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<遥かなる時の流れ、一瞬を生きるものとしてここに>89
- 2008/05/15(木) 09:39:20
<遥かなる時の流れ、一瞬を生きるものとしてここに>89
ランが、メディカルセンターへ、行くと、医者も、全てが興奮状態だった。
「ラン、一瞬だけど、彼女が来たんだ。すごかった!リゲルたちは?」医長がランに言った。
「まだです、シティ全体が凄い事になってますね」
「ともかく、NO.1に、行って見てください」
ランがNO.1に入った瞬間リゲルの後輩達も患者達、皆から歓声が上がった。
「ラン、私達の星を救ってくれてありがとう!お礼をやっと言えた。すごい事が起こったんだよ」皆が口々に礼を言った。
ノルドがやって来て興奮した表情で言った。
「彼女が来たんだ。一瞬だが初めて見たよ。もう皆が帰れるようになってしまったよ」
「ノルド、彼女のおかげで、リゲルの目は宇宙一のままですよ」
「そうか、よかった、、、、良かったな」
「リゲルの思いに、できるだけ、応えてくれたようです。彼もリゲルも変化したようですが、リゲルは私達の為に待ってくれたようなのです」
「そうか、早く会いたい。あいつらしいな。ラン、ファッジが君に礼を言いたいといっているぞ」
ノルドとランは、ファッジの部屋へ行った。
扉が開いたとたん、ファッジが付き添って来たリュートに捕まって、こちらに歩いて来ていた。
「!ドクター・ノルド、ラン見てください。凄いでしょう!」ベテルは嬉しそうにしっかり横に付いている。
「ラン?」ファッジがはじめてみるランと言う少年驚いた。
「ランです。歩けるのですか?良かった。その姿を皆に見せてあげましょう」
「ラン、私達の星を救っていただき、本当にありがとうございました。皆で、それもこんなに元気になり、帰れるとはなんとお礼を言って良いか分かりません。
それから、ガーランドの事をメイから聞きました。ガーランドを見つけてくださり、ありがとうございます。リゲルは、まだ帰ってこないのですか?」
「たまたま近くにいてその瞬間を察知できました。リゲルはまだですがもう分かってますよ。さぁ行きましょうか」
一歩一歩、ゆっくりと、歩きながら皆のいる部屋に入っていった。
「ファッジ、、、」
部屋の中は、静まり帰った。その姿を見る事が出来た喜びと、痛々しさに声が出なかったのだ。
するとドクター・モールがチップを抱き上げ、ファッジの前にやって来て静かに床に立たせた。
「チップ、プレジデント・ファッジが来てくれたよ。言う事があるんだろう」
チップはモールを見上げて頷いてから、ファッジに向かって大きな声で言った。
「僕はチップ・リーデルと言います。助けてくれてありがとうございました」
「?あっ!あの時の少年か?そうか助けかったんだな。チップと言うのか。そうかよかった。咄嗟の事だったで庇いきれなかった。苦しい思いをさせてしまっただろう。すまなかったね」
ファッジはチップの頬に触れた。
「プレジデント、僕は帰ってから、お母さんに話して良いと言ってくれたら、うんと勉強をして、シティの試験を受け、お医者さんになりたいでんす!シティに来ては、いけないのですか?」
「そうか偉いな。これから私達の星は大きく変わるよ。シティにも人材をどんどんと、送れるようになりたいものだ。チップ、頑張りなさい」
チップはファッジにお辞儀をすると、モールと見上げて嬉しそうに言った。
「やった〜!モール!僕絶対にお医者さんになるよ。ドクター・モールみたいな新米のお医者さんに」
「おいチップ!新米のはよけいだろう。待っているよ。がんばれ!」
他の皆は、この光景を涙ながらに見ていた。
ファッジは改めて皆を見回すと
「皆さん、よく生きていてくれました。私も皆さんと、どうやら一緒に帰ることができるようです。ともに、我々の星の為に、また力を貸して下さい」
ファッジの言葉に、皆の生命力が一段と上がっていくのがラン達に分かった。
ノルドは全員退院できるが、今日か明日に、皆を星へ送る事はできるかと、ランに聞いてきた。
『今からでも、それぞれ好きな所へ送るよ。めちゃくちゃに高い、ビックマインドと彼とリゲルに合ってきたから、これでも押えているので、いつでもOKです』
『ラン、凄い事を言って驚かすなよ』ノルドは、笑っている。
『いいえ、本当です』
ノルドは改めて、ランを見たが確かに雰囲気がいつもと違っていた。
「それでは皆さん。それぞれにどこまで送ってもらいたいかを、ランに知らせてください。慣れるのにもう少し時間がかかる4人は、介助する人が必要です。星に戻ったら一度病院のいった方が良いでしょう」とノルドはいった。
「いつ帰れるのですか?」
「今すぐにでも、いいですよ」
「本当ですか。、、、あの、もう来られないかも知れないので、シティを見学させてもらえないでしょうか?皆さんから、お話を聞いて、素晴らしいですよね。ご迷惑だと思いますが」
ノルドはランを見た。
「どうぞ、シティは、いつでも歓迎です。では、どうでしょう。急ぐ人以外は、見学の後、皆さん一緒に帰ると言う事で」
「急ぐ人は、メイだけかな?ふふっ」ランが、メイに言った。メイは、真っ赤になっている。
「ありがとう。ラン、すぐにでも飛んで帰りたいが、私も将来の為にシティを見学させてください」ファッジがいうと拍手が起こった。
「では、私とモールでご案内しましょう」とノルドはチップを見て言った。
チップはモールを見上げて「やった!」と嬉しそうだった。
周りの大人たちも、「チップ特別待遇だぞ、いいなぁ!」と喜んでくれた。
リゲルの後輩達は時間があいている者が、いつもセンターに来ているので、この光景を本当に嬉しそうに見ていた。
アルデが、ノルドに聞いた。
「できれば私達が介助しながら、見学に付いて行ってもいいですか?」
「巨人の君たち皆が?凄い光景になるな」ノルドが笑って言った。
「リゲルの後輩たちが、皆さんに付いて一緒に行きたいそうですが、ご覧の通り私達の倍以上ある巨人ですので、皆さんが見たいものを塞がないように注意しますので、よろしいでしょうか?」ノルドもランも笑っている。
「おお〜!それは嬉しいな。最後まで世話になるのか。行きましょう!」
「凄い!皆でゾロゾロかぁ。こっちが見学されそうだな。はははっ」
皆は笑いながら、順に部屋を出て行った。
モールは、チップを抱いて出て行こうとすると
「モール、気をつけて」ドクター・ボォンが笑って言った。
「なぁチップ、おぶるより抱き上げていった方がいいよな?足の付け根にまだ負担かかるだろう」
「一番でかい、ベテルの肩に乗せてもらおうかなぁ〜」とチップは言ったが、モールはわざとすねたような顔をした。
「いやだね。チビで新米の俺が連れて行く」と言って、チップを抱いたまま出て行った。
ファッジはメイの前に来ると優しく微笑んで手を出した。。
「ガーランドをよろしく、私もすぐに行きます」
メイの頬に涙が零れ、ファッジの義手と握手をした。
「メイの手は温かいね」
「分かるのですか?」メイが嬉しそうに、ファッジを見ると彼は頷いた。
「良かった、、、ガーランドの所でお待ちしております」
「頼むよ」ファッジは入院中の長男の事を頼んだ。
「ラン、ありがとうございました。お願いいたします」メイはランに礼をいうと、恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「ガーランドの所だね。今向うの病院へメイが行く事を伝えた。ガーランドの事はいつでも力になるよ」
ランのパワーがメイをフッと包み込んだ瞬間、彼女は消えた。
*
病院のガーランドのベッドの脇に、メイは立っていた。
ガーランドは静かに寝ていた。
窓が少し開いていて、白いレースのカーテンを初夏の風が揺らしていた。
庭の夏草の穏やかな香りが、カーテンの動きに合わせて、光と共に入って来ている。
『メイ、少し気分が悪いかな。座ると良い、すぐ収まるから大丈夫だよ』
ランがメイに伝えた。
メイはソファーに腰掛けて、ガーランドの顔を見ると涙が頬を伝った。
『メイ幸せになってください。後でファッジと皆を送り無事届けるからね』と伝えると、ランの意識は消えた。
*
ランはその光景をファッジに伝えていた。ファッジは思わず手を顔に持っていった。
「ラン、ありがとう」
「もしもガーランドの記憶が戻らないような場合は、いつでも声をかけてください。さぁ、皆が先で待っています」ノルドとリュートが付き添って出て行った。
『ラン次々で悪いな。後でまたよろしく』ノルドからだった。
その日の夕刻には、ランが皆を星へ送った。
ランの横で、ドクター・モールが始めての担当患者チップを送って、嬉し泣きをしていた。
「ラン、ご苦労様でした。それぞれ別な所に送るなど、大変でしたね」
ランはベテルを見て小さく首を振って笑った。
ノルドが、『ランを、よく見てごらん』と言った。
『凄いですよね。普通に我々と暮らしていて、まだ少年の小さな体で、どこまで上がっていくのか』
『彼の家族さ。ランは』ノルドが言った。
ジャンル:
- 小説・文学
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