<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 10

  • 2008/03/04(火) 16:56:37

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 10

リゲルとはじめて、セントラル・シティへ行った短い旅行は、とても楽しいものとなった。
困惑した思いが交錯しているリゲルと他のプロジェクトメンバー、貿易外交メンバーと共にシティへ着いた。
物資は検査も済み納入がおわったが、
「せっかくいらしたのだからお時間の許す限り、ゆっくり見学して行って下さい」
と言いながら、シティ総合案内の女性は、驚いた表情でリゲルを見あげた。
シティでは、この銀河の多くの星から、優秀な人たちが来て働いている。
外見も内面もいろいろなタイプがいるので、驚くことが少ないはずの彼女も、
さすがにリゲルの大きさには、ビックリしているようだった。
彼らは体が巨人であるだけでなく、パワーもたぶんこの銀河で右に出るものはいない。
その巨人達の中でリゲルは、更に大きいのだから思わず目を見張ってしまったのだ。

「今日は残念ながら、シティの責任者ボスが不在ですので、皆さんにはご挨拶
できません事をお許しください」
彼は私のことをプロジェクト立ち上げの一人として、少しばかり知っているので、
かえって留守で結構。新規メンバーの一人として、滞在時間内限定で少しばかり
コントロールさせてもらった。

メインコンピューターは、完璧なセキュリティーシステムと言う事になっている。
それを簡単に変更できるのでは大問題になるが、そのうちここのものに手を
入れさせてもらう時も来よう。

私の<総合的に”みる・かんじる”能力>は、宇宙に存在する事象に対してある
程度まで影響する事ができる。
その中の一部の情報が、メインコンピューターに我が星の住人の特徴として、
登録されている。

目立つ我々を率いて、メイン・コントロールルーム。メディカルセンター。
教育システム管理ルーム。プレイゾーン。コンピューター・コンタクトブース。
居住区etcへ案内してくれた。

リゲルが変化を見せたのは、メディカルセンターでの事だった。
少し前まで硬く閉ざされていたリゲルのパワーが、ジワジワとそれも優しくまわり
に流れ出して、生命を優しく包み込んで、癒して行く。
他のメンバーはメディカルセンターがそういう環境なのだろうと感じているようだ。

私には患者の痛みや苦しさが感じるので無視できない。
早く退院できるように彼らの免疫力・回復力に力をかすと共に、心の不安を取リ
のぞいた。
アレルギー体質の為、かぎられた治療しか出来なく、痛みを感じている子供の部屋
にも立ち寄らせてもらい、小さな彼女の痛みを取った。
これで回復力も増すだろう。気持ちよさそうに寝ていた。

リゲルの瞳の色が、僅かにだが変化している。私が何をしているか少し解るように
していたのだが、自然な事と受け止めたようだ。
『良かったですね』と嬉しそうにしている、リゲルは人一倍優しい性格のようだ。宇宙の計らいに深く感動を覚える。
『内緒だ。秘密の一つだよ』と、伝えると、リゲルはニヤッと笑った。

教育システムはスペシャリストを目指す、ここで教育に携わるのもいいものだ。
宇宙に浮ぶ総合教育の場であり、もちろん居住区からすべてそろっていて、多くの
星の優秀な人々が、ここに来て学んでいた。
セントラル・シティは、仕事の分野別にどこへでも要請があれば区画ごと移動ができるようになっている。
戻ってきたときは、全教育システムの区画ごとシティの一部として連結されている。
教育システム自体が、星へ講演活動・研究調査活動を行う為に移動する事もある。
特にメディカルセンターの移動区画は、星の大きな地殻変動や、疫病対策、戦争
(知的生命の歴史が若い星に多い)他、緊急出動でどこへでも行く。

プレイゾーンの入口にある巨大スクリ−ンで一通り説明を見てから、案内の女性が、
「さぁ!皆さんご自由に好きな場所を選んで短時間ですが、楽しんでください。できれば子供達とも遊んであげて下さい」と言う。

リゲルは、キッズゾーンを選んでいた。
「リゲル、君は、子供がすきなのかい?」
「子供と遊ぶのが一番です。はははっ!」と、目を輝かせていた。
中は、子供達の楽しそうな声に溢れていた。入口を入ってすぐに巨人のリゲルは、
あまりに目立つので周りに子供達が集まってきていた。
「わぁー!でっか〜い!!」
「馬鹿でかいな〜」
「バカは、よけいだ!」とその子の頬を軽くつまんだ。「痛てっ!」
「何が痛いもんか、はははっ!」
「声もでかいや〜!ハハハ〜」

「どうする?」と私が聞くと、
「じゃあ、スポーツパークへ行こう!」と周りの子供達に言っている。
「お兄ちゃん遊んでくれるの?」
「おう!めちゃくちゃ遊ぶぞー、覚悟しろ〜!」
その後は、ここのルールを子供に教わってやり始めたが、そのうちに何でもありでやる。
「お兄ちゃん、違反だぁ!レッドカード!」
「レッドカードかぁ〜!よし。皆ボールもって並べ。ゴールキーパーやりたい
奴いるか?」
「え〜〜っ!やだ〜」
「よし、俺がやる!皆でいっせいに攻撃をするのだ!いいかぁ〜誰か1個でも
ゴール決められたら、他の遊びも付き合うぞ!!」
「わぁ〜い!」
「ええ〜、じゃあ、野球がいい!」
「やっぱ、サッカー!」
「誰か入れるんだぞ。もっと面白い事で遊んでやるよ」
小さな子が多いので見当違いな所に行くボールをわざわざ追いかけて、他の子達の
ボールがいくつもゴールに入ってしまう。
「コラー!俺のゴールにボールを入れた奴は、くすぐりの刑だ」と皆を追い掛け
回している。
もちろんケガをしない程度に、彼らを保護しながら遊んでいた。
微重力の場を作って、子供達を捕まえては、空中に投げて、フワフワと落ちて来る
のを追いかけて、また投げる。ワイワイ、きゃーきゃー!と笑いながらの鬼ごっこだ。
「逃げろ〜!」「投げて―、投げて!」と言いながら、皆次々ボールをゴールに
入れている。
キッズ用のスポーツパークなので、そう広くないところに次々人数が増えて、
すごい事になっていた。
笑いすぎて「あっはっは〜!お腹痛いー!」泣き笑いしている子もいる。
幼児を連れて来たお父さんは子供を抱いたまま、投げられて大笑いしながら、親子
でフワフワ落ちてきている。

私は途中から見学に回って、眩しいばかりの子供達と彼のパワーを浴びて、とても
いい気分でいたが、次第にここの騒ぎを見て、他のプレイパークから、大人も子供も沢山集まってきていた。
「一緒に遊んで良いんだよ」と言うと入っていく子もいれば、はにかんで「見ていてもいいの?」と聞く子もいる。
そういう子供達は、私の所に来て見ていた。彼らは、それで十分楽しいのだ。

いつのまにかギャラリーの大人たちにまざって、プロジェクトメンバーまでここに来て、大いに笑っている。
「君達も入りなさい。おっきい人達と遊んだと、子供たちが喜ぶぞ」
「あ〜!おっきいお兄ちゃんの仲間がやってきたぞー、すっげー!」
「反撃だ!行くぞ」リゲルが仲間達に声をかけた。
「きゃー!」「逃げろ〜〜!」さらに大騒ぎだ。
彼の上司が私の横にやってきて、「入場制限で止められましたよ。私達の事を説明し、安全は保障すると言って入ることが出来ました。
きっと誰も、こんなリゲルを見たことはないですよ。教育センターでは、いつも冷静で、決して積極的な方では、なかったのですから」
と興奮気味に、嬉しそうに話した。

この調子では、子供達がくたびれ果てて帰ると言い出すまで、プレイゾーンから出られないだろう。
リゲルの瞳は、さっきとはまた微妙に違う光で輝いていて、そのパワーもメディカルセンターとは違うものが周りにこぼれている。
たまらなく生命がいとしくなるような、嬉しさ優しさが混じったような不思議な。
これは、、、、、。「くくくっ」

私にとっても他のメンバーにとっても、セントラル・シティは大変魅力的な所であった。
リゲルと言う生命体が、私自身のこれからの生活に影響があることを予感した

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この記事に対するコメント

こんにちは!このテンプレもステキですね。
ブログのカテゴリー分けとか表示の仕方、本当に悩みますね。話数が多くなると推敲だけでも大変だし。わたしも試行錯誤してます。

リゲル、不思議な存在ですね。
キッズゾーンで子ども達と戯れるあたり、なんだかわたしも癒されました。
謎多き主人公とは相性良さそう。続きを楽しみに、また来まーす。

  • 投稿者: 松果
  • 2008/03/31(月) 17:00:47
  • [編集]

こんにちは!このテンプレもステキですね。
*こんにちはぁ。内容とはまったく違っているんですが、今まさに季節なもので、つい!
ブログのカテゴリー分けとか表示の仕方、本当に悩みますね。
*起承転結なしの話なのでひたすら番号で、すみません。

リゲル、不思議な存在ですね。
キッズゾーンで子ども達と戯れるあたり、なんだかわたしも癒されました。
謎多き主人公とは相性良さそう。続きを楽しみに、また来まーす。
*いつもありがとうございます。嬉しい反面、もの凄く恥ずかしい〜〜〜ものだと、今ごろタジタジ。
でも感謝感謝です。

  • 投稿者: SORA
  • 2008/03/31(月) 17:25:45
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