの、ほら。良かった、、、本当に素敵」ベガがリゲルを見上げて言った。
リゲルは頭をベガの目の高さまで下げて、その大きなエメラルド色の美しい瞳で見て、ベガに礼を言った。『いつもありがとう』
ベガの目には感動で涙が浮んでいた。
『ガッシュ、リゲルを心配しすぎてちょっと、、はははっ!嬉しくて皆を抱きしめたくなったのか?ノルドはまだ動悸が収まらないだろう。もう駄目だよガッシュ。ラン、心配性の長男だから大変だったろう。説教されたかな?』
彼が笑ってランに言った。
「いいえ、リゲルの事を心配する私達を、リゲルを苦しめるなと言って癒してくれました。ガッシュがいてくれなかったら、リゲルの姿を見ている事は辛すぎました」
『わかった。ガッシュは頼りになる兄貴だな。すまないガッシュ』
彼がガッシュに謝ったのを、ラン達は不思議そうに聞いていた。
あれほど嬉しそうにしていたガッシュが一瞬暗い顔をした。
『いいえ、、、、貴方が誤る事ではありません。だいぶ多くの過去を思い出したようですが』
『珍しいな。ガッシュが凹んだか?!光の中てのはいいなぁ。俺もそれで行こうかな』
リゲルは優しい目でガッシュを見ていた。
『リゲル、、、俺と同じになるのなら、同じ苦しみを味わう事になるぞ』
『あぁ、ガッシュと同じならいいさ。一人じゃない』
ガッシュは呆れたように言った。
『人はこうはならんよ。彼女を見ても分かる。もうこれ以上別物にならなくていいから、長生きしろよ。俺はいくらでもお前に分けてやれるよ。お前が断らない限り』
『何をいっているんだ?』
『生きろって事さ』
『俺は、星の者とかけ離れてかなり長生きする予定だぜ。ガッシュが俺に命を足してくれるって言うのか?そう言う事ができるんだ、、、凄いな。でも俺はそれを無駄使いするだけだろう』
『いくら無駄使いされたって、俺は困らない』
『ガッシュ、、、』彼がそれ以上言う事を止めた。
『あっ、皆悪かったな。リゲルお前が中途半端だからだぞ!』
『それならすでにガッシュと同じさ。兄貴に見習ったわけだな』リゲルはニヤッと笑っている、
「何だか、相変わらずよく分からない兄弟愛ね!どっちにしても、お互いが大切だと思っていることは確認できたでしょう。もういい加減にしなさい。永遠に生きるも、一瞬の時を生きるも、どちらにも共通に別れは来るのよ。、、、、ガッシュいい意味、もとの世界の感覚を思い出せると良いのに。余りに情愛が強い人だものね。それでよく、、、、、そうだったわね。ガッシュ、、、、」
『ベガの言うとおりだ。分かっているでも手放せないんだ。俺は人が好きだからな』
「そういうガッシュが、素敵なのよ。貴方がどれほど拒んでも本質的に人が好きな、貴方に皆は引かれるのよ。もう男って面倒ね!
そういう自分だと自覚しなさい。早く飛び越えて、大切で大好きな人たちと、ありのままで付き合っていけば、良いじゃない!それは、ガッシュのお得意だと思っていたわ。
だいたい本質的に誰でも一人なのよ、でもこの宇宙生命の一部として共にあるのでしょう。彼が今まで何を私達に伝えて来たのか。忘れないで欲しいわ。そうですよね」
ベガは彼に向かって同意を求めた。
『くくっ、そうだ。ベガ姫は、益々磨きがかかって凄いな。やはり女性の方が、どこの世界でも生命力が強いようになっている。女性は不思議だね。強くて優しい、怖くて温かい。面白いね。ちょっと変化してみようかな、違う感覚でいいかも。彼女も物凄かったしね』
「え?」ベガだけでなく皆が彼の言った意味が分からないでジッと顔を見た。
『私は必要に応じて、どのようにでもなるよ。相手がそう感じていれば、いい程度にする事が多いが、
老若男女だけじゃない。ん〜ベガと姉妹は怖いな。もうちょっと年上のおばさんにしようか?』
「おばさん?!」
「嫌です!」ランがいきなり、言った。
『そうか、ランのお母さんになってしまうね。くくくっ。それもいいかなと思うけど駄目かな?』
「今のままで良いです!」
『そうか、家族の許可を得なくては、ならなくなった訳だな。女性はこの中でベガ一人じゃないか、
もう一人いてもいいと思うよ。ランがなる?』
「え〜っ!!」彼以外、全員一斉に、驚きの声をあげた。
『くくくっ、冗談だよ。ランを女性にしたりしたら、シティから追い出される』
「でもちょっと面白いかも。ウフフッ。見たいわ!きっと可愛いわよ」
ランに薄紫色の目でウィンクした。
「人が真剣に悩んだのに、何なのですか!」
『いや、それ面白いよ。どんな感じか聞きたいし、お前可愛いし、ベガより絶対に怖くない!』
「ちょっとリゲル失礼よ。謝りなさい!って、怖いわねやっぱり。ふふふっ、ちょっと、、ふふふ」
ベガは笑いが止まらない。
『何俺かよ?!うはははっ!それ怖すぎるだろう。はははっ!』リゲルが大笑いし始めて、つられて皆が爆笑した。
ガッシュは嬉しそうに光の中から見ている。
『ねぇ、ガッシュはそのままなの?』
『そのままって?臥体が良すぎるだろうが、ある意味ベガより怖い。はははっ』
「もう!そればっかり!ガッシュは充分美し過ぎるわよ。彼はガッシュより背が高いし、スタイル抜群で端整な顔立ち、紺色の綺麗な瞳に長い睫毛、本当に美しい、、、やだ」
ベガは自分で言って赤くなっていた。
「ここじゃ俺がいろいろな意味で一番”普通”だな」ノルドがボソッと言った。
『ふふっ、誰が女性になっても、俺から見れば可愛いもんだぜ』
「リゲルは大きすぎよぉ。リゲルの星の女性は平均どのくらい?」
『3mぐらいかな』
「リゲル、小さい女性ってどう?」
『俺より低いければ、いいよ』
「そう!やっぱりランは可愛いから見たいわぁ!」
「姫様、我儘を仰ってはいけません」ノルドは笑って見ていたが口をはさんできた。
『ベガが男になったほうが、釣りあいは取れるんじゃないのか?』
ガッシュは笑いながらベガに言った。
「そうよね。でも私、絶対にガッシュタイプじゃなくて、ランタイプがいいわ!」
『はいはい、そうでしょうとも。ランが暗い顔になってきた。これは貴方のせいだな』
『ん』彼はニッコリ笑って、ランに手を伸ばしてきた。
ランは驚いて一歩下がろうとしたが彼のパワーの中に包まれた。
ジャンル:
- 小説・文学
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