<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>
エピソード5-1 リゲル
強烈な怒りと憎しみが膨らみその白熱は、怒りを向けられた対象を瞬時にして蒸発した。
納まる事を知らない怒りは同時に深い悲しみを持って、次の目標を探し始めたが、そこに敵によって破壊された都市があった事を示す物は跡形もなく、溶けた大地は外側を黒く中からマグマの炎の舌を見せていた。
『止めろ!生き残った生命たちまで焼き殺すのか!他の生き物達のためにお前を排除するぞ!』
突然強烈なテレパシーが頭の中で痛みを伴って響いた。
『止めるんだ!!これ以上惑星上に影響する前に宇宙へ放り出すからな!』
頭の中で言っていることの意味は分かったが、暴走した力はコントロールを知らない。
『うぅ〜、、、』
白熱したエネルギーの勢いが変化した。
その中に頭を抱えて蹲っていたのは、とても若くみえるヒューマンタイプだった。
『嘘だろ?もしかしてコントロールできないのか!!』
一気に大きな何か優しく温かなものに包まれたように感じた、、、、とても気持ち良い、、。
何が起こったのか良く分からなかったが、強烈な怒りと憎しみ、どうしようもない悲しみさえも、
すべてが溶け出したように気持ちが良い、、、、あぁ死ぬのか、、、。
『死ぬな!この惑星上に必要な応急処置は我々がした』
『ぁ、、<暗黒>敵じゃない?』
『暗黒?敵どころか、ここはまるで火山口の中のようだぞ。外周にここへ向かう道路があると言う事は、都市があったのだろう、、、他でも酷い戦いがあったようだな。宇宙空間に戦艦らしき残骸があるがそれもか?暗黒の敵とやらは跡形もないぞ』
蹲っている人は動かないまま返事もなかった。
『気絶したか。とんでもない破壊力だな』
何か力強くて気持ち良いものが抱き上げてくれたように感じた。
『何をする、、』長い黒髪の若い男は目を開けた。
『ほぉ〜真っ赤な目か。一般の病院へ連れて行くわけにも行かないだろ。俺達のメディカル・センターへ連れて行くが持ち物は何かあるかな?』
静かにジッと見つめる目は、見事に美しく緑に輝く瞳。
『何も、、すべて失った』
黒髪の若い男の目は、黒い瞳孔の縁取りは金、光彩は真っ赤だった。
『持ち物とは、君の体が持っている菌やウィルスなどの事だ。ん?見えてないな。急に止めに入った影響で一時的にか?』
『私は元々見えません、、、このまま死なせてください』
『馬鹿言え!わざわざ他所から、この星の生命達が発した悲しみと憎しみをキャッチして、飛んできたんだぞ。この惑星の他の傷ついた人々も応急処置をした。死なせないよ』
『他所?、、<暗黒>以外の宇宙人?』
『君も含めたヒューマンタイプの宇宙人だ。遠くの異星人さ。今現在この銀河内から、強烈な憎しみや恐怖などのマイナス意識を飛ばしている生命体は見当たらないから、君の言う所の敵は一掃されたのだろう』
『まっ、て、、、』
『後の事は我々に任せろ』
*
私のいた国はどうなっただろう、、、私の星は。
<暗黒>はニ度と襲ってくることはないのだろうか。
もう新たな悲しみはやって来ないのか?
あまりに悲惨な出来事が次々と襲った、、、人々の未来は救われるのだろうか?
、、、、私の愛する人たちはもういない、、、。
あなたは何故、、、。
何故、どうやって私の声を、、、願いを、、、聞いた?
ずっと、数え切れない何故?が渦巻いていた。
あの温かくて気持ちの良い心が、いくつか疑問に答えてくれた。
あの声をまた聞きたい。
どこか置いていかれたのか?
いや、優しく包み込む気持ちよさは変わらない。
、、、あなたは優しさで包んで、、、、私には何もない。
*
「またどこか遠くから、新種のヒューマンを拾ってきて、どこまで守備範囲にするつもりだ!」
腕組をして見上げている目は、本気で文句を言っていた。
「以前に行ったり、感じた事がある所以外もう行けないと言っただろ」
「あのスーパーコンピューター”新星”にも情報がないところまでが守備範囲と言うわけか?相変わらずだな」
「全部説明してほしい?なら立ってないで座った方が良いよ。俺の目を見てれば情報を教える」と言って手招きをした。
「いらん!NO.0のモニターが振り切れるような、とんでもないのはリゲルだけで結構だ!ガッシュが外へ出ている時に、やたらな生命体を拾ってくるんじゃない」
「じゃ誰があのパワーをおさめる。こいつが俺を越えて、ノルドの許容量も振り切ったってことか?」
『バカあり得んだろっ!患者の前で声”も”でかい!』
「”も”ね。ちゃんと患者として認めてるんじゃないか。メディカル・センター総医長」
「当たり前だろ。ここの常連のお得意様が新種を連れて来たんだ。俺が言いたいのは退院できるまで、ずっとそうやっているだろう事に対して文句を言っているんだ」
「常連のお得意様って、、、これでもセンター常任ドクターじゃ〜ん。新人種だからしかたないだろ。意識が戻れば後は早いさ」
「その常任ドクターは、ほぼ常駐患者だぞ。良い手本になり得ていないと分かっているだろう。緊急要請で出て行った者がここの患者として戻ってくる事に、ついこの間もランがかなり強い勢いでメンバーズに怒っていたが、馬鹿でかい見本がいると言うことだな」
「ランが遅い!と言ってたんだろ?救うべき人々を保護したまま瞬時に逃げられるか。ランの”いきなり”にメンバーズ全員を付き合えるようにするのは限りなく無理があるだろ?」
ノルドはため息を付くと
「そんなことができるのは、リゲルだけだ」
「ラン総司令官が、ドクター・リゲルにそんな事をさせてはいけないでしょ?」
「それを言うなら常駐患者にだ。無理するなよ」
「ありがとう。回診ご苦労様」
ドクター・ノルドは、リゲルの美しい緑の目を見上げて優しい表情になった。
「ふむ、顔色は普段どおりだな。、、大人しくしているんだぞ」
「はいはい。俺を顔色で判断できるのは総医長だけだよ」
*
リゲルが連れてきたNO.0に入院中の若者が目覚めた。
それは変化を感じ取ったリゲルが、巨体を丸めて顔を近づけた時だった。
その若者の長い黒髪がサワサワと動くと、リゲルにまとわり始めた。
リゲルは慌てる様子もなく、極親しい者のように語り掛けた。
『よっ!お目覚めか。気分はどうだ?面白いコミニケーションだなこれ。意識が戻るのを待ってたよ』
長い黒髪の持ち主が目を開けた。
『あれ?真っ赤じゃないな。ふぅ〜ん、赤みを帯びた黒と言うか、おぉ?濃い紫系にも見える!綺麗だなぁ。君も目の色が変化するのか俺と同じだ』
リゲルは長い睫をパサパサさせて嬉しそうに見つめている。
『同じ?、、、ここは?』
『位置関係も全部伝えただろ?嘘は言ってないと分かるはずだ。実感がないのは仕方ないがな。
俺達が認識する色の感じを把握した?そう、俺の目は緑系だが金色や時にはオレンジにも変化するらしい』
『、、、そうですか。私は』
『シリウス良い名だね』
『それは本名ではありませんが、シリウスと呼ばれるのが好きでした』
『そう、じゃシリウス、俺はリゲルだ』
『リゲル助けてくれて、、ありがとうございました』
リゲルはニッと笑うと
『ん、生きていれば面白い事にも遭遇する。例えば珍種の俺ってどう?ところで髪の毛を便利に使うね。シティの情報を見せてあげられるから、いつでも俺に触れると良い。でも纏わり付いていると他の人が驚くから、数本程度でな』
『数本では、、、リゲルの事をもっと知りたいです』
『数本で充分だよ。俺がまとめて伝える事もできる。だが、もう少し俺と環境に慣れてからが良いだろ?俺はこのメディカル・センターのドクターでもあり、ここセントラル・シティの便利屋兼”最重要危険人物、取扱い注意”の一人だ。そういう肩書きははないけど』
シリウスの目の色が赤みを増してきた。
『もしかして危険かどうか判断している最中?ふふっ、ここは病院だぜ。俺のことでは、ガードがかかっている奥を覗こうとしない事という決まりがあるだけで、いたって心優しく、やたらに気持ち良いパワーの巨人と言う評判なんだから』
シリウスがそれを聞いて頷くと微笑んだ。
『本当に気持ち良い力です。こんな力を持った人がいるなんて』
『ありがとう。起きるのか?大丈夫?』
シリウスが体を起こそうとすると、リゲルが手を貸して上半身をおこした。
『どこか痛まないか?眩暈は?』
『大丈夫です、、、、』シリウスは何か感じたのか、リゲルの体に手を触れると首を傾け、ハッとして顔を見上げた。
『リゲル!私のところで胸に重傷をおったのですか?』
『ん?違うよ、重傷患者が君を抱き起こすか?持病だよ。これでコントロールする為に、俺の主治医がうるさくて強制的にね。うっとおしいけど我慢してつけている。シリウスが目が覚めたと伝えたから少ししたら来るが、俺の主治医のノルドは、我々の銀河ナンバーワンの最高のドクターだ』
『最高のドクターでも治せない持病を持っているのですか?そんな状態の貴方が助けに来てくれたなんて、、、、』
『俺の持病はドクターの所為じゃない。シリウスも分かったように、俺がとんでもないからだよ。特殊体質だとか、超が付く頑固と言われる。はははっ!』
『強い人なんですね』
『いやぁ、見かけによらず繊細で厄介な奴だって。よく凹んでいるよ』
『へこんでいる?』
『心がいじけて小さくなるみたいな、、、状態?』
『私みたいですね』
『あんな事があった凹んでて当たり前だよ、、、、俺はシリウスと友達になりたい』
『ぁ、、、ともだ、ち、、、、』
シリウスの動揺が思いのほか強く、リゲルは驚いた。
『ごめん!!まだ早かったかな。じゃ、シリウスの疑問になるべく答える為にいるリゲルで良いよ』
見えない目で見上げるシリウスの目に涙が浮かんできた。
『ごめんシリウス!君を困らせるつもりはないんだよ』
『分かります。リゲルの優しい思いが、ずっと私を護ってくれていた事を知ってます、、、ありがとう』

エピソード5-1 リゲル
強烈な怒りと憎しみが膨らみその白熱は、怒りを向けられた対象を瞬時にして蒸発した。
納まる事を知らない怒りは同時に深い悲しみを持って、次の目標を探し始めたが、そこに敵によって破壊された都市があった事を示す物は跡形もなく、溶けた大地は外側を黒く中からマグマの炎の舌を見せていた。
『止めろ!生き残った生命たちまで焼き殺すのか!他の生き物達のためにお前を排除するぞ!』
突然強烈なテレパシーが頭の中で痛みを伴って響いた。
『止めるんだ!!これ以上惑星上に影響する前に宇宙へ放り出すからな!』
頭の中で言っていることの意味は分かったが、暴走した力はコントロールを知らない。
『うぅ〜、、、』
白熱したエネルギーの勢いが変化した。
その中に頭を抱えて蹲っていたのは、とても若くみえるヒューマンタイプだった。
『嘘だろ?もしかしてコントロールできないのか!!』
一気に大きな何か優しく温かなものに包まれたように感じた、、、、とても気持ち良い、、。
何が起こったのか良く分からなかったが、強烈な怒りと憎しみ、どうしようもない悲しみさえも、
すべてが溶け出したように気持ちが良い、、、、あぁ死ぬのか、、、。
『死ぬな!この惑星上に必要な応急処置は我々がした』
『ぁ、、<暗黒>敵じゃない?』
『暗黒?敵どころか、ここはまるで火山口の中のようだぞ。外周にここへ向かう道路があると言う事は、都市があったのだろう、、、他でも酷い戦いがあったようだな。宇宙空間に戦艦らしき残骸があるがそれもか?暗黒の敵とやらは跡形もないぞ』
蹲っている人は動かないまま返事もなかった。
『気絶したか。とんでもない破壊力だな』
何か力強くて気持ち良いものが抱き上げてくれたように感じた。
『何をする、、』長い黒髪の若い男は目を開けた。
『ほぉ〜真っ赤な目か。一般の病院へ連れて行くわけにも行かないだろ。俺達のメディカル・センターへ連れて行くが持ち物は何かあるかな?』
静かにジッと見つめる目は、見事に美しく緑に輝く瞳。
『何も、、すべて失った』
黒髪の若い男の目は、黒い瞳孔の縁取りは金、光彩は真っ赤だった。
『持ち物とは、君の体が持っている菌やウィルスなどの事だ。ん?見えてないな。急に止めに入った影響で一時的にか?』
『私は元々見えません、、、このまま死なせてください』
『馬鹿言え!わざわざ他所から、この星の生命達が発した悲しみと憎しみをキャッチして、飛んできたんだぞ。この惑星の他の傷ついた人々も応急処置をした。死なせないよ』
『他所?、、<暗黒>以外の宇宙人?』
『君も含めたヒューマンタイプの宇宙人だ。遠くの異星人さ。今現在この銀河内から、強烈な憎しみや恐怖などのマイナス意識を飛ばしている生命体は見当たらないから、君の言う所の敵は一掃されたのだろう』
『まっ、て、、、』
『後の事は我々に任せろ』
*
私のいた国はどうなっただろう、、、私の星は。
<暗黒>はニ度と襲ってくることはないのだろうか。
もう新たな悲しみはやって来ないのか?
あまりに悲惨な出来事が次々と襲った、、、人々の未来は救われるのだろうか?
、、、、私の愛する人たちはもういない、、、。
あなたは何故、、、。
何故、どうやって私の声を、、、願いを、、、聞いた?
ずっと、数え切れない何故?が渦巻いていた。
あの温かくて気持ちの良い心が、いくつか疑問に答えてくれた。
あの声をまた聞きたい。
どこか置いていかれたのか?
いや、優しく包み込む気持ちよさは変わらない。
、、、あなたは優しさで包んで、、、、私には何もない。
*
「またどこか遠くから、新種のヒューマンを拾ってきて、どこまで守備範囲にするつもりだ!」
腕組をして見上げている目は、本気で文句を言っていた。
「以前に行ったり、感じた事がある所以外もう行けないと言っただろ」
「あのスーパーコンピューター”新星”にも情報がないところまでが守備範囲と言うわけか?相変わらずだな」
「全部説明してほしい?なら立ってないで座った方が良いよ。俺の目を見てれば情報を教える」と言って手招きをした。
「いらん!NO.0のモニターが振り切れるような、とんでもないのはリゲルだけで結構だ!ガッシュが外へ出ている時に、やたらな生命体を拾ってくるんじゃない」
「じゃ誰があのパワーをおさめる。こいつが俺を越えて、ノルドの許容量も振り切ったってことか?」
『バカあり得んだろっ!患者の前で声”も”でかい!』
「”も”ね。ちゃんと患者として認めてるんじゃないか。メディカル・センター総医長」
「当たり前だろ。ここの常連のお得意様が新種を連れて来たんだ。俺が言いたいのは退院できるまで、ずっとそうやっているだろう事に対して文句を言っているんだ」
「常連のお得意様って、、、これでもセンター常任ドクターじゃ〜ん。新人種だからしかたないだろ。意識が戻れば後は早いさ」
「その常任ドクターは、ほぼ常駐患者だぞ。良い手本になり得ていないと分かっているだろう。緊急要請で出て行った者がここの患者として戻ってくる事に、ついこの間もランがかなり強い勢いでメンバーズに怒っていたが、馬鹿でかい見本がいると言うことだな」
「ランが遅い!と言ってたんだろ?救うべき人々を保護したまま瞬時に逃げられるか。ランの”いきなり”にメンバーズ全員を付き合えるようにするのは限りなく無理があるだろ?」
ノルドはため息を付くと
「そんなことができるのは、リゲルだけだ」
「ラン総司令官が、ドクター・リゲルにそんな事をさせてはいけないでしょ?」
「それを言うなら常駐患者にだ。無理するなよ」
「ありがとう。回診ご苦労様」
ドクター・ノルドは、リゲルの美しい緑の目を見上げて優しい表情になった。
「ふむ、顔色は普段どおりだな。、、大人しくしているんだぞ」
「はいはい。俺を顔色で判断できるのは総医長だけだよ」
*
リゲルが連れてきたNO.0に入院中の若者が目覚めた。
それは変化を感じ取ったリゲルが、巨体を丸めて顔を近づけた時だった。
その若者の長い黒髪がサワサワと動くと、リゲルにまとわり始めた。
リゲルは慌てる様子もなく、極親しい者のように語り掛けた。
『よっ!お目覚めか。気分はどうだ?面白いコミニケーションだなこれ。意識が戻るのを待ってたよ』
長い黒髪の持ち主が目を開けた。
『あれ?真っ赤じゃないな。ふぅ〜ん、赤みを帯びた黒と言うか、おぉ?濃い紫系にも見える!綺麗だなぁ。君も目の色が変化するのか俺と同じだ』
リゲルは長い睫をパサパサさせて嬉しそうに見つめている。
『同じ?、、、ここは?』
『位置関係も全部伝えただろ?嘘は言ってないと分かるはずだ。実感がないのは仕方ないがな。
俺達が認識する色の感じを把握した?そう、俺の目は緑系だが金色や時にはオレンジにも変化するらしい』
『、、、そうですか。私は』
『シリウス良い名だね』
『それは本名ではありませんが、シリウスと呼ばれるのが好きでした』
『そう、じゃシリウス、俺はリゲルだ』
『リゲル助けてくれて、、ありがとうございました』
リゲルはニッと笑うと
『ん、生きていれば面白い事にも遭遇する。例えば珍種の俺ってどう?ところで髪の毛を便利に使うね。シティの情報を見せてあげられるから、いつでも俺に触れると良い。でも纏わり付いていると他の人が驚くから、数本程度でな』
『数本では、、、リゲルの事をもっと知りたいです』
『数本で充分だよ。俺がまとめて伝える事もできる。だが、もう少し俺と環境に慣れてからが良いだろ?俺はこのメディカル・センターのドクターでもあり、ここセントラル・シティの便利屋兼”最重要危険人物、取扱い注意”の一人だ。そういう肩書きははないけど』
シリウスの目の色が赤みを増してきた。
『もしかして危険かどうか判断している最中?ふふっ、ここは病院だぜ。俺のことでは、ガードがかかっている奥を覗こうとしない事という決まりがあるだけで、いたって心優しく、やたらに気持ち良いパワーの巨人と言う評判なんだから』
シリウスがそれを聞いて頷くと微笑んだ。
『本当に気持ち良い力です。こんな力を持った人がいるなんて』
『ありがとう。起きるのか?大丈夫?』
シリウスが体を起こそうとすると、リゲルが手を貸して上半身をおこした。
『どこか痛まないか?眩暈は?』
『大丈夫です、、、、』シリウスは何か感じたのか、リゲルの体に手を触れると首を傾け、ハッとして顔を見上げた。
『リゲル!私のところで胸に重傷をおったのですか?』
『ん?違うよ、重傷患者が君を抱き起こすか?持病だよ。これでコントロールする為に、俺の主治医がうるさくて強制的にね。うっとおしいけど我慢してつけている。シリウスが目が覚めたと伝えたから少ししたら来るが、俺の主治医のノルドは、我々の銀河ナンバーワンの最高のドクターだ』
『最高のドクターでも治せない持病を持っているのですか?そんな状態の貴方が助けに来てくれたなんて、、、、』
『俺の持病はドクターの所為じゃない。シリウスも分かったように、俺がとんでもないからだよ。特殊体質だとか、超が付く頑固と言われる。はははっ!』
『強い人なんですね』
『いやぁ、見かけによらず繊細で厄介な奴だって。よく凹んでいるよ』
『へこんでいる?』
『心がいじけて小さくなるみたいな、、、状態?』
『私みたいですね』
『あんな事があった凹んでて当たり前だよ、、、、俺はシリウスと友達になりたい』
『ぁ、、、ともだ、ち、、、、』
シリウスの動揺が思いのほか強く、リゲルは驚いた。
『ごめん!!まだ早かったかな。じゃ、シリウスの疑問になるべく答える為にいるリゲルで良いよ』
見えない目で見上げるシリウスの目に涙が浮かんできた。
『ごめんシリウス!君を困らせるつもりはないんだよ』
『分かります。リゲルの優しい思いが、ずっと私を護ってくれていた事を知ってます、、、ありがとう』




