<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>41

  • 2008/03/19(水) 00:40:54

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>41


未来へ向かっての構想は多岐にわたっていたが、情報を共有できるメンバーが、それぞれ皆に簡単に伝えるので次々と話は進み、シティへ来ている人々の母星の協力も取れ着々と実行に移す準備が整った。ボスを総責任者として、ラン達は指揮官、教育者、医者として第一線でそれぞれに動き出していた。

リゲルが深い眠りについて、5D目にはノルドも少しずつ現場に復帰していた。
「決して無理をしてはいけません。リゲルが目覚めた時には、貴方の元気な顔を見せなくては」とランとボォンに言われていた。
「そのつもりです。リゲルと彼の存在、思いを自分の中に感じています」
ノルドは、1日1回センター内をまわる以外、ほとんどの時間をリゲルと共にすごしていた。

ボォンはキランと医学生達の実習と勉強を見ていた。
ボォンも最初から大変なことに出会った為か疲れているようだったが、キランがここでの過し方を上手に伝えていたようだ。
ともかくメディカルセンターなのに医者も患者も明るい。もちろん着たばかりの人はそうはいかないが、笑いは免疫力を挙げるを実践証明しているようなものだ。
ガッシュ・ベガは、訓練実習の毎日。
ボスとランは、セントラル・シティ周辺の関係国を周り、人材発掘を進め、周辺国からの、
シティの新しい構想とその実動状況の見学受け入れの手配等に駆け回っていた。
セントラル・シティは新しいメンバーも増え、活気に溢れていった。
そしてリゲルを護るかのように、周辺では大きな問題が起こらない日々が続いていた。

ランは外からシティに帰るとすぐにリゲルの部屋に行くのが常だった。

「銀河中を行ったり来たりで、大活躍だな。リゲルが少しここで休めとさ」ノルドがランに言った。

「リゲル?!」

「いや、まだ寝ている、状態もほぼ安定しているよ。32Dか。ラン、少し休みを取れ」

「まだか、、、、。いつも戻るとボォンがうるさい、並じゃないよ」

「ふふっ。それは良かった。で、その腕の物は毎日か?」
ノルドはボォンの用意した長時間タイプの薬を、ランが腕につけている事を言った。

「、、、、、わかった。ここで少し休憩するよ」ランは深々とソファーに座った。

「ランは素直でよろしい。しかし座るのではなくて、少し寝ろといっているんだ」

「ノルドは怖いねリゲル、くくっ」

ノルドは、ランに触れて診ていた。
「この後全体会議か、今日は議長欠席だな。ほら横になれ」

「会議は、私にとって休憩のようなもの、、」

「いや、会議中にもいろいろ同時にやっているじゃないか。私はここにいても君たちを少しは、把握しているつもりだが違っているか? ランまた痩せたぞ。どうしてもと言うなら、今まとめて皆に伝えて休めばいい。ラン一人で、やっているのではないぞ」

「それは、解っている、、、、、ボォンに見つからないうちに、ここに来たのが今日は失敗だったね」

「そういう事だ。ボスに今伝えたぞ。OKだ、少し休んでくれとさ。リゲルと寝ろ」

「仰せのままに。 ノルドが強引なのは、リゲルのせいだぞ!くくっ」

「そのうち、周りでうるさい!とリゲルが怒って起きてくるだろうさ。ふふっ」

全体会議の後ボス、ガッシュ、ベガと、ドクター・ボォンがリゲルの部屋にやってきた。

『ランは?』

『リゲルと休んでいます、ボォン』

『ありがとうございます。なかなか聞き入れてくれなくて、困っていました。リゲルはいかがです』

『多少変動はありますが、安定していると言えるでしょう』

『ランは他の星の人とコミニケーションをとるのが、あまり上手くないなどと、とんでもないです。
彼の星を代表する長老と言う立場もありますが、外交がスムーズに行き助かってます。しかし頼りすぎていたようです。体調はどうでしょう、暫く休みを取って貰った方がいいのでしょうか?』

『ボス大丈夫です。朝には元気に起きるでしょう。しかし仕事量が多すぎです。いくつかに限定して、休みを必ず取らせないと、後、周りとのコンタクトも。彼は食事が喉を通らなくなって来ています。
シティは彼らにとって、うるさすぎます。ランには静かに休む時間が必要です。驚きましたが皆さんが部屋に入ってくる少し前から、この状態でリゲルが少し影響しているのです』

『リゲルがですか!?』

『僅かに上がってきています。リゲルにやめてもらわないと』

『ランを起せばいいのでは』

『ランはもう少し休ませたいので』ノルドがリゲルに触れた。

『ランは朝には元気に起きる。もう大丈夫だ、もういい。ノルドだ、リゲル解るか?、、、、止まった。よかった』

『ノルドの言う事は聞かねばなぁ、リゲル』ガッシュが言った。

『リゲルはこの状態で周りを把握していると言う事が解りました。申し訳ありませんが、もう皆さんは出ていただきたいと思います』
ノルドが、静かに伝えた。

『解った。ノルド』

『たのむぞ、ノルド』

『あぁ』

皆が出て行った後、ノルドはリゲルに、

『悪かったなリゲル、毎日うるさかっただろう。君の状態の僅かな変動は、、、、ずっとそうして、私のフォローもしていてくれたのだな。ありがとう。君の元気な顔が見たい』

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>42

  • 2008/03/19(水) 00:50:42

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>42


ノルドは医者として、教育者としての仕事もこなしながら、リゲルの部屋を出入りしていた。
リゲルが深い眠りについて、すでに41Dが過ぎていた。
30Dを過ぎたころから、リゲルが目覚めるのが、遅いのではないかという思いが少しずつ皆の中に芽生え始めていた。
ノルドは我々の先は長いのだ。自然に目覚めるまで声をかけないように、なるべく静かな環境をつくりたいとあらためて、皆に伝えていた。

ランは、ボォンとノルドから仕事を、減らされたが、自分の星や他の星へ行く、合い間を見つけては、会議と、シティのメンバー達の能力をのばす為に、それぞれに話した上で直接コンタクトを取るようにしていた。
元々繊細な気質の星の人であることなど、皆忘れるほど精力的に動き、コミニケーションをとっているランを、同じ星のものとして誰よりも強いプレッシャーの中で耐えていると、ボォンもキランも祈るような思いで見ていた。


ガッシュは、宇宙空間での訓練の後、そのままそこに残る事が度々あったが、ここのところ続けて、そうだったのでベガが気になって尋ねた。
「ガッシュ最近どうしたの?」

「何が?」

「何がじゃないわ、外で何をしているの?戻ってきても暫く、何か考えているようだし」

「、、、何かを感じるんだ」

「説明になってないじゃない」

「自分でもわかってないから、困っているんだよ」

「じゃぁ、ランとコンタクトを取ってみたら」

「そうだな、、、」

『ラン、俺だ。時間があるときでいい、付き合って欲しい事がある』
『何?ガッシュ』

『今でなくていい。休んでいるのだろう』
『いや、今でいいよ』

『外へ出られるか?』
『OK』

2人はシティから宇宙空間に出ていた。
『ここのところ、この方向に何かを感じるのだが、自分でもよくわからない不安がある。なぜ俺がそう感じるのか分らない。ランが誰よりも早くキャッチするだろう』

『何時からそれを感じているのですか?』

『3D前からだ。ランはどうだ?』

『そう、、、その方向で何かあるのかも知れない、、、。さしあたって近い時と場所に、何か起こるかどうかの監視はしているけれど、そう先まで見て心配している余裕がないんです。申し訳無い』

『ランは誰よりも大変な中やっている。君が何も感じないなら、いったいなんだと言うんだろう』

『ガッシュ、教えてくれてありがとう。今からその方向を探ってみるから』

『ラン何か解っても、一人で行動するのは禁止だぞ』
ガッシュはシティに戻った。

宇宙空間に残ったランはシティから離れ、自分の能力をOPENにしてその方向を見始めた。

突然、頭が割れるような衝撃があり、とんでもない情報が一緒くたに飛び込んで脳に刺さるようだった。叫び・恐怖・移動・逃げろ・崩壊・ワープ・ブラックホールの腕・いくつかの惑星・収縮・消滅、
恐ろしい光景だった、、、そして彼のパワーを感じた。

その時、『ランか?、、、そうか、ガッシュが感じ取ったか。大丈夫か?今ランが見た所に私はいる。ここの生き残っている人々を、環境の合う別の惑星に移動した。落ち着くまでここにいる。もうやることは残っていないから心配するな』

『わかりました。どうぞくれぐれも無理をなさらないように』

『ここは、行動範囲を遥かに越えている、わかったね』


ランはシティの側まで戻り、ガッシュをもう一度外へ来るように呼んだ。

『どうだった?ラン、顔色が悪いが、ひどいものを見たようだな』

『頭が痛い。遥か遠い銀河に彼がいた。そこで起こっている事に力を使って、救った人々の為に落ちつくまでいると言っていました。ガッシュは彼を追っていたのですか?』

『彼がいたのか、、、いつもいつも心の中にある、皆と同じだろう。この間、本当に久しぶりに彼がコンタクトを取って、、、、。リゲルやノルドそして君の事もある。今まで以上に強く彼を感じているよ』

『そうだったのか、、、リゲルがガッシュは凄い奴になると、その意味が解ったような気がします。静かにそれもとてつもない飛躍をするのですね。でも彼をダイレクトに感じようとしてはいけないと、リゲルも私も、彼からそのことを強く言われています。彼にも影響するようなのです』

『ダイレクト?、、、誰だって今どうしているだろう。元気だろうかと考えるだろう、俺もそう思っているだけだ。今、彼が何処で何をしているかなんて、残念ながらランから聞くまで何も解らなかったぜ。何か微かに不安を感じていただけだ』

『そうだね、ガッシュは不思議だな』

『何言っている。突出して不思議なのはランとリゲルの方だろうが、俺はよりノーマルだ』
『ノーマル?くくっ!何処がですか?』

『ランよりは、ノーマルに近いことは間違えない』


『私はあえて特別な事が起こらない限り、彼に触れようとしないから気がつかなかったのか、、、。ガッシュはそこで起こった悲劇を察知していたのですね。シティの守備範囲を大きく越えている。ガッシュ、リゲルに関係しているのかな?』

『リゲルが休んでいる間に何かあれば大変だと気を配ってはいる。彼が後を頼むといったが、リゲルに比べて俺ができることは、たかが知れているじゃないか。リゲルに関係ってどう言う事だ?』

『その能力の範囲があまりに飛びぬけていて、しかも彼がいるところだったから、リゲルかと、、、。
ガッシュの中に、リゲルが何か残したのかと思ったのです』

『ランがそう感じたのなら、そうかもしれない。だが俺にはわからない事だ』

『そうか分りました。また何かあったらすぐに教えてください。ガッシュだけが遥か遠くをも、感じていてくれている。リゲルは眠っているし、私もなるべく彼に影響したくないです』

『俺は影響していないのか?リゲルかな、俺の中から外の世界を感じているのか?信じられないやつだな』

『ノルドが、リゲルはあのまま、周りを把握しているようだと。リゲルじゃないかもしれない。彼がそうしたのかもしれないし、ガッシュ自身かも』

『ラン戻ろう顔が青い大丈夫か?俺のために悪かったな。ノルドに診て貰ったほうが良い』

『ガッシュが悪いわけではありません』

ランとガッシュは、リゲルの部屋へ移動した。
『ノルド、リゲルは?』

『2人で珍しく宇宙で話し合いだな。ラン、顔色が悪いな。大丈夫か?少し休め。リゲルも彼も心配しているのは君の事だ。リゲルは5日ほど前から変化の幅が変わってきているよ。君達が今外にいた時大きく動いた何があった?、、、ガッシュがそうか。リゲルはこのままの状態で、外まで把握しているのか。すでに40D以上たって、リゲルは何を、、、ラン!!』

いきなり、ランがその場に倒れかかったのをガッシュが支えた。
『、、、気持ちが悪い』
ランの意識は、遠く、、、。

『ガッシュ、前の部屋へ!ボォン、すぐこっちへ来てくれ』
ガッシュはランを抱き上げて移動しベッドに静かに寝かせた。

「お前はまだ成長期のガキだぜ。やり過ぎだ。しかし華奢だな元気になったら少し鍛えてやる」
ガッシュは心配そうにランを覗き込んで話し掛けていた。

ノルドが入ってくるとドクター・ボォンと一緒にランを診た。
「彼、リゲル、そしてランか。誰か何とかしてくれ。俺を救ってくれたランに何も出来ないのか。
リゲルの為にも、俺は、、、、」

「おい!ノルド、しっかりしろ」
ガッシュがノルドの両肩を掴んで睨んだ。

「ガッシュ、ランの精神構造も我々の手におえるものではないのだ。ボォン、星に帰れば何か方法はありますか?彼の所とか」

「いえ、我々の星でこのような状態になる事は、ありえませんし、彼とランは違います」

ガッシュはノルドの肩から手を離しランに触れた。

「ノルドが、出来ないのなら、俺は俺の方法でやるぞ。『リゲルもし今、ランに少しだけ、いや痛みだけでも取ってやってくれないか?』
ガッシュが、リゲルの心に話し掛けていた。

「ガッシュ!!リゲルを刺激するな!」

「分っているノルド。でも医者の君とリゲルの関係だけでなく、今の俺は、全体をある程度掴んでいる。俺の立場で必要な事は実行する。リゲルの為にもだ」

「リゲルのためにもだと!」

「そうだ。リゲルがこのままで周りを把握していると言ったのは、ノルドだろう。リゲルは必ずランを何とかしようとする。やり過ぎないようにさせるのも、医者の役目であって貰いたいものだ」

「そうだな。ガッシュ」

「ほら、ノルドが理解したら、、、、」

ランの身体をリゲルの穏やかなパワーが包みはじめた。

「ノルドはリゲルの所へ行ってろ。ランの状態を見て、俺とノルドでリゲルを止める。彼は分ってくれるよ。ボォン、モニターを見ていてくれ」

「ガッシュ、貴方はそんな事もできる方なのですね」


「この中で一番経験が豊富なだけだ。彼の情報は無駄にしたくない。リゲルが我々に情報を、共有できるようにしたのだし、ランを未来へ大切に渡したいと思っているだけだ。ランは?」

「少しずつ収まってきています」


ガッシュがリゲルに伝えた。
『もういいよ。リゲルありがとう。後は俺達でランをしっかり見ていくから、休んでいるところ、いろいろ悪かったな』

『リゲルありがとう』
ノルドがリゲルを静かにフォローしながら言った。

「ガッシュありがとう。君は凄い奴だな」

「今ごろ何を言っているんだ。一番付き合いが長いのに、俺の凄さを今ごろ気が付いたのかよ。経験の豊富さでは俺が一番だろ。それにプラスして、情報も共有できるようになったのだから、状況判断に時間はかからない。選択肢がいくつかある時は譲るが、急を要する時は、俺の意見に耳を傾けるものさ」
 
「ランが元気になったら、暫くガッシュに任せた方が良いな」

「あぁ、バシバシ鍛えてやる。どうせ、あっという間に身に付けて越えていく何も心配はない」

「ガッシュらしいな、しかしランの頭脳、心を護っていたのはリゲルだったから、、、」

「そうだな。彼も暫く遥か遠くの銀河にいると言っていたそうだし、ランが倒れてもしかするとリゲルが起きてくるかもしれないな 、、?」



<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>43

  • 2008/03/19(水) 11:40:31

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>43

巨体を横たえているベッドの横に、ノルドが座ってリゲルを診ている。
静かに彼の寝息だけが聞こえていた。

『ノルド、 少し変だなお前』

『なんだガッシュ、俺は別に、、、、』

『だからぁ、ノルドを一番知っているのは俺だろう。今までと違うものが感じられれば、変だと思うのが普通だ。彼等と付き合っているうちに、普通に感じていた感覚が退化したのか?』

『ガッシュ、、、、、、リゲルは別の道を選んだのかもしれないと  ”この後、後悔するな”、と、リゲルが言っていた。俺は、、、』

『ノルド、どの道をいくかは彼自身が決める事だろう。しかし間違えなく今ここにいるし、このままで影響してくれている。元気な姿を見られるのが何時になるのか、日々皆の中に寂しさや、不安が出ても来るが俺達は受け入れていかねばならない。
もし次の世代に、我々の仕事を引き継ぐようになった時に、その未来のために目覚めるなら、次世代の人々にもあの素晴らしいリゲルの力を実感させてあげられる。あの幸福感を俺たちだけじゃなくて、、。

くそっ!静かに俺たちの言うとおりに力をかすリゲルなんて、、、。なぜこうも彼等は人の心をひきつける。まだ始まったばかりなのに、、、、。ノルドのために完全になるまで、このままだと言っていたのではないか。お前が元気なリゲルが戻ってくる事を確信していなくてどうする』

『ガッシュは心身ともに逞しいな。ありがとう』

『ノルド、俺たちは同じ星の出だ。もって生まれた能力は違うものがあるが、ベースは逞しい生命力を持っている。もっともっと本来のお前は逞しいはずだ。今度一緒に、久しぶりに星へ帰るか。ここへ来て以来一度も戻っていないしな』

『戻ってもあうべき人が俺にはいない。それが医者の道を選んだ理由だ』

『、、、、そうだったな。ノルドは生きた。一人でも多くの人を救いたいから医者になった。
しかしもう一つの心があるな。だからリゲルにあんな事ができる。
死を逃れる事は出来ないが、彼やリゲルの存在の反対側にある。
いつも心のどこかに死を見つめているように思える、、、生かしていく医者なのに』

『ガッシュ、そんなつもりはない、、なぜそんな、、』

『そうか、、、。君の動揺は尋常ではなかった。さっき、肩に触れた時に、それが何か俺はここでキャッチしているんだ』と胸に手をやった。

『俺はノルドの心の奥ふかくまで入っていって、君の本当の苦しみを理解する事は出来ない。しかし彼は俺に、一番よく知る君がノルドを護ってくれと言った。意味がわからずに何度も彼のメッセージを聞きなおし、ノルドのOPENになっている情報を調べ、初めての出会いの時まで遡って、君を見つめなおした。だから俺しか、わからない感覚がノルドを助ける事ができるすべての者に、助けを素直に求める。彼等が元気になったら星に戻ろう。新たに会うべき人はたくさん出来ているんだぜ。俺の取り巻き達は、ノルドがどんな奴か会いたがっているよ』
『君がいてくれて感謝する。こんなにも支えられているなんて。ガッシュの取りまきが俺の品定めか?ふん、楽しそうだな』
『忘れたか?俺は国では一応元、、だぞ。限定人数であわせてやるよ』
『あぁ、そうだったな。俺の国でも報道されていたそうだが、医者の勉強の事しか頭に無かった、
試験真っ最中だったし、俺はそう言う事があったらしいぐらいにしか知らない。今度休暇を貰って行こう』
『知らなかったって?なるほど。医者だからプライベートに関しては固いんだと思っていたよ。
リゲルの奴、この話聞いて俺も行くと思っているぜ。
やなこった!リゲルを連れて行ったら俺の影は消えてなくなるだろうが、俺とノルドで帰るんだよ。
どうせ、取りまきたちに聞かれることといったら、彼とリゲルの事なんだしな。先ずはノルドを紹介してから次には連れて行ってやるよ』

「はははっ!ガッシュ、そのとおりだ」
ノルドが声を出して笑った。ガッシュも嬉しそうに彼らしく笑った。

「がははっ!うるさいか。たまに、笑い声も聞きたいだろ、リゲル」

「ガッシュ、本当に都合にいいように、考えるのが上手い奴だな。たいした才能だ。ふふふっ」

「それでいい、ノルド。そうでなければ、安心して寝てられないだろう、なぁリゲル」

「取りまきが多いはずだな。ガッシュは美しいだけでなく魅力的だ。そしてパワーが凄いだけでなく人の心をとらえる」

「おい!美しいだとか、魅力的っていうのは女に言うんだ!リゲルやノルドまで!」

「そんなに臥体マックスのでかい女なんか想像したくもないね。でも変わるらしいな、ツインってのはえらく美人だそうだ。しかしガッシュほどの完璧な美貌は、他じゃお目にかかれない。唯一欠点と言えば言葉使いくらいか?」

「完璧な美貌?!ゲッ!なんだその想像は止めてくれ!ノルド今更どうしたんだ?」

「いやぁ、いつ見ても惚れ惚れとすると思ってさ。はははっ!だがリゲルは逃げるぜ。きっと」

「お前なぁ、リゲルが抱きつくと言ったからって、俺を勝手に頭の中で女装させてやがって失礼な奴だ!」

「単にリゲルに抱きつれなくてすむ為の一つの案だな」

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>44

  • 2008/03/19(水) 12:35:04

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>44

ガッシュはリゲルの寝ているメディカルセンターの特別室に、ちょくちょく顔をだしてはシティで起こった面白いエピソードをリゲルに話しかけていた。
ノルドは笑いながら
「リゲルも迷惑だろうに、ガッシュのフォローって、これかい?!」と言った。

フッと、リゲルの気配が変わった。
静かに彼のパワーが上がってきている。

「リゲルが、起きる、、、リゲル」

『楽しそうだな、、、うるさすぎ、、、』

「リゲル!!」

『ランの事は、、、、、君の言うとおりにした。無理やり起された理由はガッシュ?心の中に入ってきて』

「あぁ、そうだ。いつまでそうしているんだ。もう二度と、、、、永遠にそうしているのかと、心配してたんだぞ。ノルドは落ち込むし、俺は珍しく偉そうに説教垂れなきゃなんないし、リゲルはっきりしろ!」

「バカやろ!リゲルを責めるな!」

『ガッシュは、本当に逞しい、、、、ずっと強い思いを感じて考えていた。俺に無いものを持っている、、嬉しかった。貴方からもっと学びたい、だから少しだけ、、、』

「リゲル、、、リゲル、大丈夫か?」
ノルドはリゲルをフォローしながら診ていた。

「リゲル何でも教えてやるから、俺の質問に答えろ」

『質問?いつまで、わからない。我々の未来を見ていた。いくつもの可能性の道がある。
皆にとって最善の道は、俺にとってそうでない場合もある。ランの思いのように、誰も欠けることなく、未来に繋がっていく道を探って、、、ノルド、君もだ。俺の中に入ってきたのが悪い。もうそう簡単に死ぬ事は出来ないよ。俺は少し先の未来を見たようだ。時々こうして休みを取りながらだが、結構生きるよ。今度は俺に付き合うんだノルド。覚悟しとけ』

「リゲルそれは本当だな。待っているぞ」ノルドの目に涙が浮かんできた。

「リゲル、、、、、ありがとう。悪かったな。届いてもらいたいと思いながらノルドの事をあえて。
その身体には休みが必要な事もわかっているのに、ランの事もノルドの事もすベて、リゲルに助けを求めるより、俺に方法がなかった悔しい。元気になったら一番に扉を開いてくれ。俺は何も役にたたない」

『ガッシュの力は、別のものだ。すでに君の中で扉は開かれているのだろう、彼が来たのだから。
彼は潜在的に持っている力を、その人のもつ素晴らしい能力のすべてを、引き出す鍵をそれぞれにくれた。無いものを与えたのではない。俺はその扉をあける役目を貰った。ガッシュは、パワーも抜きん出ている、人の心を掴んで離さない。我々のやるフォローとは別のもので、人を癒し安心させ、自信を持たせる。そうだろうノルド。我々の誰よりもバランスの取れた生命体だ』

「リゲル、そのとおりだ。ガッシュのは絶妙だ」

「おい!ノルド、リゲル相手に何言っているんだ?遥かにかけ離れていんだぜリゲルと俺は」

「リゲルに、NOがいえるのは、彼とガッシュだけだよ。あっ!俺もか。リゲル、結構大変だな。ふふっ。
まだ休んでいるにしても、これからは、こうしてたまには、君とコンタクトが取れると、、、しかし、負担になるか」

『深く見ていたんだ。身体の方まで意識が行ってなかった。これからは、皆を安心させられるようになる。もう少し時間がかかるがまた用があれば、ガッシュが呼び出すだろう。聞くまでもないな。
でもあまりうるさいと俺の都合のいい環境へ行くよ、、、ガッシュ』

「リゲルに都合のいい環境から、俺に教えを請えるのかよ?」

『そうだな。、、、その為には、ここにいるしかないか』

「そうさ、それが俺にとって都合のいい環境だ。ふふっ」

『ガッシュらしいな』

「、、、早く身体を治せよ。皆がリゲルを待っている。ランは大丈夫だろうか、、、」

『彼のシップ中で、ガッシュ達が休んでいる間に、俺がランに何をやっていたと思う。
繊細な彼のためにこういう時を想定して、ずっと彼の精神の奥深くに彼を護るために、皆の心を注いでいた。過労だ心配ない回復する。後は大人のガッシュに鍛えてもらえば、ランも子供から卒業してバランスの取れた、若き指導者になるだろう。まだ眠いんだけど、、』

『すまなかったな』

『リゲル、まただな。それまでは、ガッシュを静かにさせておくよ』
ノルドがリゲルに伝えた時、リゲルは眠りに入っていった。

ガッシュは、リゲルの横に行き、彼の大きな手を取り、目を瞑って何か集中していた。

『リゲルは今眠ったよ。ガッシュ』
ノルドは、ガッシュがそのような事をする姿を始めてみた。

『無理やり起して付き合わせてしまった。未来を見ていて、身体の方まで意識が行かなかったと言っていただろう。今、彼の身体の細胞ひとつひとつに、リゲルの精神と共にさらに強く蘇れ!と強く願った。それで何ができるわけでもないが、、、。 最後までうるさい奴だと思っているだろうな。』

『ガッシュ、リゲルは君の思いを喜んで受け止めているよ』

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>45

  • 2008/03/20(木) 08:00:26

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>45


ランが意識を取り戻したのは、3D経った午後の事だった。
この3日間、ボォンが側にいることが多かったが、ノルドもリゲルとランの部屋を行き来していた。そして仕事が終ってすぐに、ここへ来て一睡もせずに見守っていたのは、ガッシュだった。

「目が醒めたか。どうだ頭が痛いのは?治っているだろう。リゲルが君のためにユールンの帰りに手を打っておいてくれたのだよ」

『リゲルが 』

「それに深い眠りから起きて、フォローしてくれた。今はまた寝ているがな。リゲルも、もう暫くだそうだ。コンタクトが取れる。安心しろ」

「ランの受けたショックは、過労と重なり酷かった。残念ながら君の精神構造はとても手におえる物ではない。彼か、リゲルに助けを求めるしかなかった。私には何も出来なかった申し訳無い。
ガッシュが俺がやると言って、ランのためにリゲルの深い眠り起しても助けてくれたんだ。あのリゲルをガッシュが、コントロールしたんだぞ。とんでもない奴だよ」
ノルドがランに言った。

「何がコントロールだ誰がそんな事信じるかよ。皆の連携プレイだろが」

『ガッシュ、ありがとうございます』

「御丁寧に。早く元気になれよ。ランが倒れてここへ抱き上げて連れて来たんだが、何処からあんなパワー出すんだこの身体で、細すぎるぞ。ランはまだまだ成長期だろう?俺がその華奢な身体を少し鍛えてやるからな」

『ボォンがみな伝えてくれました。ガッシュ本当にありがとう。よろしくお願いします』

「ノルド、後どのくらいしたら、ランは大丈夫だ?」

「おい!そう逸るな。今、意識が戻ったばかりだ。経過を見て判断するよ」

「そうだな。でも相手がランだぜ。俺に何日付き合ってくれる?一生の思い出になる、いやぁ、楽しみだ。しっかり遊ぼうな!ランのOKがでるまでに俺も少しはUPしておかなくてはなぁ」

「遊ぶのか?ガッシュ、まるでリゲルだな」

「はははっ!嬉しくってリゲルがうつったか!」

「おい!リゲルは病原菌じゃないぞ。はははっ」

「巨大すぎだな!がはははっ!」
ガッシュとノルドの会話に、ボォンもランも笑っていた。

「目覚めたばかりで悪いな。あとひとつだけ、ランがいやじゃなければの話だ。ノルドとボォンからOKが出てからでいい。俺はシティで一番経験豊富だ。良ければ、俺の経験をランに伝えたいと思っている。君の情報量から思えば、意味があるのかとも思うがコンピューターから、問題に対して結果はこうであったと情報を得るより、問題に対してどう反応し、行動を取った結果がどうだったか。直接経験した事を伝えるのでは受け取る側が優秀なら違うと思った。
判断ミスの経験もたくさんあるが、、、まぁランには縁がないだろうが、失敗談として他の人に伝えられる。俺の失敗だと言う事は内緒だぞ。ふふっ」

『ガッシュ、本当に?、、、、いいのですか?』

ランは、ガッシュ自身の過去のほとんどを見せるのか、そんな人には
会った事がない。強い人なのだと、驚きを持ってガッシュを見つめていた。

「そうか、じゃぁ体調が良くなって、OKでたらな」
ノルドもボォンもあらためて、ガッシュを知った思いがした。

シティでは多くの星系の惑星から、あらゆる文化、生活習慣その全てが違う人たちが、協力して未来の平和の為に尽くそうと集まっている。
シティに来て最初に学ぶ事はコミニケーションの取リ方だ。
そのなかで必然的にプライベートな事には、立ち入らない事が原則常識となった。
些細な事で関係が壊れていくからだ。

ガッシュの申し出はそのシティの常識の外であり、ランの星でも有り得ないことであった。

「ボォン、聞きたいことがある少し時間をくれないか?ノルド、ちょっとボォンと出るよ」
ボォンが頷いて一緒に部屋を出て行こうとした時、ガッシュが振り向き、

「忘れてた。ラン、食えるようになっとけ!」
ランの返事も聞かないうちに部屋から出て行った。

『はい、、、、ガッシュ』

「さぁ、これで少し静かになったな。ゆっくり休んでくれ」

『ありがとう』

「何か口にするのは、明日からだな」
ノルドはそう言うと横のソファーに腰掛けて目を瞑った。


ガッシュとボォンは、メンバーズのリフレッシュルームへ来ていた。
ここは大きな部屋と個室に分かれていて、それぞれが望む形で短時間にリフレッシュするための休憩室だった。受付を通り一番奥の宇宙空間が、窓いっぱいに見える部屋に行った。

2人は窓際の星々の輝く外に向かい、イスのクッションに身体を沈め、飲み物をたのむと話しはじめた。
「ボォン、さっき俺が言った事は長老のランに対して、貴方の星では失礼な事にならないかと思っていた」

「失礼な事ですか?そんな事はないと思いますが、あえてそのような申し出をするものもおりません。知る事は大変重要です。しかしその能力があるからこそ、ここでいう、個人の中に立ち入ると言う言葉さえもありません。もちろん医者は特にですが必要があれば別です。上手く説明が出来ませんね」

「十分です。それなら良かった。つい、思いを一辺に伝えてしまった。リゲルはもう暫くと言っていたが、彼を起してでも早くランの元気な姿を見せてやりたくて、、、。ノルドの為にも」

「そうでしたか」

「私は貴方の星へ行ったことがない、ランの事が気になって少し勉強させてもらった。あの年齢しては、華奢すぎないかな?シティの環境があまりに彼の神経を圧迫すし、過労で物を口に出来ないのだろうかと、もしそうなら星へ暫く戻った方が良いのかと、いろいろ考えていたんだ」

「お心使い、本当にありがとうございます。私も何度もその事を、しかし聞き入れていただけませんでした。痩せてしまわれて、長老会議に戻っても皆の心配の声は、シティへの非難になっているのです。私達の星から、彼もランもと、、、」

「やはりそうか。ランにOKが出たら、異星人の俺を暫く滞在させてもらってしかし長老のランを、それも能力も明らかに違う私では、認められないか」

「とんでもありません。ラン様が、そうなさる事に認めるも何もありません。もちろん意見はいろいろ出ますでしょうが」

「やはり大変な立場なのだな」

「はい、星を代表する5人のお一人ですから」

「いくつかの国をもつ星にいる、国家元首以上な訳だな。、、、なるほどランから学ぶ事がたくさんあるな」

「国家元首に近い感覚は、ありません。
星の者達のためにより多くの仕事をし、皆を護るのが務めというのが、長老という立場です。
誰よりも彼がそういう思いでいつも仕事をしていらしたのですから。人の上に立って何か命ずる立場とか、まして支配階級などと言う馬鹿げた考えは我々の星に存在しません。それは彼を大変に傷つけるものであるからです」

「彼を傷つける!?、、あっ、リゲルが我々は多くのシティに来ている人のためにも、言葉にも意識にも厳禁だといっていたのは彼のためだったのか。国家元首という感覚はないか。そうあるべきだ」

「リゲルは、ランとの彼を護るという約束を、皆にわかりやすく実行していてくれたのですね」

「なぜ、それで彼が傷つく、、、、ふーっ、わかるような気もするな。そう思うと、彼はどれほど耐えていたかだ。あえてここにいなくても、我々に影響できただろうに、、、」

「そうですね。あえて人に焦がれて生れたと聞きました。ランの事ですが、特に栄養の多くを消費するのは脳なのではないでしょうか。身体の方は必要最小限程度だったのかもしれません。
ランは彼に全神経を使うのが仕事のようなものです。銀河の中を行ったり来たりするというような、体力的にハードな事はありえません」

「そうか。ここでの仕事はランの体には大変な事のだったのだなよくここまで持った。彼に対する思いがそうさせたのだろうな。それにしてもノルドが、溜息を付くわけだ。精神構造がどうなっているのやら、想像もつかないな。まして成長期の年頃、傷つきやすく繊細で、、、背負っているものが重いな。ランは」

「そうです。理解していただけるだけでも、感謝致します。どうぞランをよろしくお願い致します」

「私は、ここで少し休んでも良いかな?」
「どうぞ。4Dもランのためにありがとうございます。では私は戻ります」

ガッシュはそのままここで、宇宙空間を見つめて休んでいた。
ランの事を考えていた。星での立場もここでも期待の大きさも、そして彼の思いはあまりに重い。ランの助けになってやりたかったが、リゲルが目覚めるまでの間に何ができるだろうと。

ガッシュは、彼を思い遥か彼方の銀河に心を飛ばしていた。
『ランは、あまりに、、、、、。護りたい。できることは、、。リゲルはまだランにとっては、プレッシャーになる部分が多いようです』

『ガッシュ、、、、ガッシュ、ランの事をよろしく頼む。ゆっくりでいいのだ。リゲルのそれは、誰もついていけない。そしてリゲルはある意味孤独だ。ガッシュらしく接してくれれば、それはランとリゲルの助けとなる。それが君の他に類のない素晴らしさだ』

『ありがとうございます。貴方の言葉で自信を持って行動する事が出来ます。近い将来に、またお会いしたいと強く願います』

ガッシュは、まさか遥か遠くにいる彼が今、自分の思いに応えてくれると思ってもみなかった。

『くくっ!ガッシュの思いは強い、私に届く。そして願いはさらに強い。ここの未来を託す人々が出てきている。もう少し、、したら戻る。ガッシュの願いに引き付けられるような思いがする。またな』

『また絶対です!無理をなさらないようにでも、一日も早く戻ってください』

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>46

  • 2008/03/20(木) 08:10:32

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>46

ガッシュは、彼の思いに包まれ感動で全身が震えて止まらなかった。
そしてそのまま星の瞬く空間へ出て行った。
シティから少し離れた所で、彼の”戻る”と言う言葉に、心から溢れる感動を解き放った。
それはシティ全体に響きわたり、シーンと静ずまりかえった。次の瞬間、みんなの喜びの歓声が上がった。

ガッシュは暫くそのままそこにいて、リゲルとラン、ノルドに語りかけた。
『彼が戻って来るよかったな。、、、よかった。それまで我々は、ゆっくり少しずつだな』

その後、ボォンとキランにも語りかけた。

『これで彼の星の皆さんに、辛い寂しい思いをさせずにすむ。重責を担っている、ランの負担も少しは減るだろう。ボォン、キラン是非貴方達が星の人々に伝えてください』

ガッシュは自分から伝えるだけで、誰からの呼びかけにも応えず、静かに彼のいる遠い世界を思っていた。

この世界の全ての苦しい寂しい思いをしている人々に、この思いを届けたい。しかしそのまま伝える訳にもいかない、この思いが受け取る人々に安心感となって伝わる事を願って、静かに自分の心を宇宙に解放していった。自分にそれができるかどうかなど、考えてもいなかった。ただ心からそうしたいと言う強い思い、強い願いだけであった。

ガッシュは、彼のパワーに包まれているような幸福感を味わっていた。

それは、、、『リゲル、、?』
静かに目を開けた。
緑の大きな美しい瞳が優しく輝いて、自分を見つめているのが分った。

「リゲル!、、、」
ガッシュはやっと自分が、メディカルセンターにいることが解った。周りに皆来ている。

「むちゃする奴だな。シティで一番怖い奴だっただけある。ふふっ」
リゲルが笑っていた。

ランは目に涙をいっぱいに貯めている。ベガはすでに泣いていた。

ノルドは、モニターを見ながら
「これでまた、手におえないのが一人増えたな」と笑っている。

ガッシュは何か大変な事をしたのかと思っていると、リゲルが覗き込んだ。

「ガッシュ、パワーが凄いんだよ。シティの人達は感動を通り越して気絶したり大変だったぞ。あはは!冗談だよ。みんな暫く興奮状態になっていただけさ。この世界全体に、響くような強い思いをこんな近くで受けてみろ、まったく。
ガッシュの呼びかけで違う事がわかった瞬間、無理やり深いところから起きて来た。
これは結構しんどいんだぞ。馬鹿め!俺がそのまま寝ていたら、皆本当に気絶してたぞ」

「、、、?リゲルが笑っている。良かった、、、ノルド良かったな」
ガッシュは意味側からないというように、ノルドとリゲルの顔を交互に見ている。

ノルドが目を潤ませてガッシュを見て言った。
「リゲルの笑顔が見たいとガッシュが願ったよな。そしてリゲルの細胞一つ一つに蘇れと強く念じていた。どういう力の持ち主なんだ?ガッシュは自分が強く思った事を実現してしまっているのに、気がついてないのか?」

「何?どう言う事だ?」

「あぁ、後でゆっくり考えろ!ともかくガッシュは、強く願うとその方向に物事が進むと言う事だ。
だからやたらに強く願うなということさ。おかげで起された。はははっ」

「それは彼だろう。彼は元気になっていた。俺じゃない」

「そりゃあ、彼が影響しているさ。でもガッシュの思い、強い願いだ」

「しんどいって、無理やり起こしたのか。大丈夫か?リゲル。それに他に誰か影響を受けたのは?」

「ふ〜ん、やっと少し話している事が解って来たか。大丈夫だよ。他もOK。心配していたランもだ。もちろんノルドもだよ。彼の事、君の願いが呼び戻してくれる事になった。ランや俺では今はダメなの
だな。だからガッシュだったのだ。本当にありがとう。俺の、、、救ってくれた。いつか君にこのお礼がしたい」

「リゲル、お礼ってまさか、、ふふっ」

「そうだな、それでもいい。ガッシュがもっと、先を行くつもりなら、可能性は前よりさらに開かれたと思う。でもいつでも自由に変化する違うものをと思っているよ」

「リゲル、これ以上ガッシュをあげる気か、危なくてシティじゃ面倒見切れなくなるぞ」
ノルドが真面目な顔をしたが、すぐに笑って

「ガッシュと一緒に行動できなくなると困る、休暇貰って一緒に星へ帰るからな」

ガッシュがノルドに手を伸ばして握手を求めた。
「ノルド行こうな。俺の親友達は皆、お前に会いたがっていた。皆喜ぶ」

リゲルが乗り出して、
「おい!その話俺も行くって事になっていたよな!」

「リゲルでかい!乗り出してくるなよ。今回はダメだよ俺とノルドだけだ。そのうち必ず、無理やり起した事だし、リゲルとランとベガも皆で行くといい。俺はもう帰らんっていうか、ノルドに連れて行ってもらえ。はははっ」

「元何とかの話か?ははっ。ガッシュ良いところ持っていく特殊な才能だな。誰もが望んで遠くに思いを馳せていた、それぞれの思いを込めて。それを一気にだぞ。シティで彼の星で、いやこの世界でヒーローか。すげぇ」

「ガッシュは誰よりも今必要な、特別な物を持っていたのでしょう」

「特別なもの?誰もが特別な一人だ、皆がいなければならなかったのだ。さて,腹が減ったんだが、
姫何か美味しそうなもの食べさせてくれるか」

「え?!私は料理は、、、」ベガは、急に話を向けられて驚いた。

「じゃぁ、美味そうな姫の涙でも食うかな?リゲル、どうだ?」

「また皆で食いに行くか。ラン大丈夫か?」

「行かなければ、ガッシュが許してくれなさそうです」

「では姫私を起してくれ」
ガッシュは、ニヤニヤしてベガに言った。

「な〜に言ってるの!そういう甘え根性は、私が鍛えなおしてあげましょうか?」
きりっとした顔になり、涙をふいてベガがガッシュを睨んだ。

「いや、それはリゲルに譲る。リゲル遠慮せず受け取れ、がはは!」

「失礼な奴だな。では受け取らせていただく。ベガ、さぁ行こう」
リゲルはベガを抱き上げ

「ラン、ノルド、行くぞ!」と出て行ってしまった。

ベガが、”下ろしてよ、リゲル!“とわめきながら、リゲルにしがみついて泣いていた。

「さぁ、食うぞ〜!行こう」

「リゲルとガッシュはいいコンビだな。しかしこれからのことを考えると俺は頭痛くなりそうだ」

「大丈夫。ノルドの主治医は、いたって健康だ!いつでもOKだぞ」

「何がOKなんだよ。ラン無視して行こう。ガッシュに付き合う事はないからな」

「おい、それはないだろう。俺の楽しみ取るのかよ」










<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>47

  • 2008/03/20(木) 08:15:29

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>47


ランは外交の仕事を暫く休む事になったが、相変らず忙しくしている。
ガッシュが文句を言いながら、時々ランと行動していた。

「ラン様は、いつになったら暇ができるのでしょう?私の勉強にはなったよ」
「ガッシュー、様はよしてください。一通りこれで終わりに。でもこの間に食事の努力しましたよ」
「うーん、少しは身体の方にまわさないと、俺とまるで反対だな」
「反対だなんて、貴方はバランスが良いのです」
「脳の方も、これじゃまだ足りないと言う感じだろうだから身体に負担が大きい。鍛えたくても
それどころじゃないなぁ。一度ランの星へ戻ったほうがいい」
「一緒にきてくれますか?」
「是非ともご一緒させてください」
「あの〜、いつもどおりでお願いします」
「あははっ!仰せのままに」

ボスに許可申請をして、早速次の日ボォンとキランも一緒にシティを出て、彼の星へ向かう事になった。
『俺も行きたかったなぁ。彼が帰ってきたら、ミントリア湖へ行く予定だから、その時皆でまた行こうな。せいぜい二人で仲良くして来い。ラン、ガンガン食ってしっかり鍛えてもらえ』
とリゲルがシップにメッセージを伝えてきた。

ランの星へ着くと地上の宇宙港へ入り、そこからボォンのオフィスへ直行したが、講義・視察・診察etc,たまっている仕事を見て、皆で溜息をついた。

ガッシュは明日の長老会議に皆で参加し、彼とランの件での話し合いに、ある決意をもって行く事にしていた。滞在区のホテルで食事をして明日ここから参加する。
ガッシュはホテルのレストランの特別室から見える、この惑星の輪とその景色の壮大さ美しさに驚きの声をあげていた。

「素晴らしい。今度ベガにも見せてあげたいな、ラン」
「そうですね。皆で来て下さい。大歓迎です」
「少しは食が進むといいな、ラン」
「ここは有名なのですよ。どれも最高の料理で、ガッシュにも喜んでもらえると思います」
「俺は何でも喜んで食べるさ。キランはここは初めてなの?」
「えぇこんな高級な所は初めてです。それにここは星のお客様専用ですから、少し緊張してます」
「もの食べるのに緊張する事がないよ。美味しく食べることが最高のマナーだと聞いた。
始めてどうし、楽しみだな」
ガッシュの言葉に、キランは嬉しそうに頷いた。

「ボォン、ランの状態を見て医者の立場から見て、鍛えるといっても少しづつだが。いつ頃からどの程度がいいと思うか、聞かせて欲しい」
「まずは明日が終って、2Dぐらいしてからと思いますが、毎日私も、うかがいますので」
「そうだな明日が終ってからだな。巨大な星だから、人の住んでない広大な空間もあるようだし、
何よりもあの輪は、面白そうだ」
「はぁ?そんなところで何をするのです」
「ランと私でちょっと遊ぶとなると、そう言う所がいいと思っているが、だめかな?」
「とんでもないガッシュ。彼の子供のころじゃあるまいし、そんな事を許可する訳にはいきません」

「ほぉ〜子供のころ、そんなところで遊んでいたんだ。いいなぁ」と言う、ガッシュの言葉に思わず、
キランもランも笑ってしまった。
「ガッシュはこの頃、リゲルのような事を言いますね」ランが嬉しそうに言った。
「リゲルがうつったんだ。常に意識しているが頼まなくてもフォローしているし、人に影響しすぎる奴だからな、あいつは感染力強いから気をつけろよ。俺には遊びたい菌だな。
ランにはりゲルの止まれない菌がうつったんだ。しっかり体調を整えてリゲルの菌を退治しなきゃな」
これには、皆が笑った。


ミントリア湖特産の特大えび料理、脂の乗った白身の巨大魚トイの香草塩丸焼き。
魚のトイとエビをすりつぶして作ったムースにエビのミソのクリームが、かかってこれまた美味しい。
他にも、魚介類のいろいろなバリエーションが並んだ。
ピウーの肉料理、肉好きのガッシュのために仔ピウの丸焼き等など、口に入れると噛み切る必要がないと思うほどジューシーで柔らかい。

「ガッシュ、いかがです?気に入ったものがあれば、もっと持ってこさせますよ」
「いやぁー最高です。ランも美味しければ、結構食べるんじゃないかぁ。安心したよ。
リゲルはここで食事してなかったのか、俺は最高に得したな。ありがとう」
「ここの料理は、本当に美味しいです。ガッシュに喜んでもらえるように、久しぶりに頑張って食べたのですが、普段の3分の1ぐらいかな」
キランは、「まぁ!」と、ビックリしてランを見ている。
「なんだって!これほとんどを一人で?そんなに大食いで、なんでそんなに華奢なんだ」
「成長期。くくっ」

「たぁ〜、そりゃ大変だ。リゲルとランが普通に食べるようになっただけで、シティでは食料供給問題がおこるな今は、ほとんどの足りてない分、ボォンの調整した栄養剤を取って賄っていると言う訳か?
一日中栄養補給のチューブつけて、ウロウロする訳にもいかないな、無理をさせていた訳だ。
それじゃ、頭に使われてしまうのも仕方ないな。ふー、俺の楽しみが遠くなった気がする」
「私も楽しみにしているのです。そんな事を言わずに付き合ってください」

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>48

  • 2008/03/20(木) 20:30:14

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>48


今朝は、ランがガッシュを城の周りを、あちこちと散策に連れて行った。
彼と遊んだ庭、小川、オークの巨木の森へ向かう入口、自分たちの住まいとなっている屋敷周辺。
「ここでご一緒していたのは、ほんの僅かな時間でした。私も寝に帰るだけの場所になって、もったいないですよね」

「人里離れて静かな環境だ。ここからシティではあまりに環境悪化もいいところだな。
なんとかシティから離れた所に、別につくるようにしなければな。我々には問題ない距離で、
なるべく静かな環境を、帰ったら是非とも通してもらうからな。
シティはある意味、この世界一賑やかななところになっているから、できればメディカルセンターも独立していた方がいいな。これは切り離すだけだから問題ないにしても、それぞれの星の人材が集うにしては、シティの受け入れ態勢があまりに貧弱だ」
「えぇ、今回多くの星の方にこの計画に賛同はしていただけましたが、シティに問題が多くある事を
指摘されています」
「そうか。今ある問題は近い将来に実現可能な夢、希望としていけるものばかりだな。楽しみだ」

「ガッシュはそうとらえることができる。是非ガッシュも全体会議に出席してください。皆を決してコントロールしたりする事なく、貴方の思いのほうに皆が惹かれていく、どれほど物事が希望と自信と誇りを持って、できるでしょうか。あぁ、ガッシュともっとコミュニケーションを早く取っておくべきだった」
「ははっ!上手いこと言ってもダメだぜ。会議、、、そういうのは得意な人に振り分けてくれ。
難しそうな顔して座っている事を、想像しただけでウンザリだな。ランは、偉い、、、。
長老の一人だものな。その若さでいろいろ大変だ。た〜まになら、ランのために出てやるよ」
「ありがとう。難しそうな顔してなくて結構ですから、是非お願いします」
「今日もこれからがそうだ」

「そうでもありませんよ。もう言われる事は解ってます、聞かねばならない立場なのです。
我々は心が柔軟ですから、分かり合うことが出来ます。ガッシュは私に安心感を与えてくれる不思な人です」
「特別な事はない。皆の思いを、いつもかなえたいと思っているだけさ。いい散歩になったな。この敷地をあちこち案内しているだけでも、今の君にはいいかもしれない」
「この敷地ですか?広すぎます。歩いていたらシティでの20Dは、かかります」
「うはっ!やたらに広大な敷地だな。城の周りだけでいいや」
「くくっ」
                          *  

澄んだ青空に美しく輝く輪、手入れされた庭の花々の香りがそよ風に乗って頬に触れ、少年の横顔にかかる青い髪の毛を揺らした。

いろいろな事を話しながら歩いて城へ戻るとボォンとキランそして、他の長老たちにで出迎えられた。
「ガッシュ様、ようこそお出でくださいました。お待ちしておりました」

「私はトゥーと言います。ボォンとキランより、いろいろ伺っております。貴方のお力はあのリゲル様をも動かして、ランを護ってくださったと、心より御礼申し上げます。そして彼ともコンタクトをとって、遠くない時に彼が戻られると聞いてくださったとの事、なんとお礼を申し上げてよいか、星の者達は大変な喜こびようでした」
「ありがとうございます。戻ってくる事を伝える者として、彼が選んでくれた事を心より光栄に思っております。シティで共に未来の為に、仕事をさせていただいている身として、毎日目の前でランが、彼の思いを未来につないでいく為に、苦労している姿を見ていて、彼とランの事をどれほど皆さんが、心痛めているかとその事が頭から離れませんでした。シティは皆が大切な人たちを残して、星を離れてきている人が支えています。共に辛い思いをしながら、、、、。」

ガッシュのこの言葉だけで、ここに参加している全ての人たちは、彼とランとガッシュの思いを知った。

「ボォン、キラン皆さんに理解して貰えるように伝えてくれてありがとう。どうしてもランを護りたかった、未来にランという宝を届けたい一心でした。ここへ来させて頂きたいと思ったのもそのためです」

城の大会議室に溜息が漏れた。ガッシュに言うべき言葉が無くなってしまったのだ。
どうしようもない不安と辛い悲しさを抱えた思いを、自分達の力の及ばない、シティというところで行動にしていてくれたのは、ガッシュだと解ったからだ。

「ガッシュ、、、、ありがとうございます。貴方がシティにいてくれる事が、私達の救いです」
最長老のトゥーは声が詰まりながらも、ガッシュに礼を言い、続けて皆に聞いた。
「皆さん、これで私達の思いは、シティに伝わっていた事が解りました。まだ何かあるでしょうか」
「ガッシュ、リゲルとノルドにも感謝しておりますと、くれぐれもよろしくお伝えください」

ランは城の周りを散策しながら、ガッシュが話した事を皆に伝え、我々の星から協力の援助を出したいがどうだろうかと提案し、全会一致で賛成の拍手が起こった。

ランも、ボォンもキランも、ガッシュと言う人は本当はどういう人なのだろうと、驚きを隠せないでいた。
彼とランの事も、この星の人たちの思いも、そしてシティさえも、ほんの僅か彼が口にした言葉は全てを護った。

『ガッシュありがとう。本当に助かりました。どんなに彼が戻られた時に喜ぶ事でしょう。貴方に学ぶ事は大きい。どうぞこれからも、よろしくお願いいたしいます』
ランが皆の前でガッシュに頭を下げた。
それを見た長老たちは驚き慌てて席を立ち、深々とガッシュに頭を下げた。

ガッシュは姿勢をただし、こぶしを握った手を胸におき、
「彼とラン、そしてこの星の全ての人々と共に、未来の平和のために生きる事を誓います。そして未来永劫に、この絆は彼と共に固く結ばれ、この星の子孫に受け継がれ、誰人たりとも侵すことは出来ないと確信いたします」と宣誓し誰よりも深く頭を下げた。
彼の真実の叫びは、全ての人を揺り動かすものであった。

この星の人々は、何よりもかけがえのない存在と感じている彼と、そしてその家族ランをシティにという思いと、自分達は何も力になる事の出来ない空しさが、日に日に大きくなる事を誰もが感じていた。
その思いを、今一人のガッシュと言う異星人が、この星の全ての人々と共に彼とランと生きている事を決してほどけぬものとして、一人一人が存在していると結び付けた。 深い感動と共に生きる喜びが強い誓いとなって、城の広い会議室から溢れでて、この星を包みさらにそれは、遥か遠くの宇宙へまで響き渡って行くようだった。
暫くの間、拍手が止む事無く広間にこだましていた。

ガッシュはもう一度会釈をして笑いながら、
「すみません。このような場は苦手で、昨日から緊張していたものですから、もう、、、。いつもどおりでも良いでしょうかぁ」
「くくくっ」思わずランが笑い出すと、一斉に笑いがおこった。
「確かにこの星に来るに当たって、ガッシュの決意には凄い緊張感が有りました。あっ、失礼致しました。ははっ」
ボォンは、思わず口を開いてしまった。
「はははっ!それはお疲れになったでしょう。お気遣いありがとうございます。リゲルは、まるでマイペースでしたよ」
長老の一人がガッシュに笑いながら言った。

「リゲルは、身体もその力も巨大で黙ってそこに居るだけで、存在自体が説得力ありますからね。私はそうは行きません。必死です。はははっ!」
「ガッシュ様も、人の心を揺り動かす事にかけてはリゲル様に負けません。素晴らしい方とお会いできた事に心から感動しております。ラン様、ガッシュ様をお連れ下さいました事感謝いたします。ありがとうございます」美しい青い瞳の女性が言った。
「こちらこそ、ありがとうございます。しかし、、、もう勘弁してください。ラン、何とかしてくれ!」
皆はまたも大笑いだった。

ランは頷くと、最長老のトゥーを見た。
「お疲れ様でした。そして本当にありがとうございました。やらねばならない多くの事も、変らず心配な事も、すべてシティの皆さんと共に乗り越えていく事ができると確信いたしました。暫く滞在していただけるようですから、今日は終わりにしましょう。ラン先ほどの件に関しては、具体的にしていきたい、コンタクトを後ほど取るのでいいかな」
「分りました。皆さんありがとうございました」と挨拶をしてランとガッシュは城を出た。



「ふぅ〜。いやぁ、こういう緊張すは久しぶりだ。だから会議とか固い席は苦手なんだ。ランはよくこんな事を、自分の星とシティで繰り返してられるなどういう神経だ?これじゃ身体が華奢なのもしょうがない事か、、。まいった」
「ふふっ、誰もが、ガッシュの立派な威厳ある態度とその発言に、尊敬の念を持って、今日ここに参加できた事を感謝してましたよ」
「あぁもういい、やっぱり俺シティへ帰るかな」

「南半球の大陸の真中に周りに人が居ない、広大な草原があります。そこで少し休みましょうか?」
「、、、良いな。行こう」

                           *   

見渡す限りの草原が永遠に続くように見えた。
上空から見ると所々に、大小の湖が光を反射して点在しているのが分る。
遥か遠くに雪を被ったかなり高いと思われる山並みが続く。そこにもオークの巨木の森があった。

「なるほど広大な土地だ。大自然のままだな下で草の上にでも、寝そべるか」
「はい」

二人は大草原の上に手を広げ、伸び伸びと寝そべって、見事に晴れた青い空を見ていた。
全身を草の香りが包み込む。

「気持ちいいな、輪も綺麗に見える」
「ここに始めて彼に連れてきてもらった時も、こうして寝そべっていろいろ話しました」
「そうか良いな。彼とそんな思い出があるのか俺はシティでの彼しか知らんからな。極端にかけ離れたパワーに驚かされたり、感動したりの繰り返しだ」
「それは私もまるで同じです」
「そうか?驚いている内容が違うだろ」
「ふふっ、そうかもしれませんね」
「そう、素直でよろしい。あぁ、気持ちいいな、疲れがどっかへ飛んで行ったよ」
「ここへお連れして、よかった」
「ありがとう。そうだ、ラン今日はもうお疲れかな?」
「いいえ、この星で私を待ち構えていたものは、私のところへ来る前にすべて消えてしまいました。
今は安心と充実と感動の中にいます。、、、、」
「ははっ!、、、、彼と来ていた所と言うのも気にいったし、俺の経験を受け取ってくれるか?」

ランは起き上がり頭を下げて「お願い致します」と言った。
「そんなにかしこまられても困る。たぶん役にたたない情報が圧倒的に多い。なぁ〜んだって顔するなよ。なんだか、、、ちょっと俺の方がいやになってきたなぁ、、、、、、?!あっ!笑われた」
「え?あっ!彼にですか!」
「珍しく大笑いされてしまった。しょうがないな、ラン我慢して付き合う程度に、受けてくれればいいよ」と言って起き上がると、ランの両手を取って、目を瞑って伝えてきた。ガッシュは真剣だった。
どんな事ももれなく、未来に役立てと強く思いをこめながら僅かな時間だった。

ランは目を赤くしてガッシュを見つめていた。

「ラン、お願いがある。これは役にたたん!と言う情報は今ここですべて忘れてくれ」
ガッシュはランの瞳の奥を見つめていた。
「今すぐここで?!そんな、今、振り分ける事など私にはできません。これだけの情報、深く吟味して生かしていきたいと思います」
「深く吟味だと?何の事はない失敗談が山のようにある。実戦に吟味などしている時間はない。ランの感で今捨てろ!これも大事な事だぞ。聞きたければ、今のところ俺はランの側にいるしな。
、、、あまり言いたくないような事は聞くなよ。 あぁ!どうも今日は、いつにない事をしたんで、調子が変だ。腹減った!戻るぞ!、、、おい!ちゃんといらない物は忘れたか?」
「はい!捨てました。くくっ」
ガッシュがイライラしているのを見て、ランは可笑しくて、しょうがないようだった。

「くくくっ、、、ははははっ」
「ラン!彼と一緒に、笑うんじゃない、、、リゲルなんか最低だ!笑いすぎて泣いていやがる」
「えっ?!くくくっ、、ふふっ」ランは、笑いを必死で堪えていた。

        

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>49

  • 2008/03/21(金) 08:20:31

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>49


ガッシュは彼の星の景色を忘れまいと思いながら、上空から少し時間をかけて移動した。
ランは、彼やリゲルにもこの事を伝えているガッシュに驚くと共に、彼に学ぶ事を誇りに感じた。

『なぜ、彼やリゲルにも貴方の経験を?』
『彼のフィルターを通せば、リゲルやランに不必要なものは排除されるだろうし、必要を感じれば、展開されたもので伝わるだろうと思ったからさ』
『そんな事まで考えていたのですか?』

『情報量がまるで違う、ランとリゲルとに俺が必要かぁ?でもな、使いこなす所までお互いに行ってないだろう。ちょっと失敗経験なんかをスパイスとして取り入れたら、どこから手をつけて良いかわからない状態から、ちょっとした刺激になって、新しいネットワークができてくるかも。少しは役にたるかもしれないと思ったんだよ。俺ってかなり変わりもんだよな。まぁリゲルに伝える必要はなかったな!』

完璧な人間と程遠い?、、、、いや、まさに完璧に人間らしい。
愛すべき人ガッシュは、我々の銀河に、その凛々しい完璧な容姿に並ぶ人は見当たらない。
リゲルをも越えて、彼を引き付けるものさえあるのにもかかわらず、並外れた強き思いから来る自信など、持ち合わせていないかのようなガッシュ。

突然リゲルも遥か宇宙空間を、距離というものが存在しないかのように、ランに語りかけてきた
『思いっきり笑った!涙が出たぜ。笑いすぎて腹いてぇ〜。どうだ?ガッシュは凄い奴だろ。どこまで行くのかな、俺の想像の外になってきている』
『リゲルの想像の外?それは凄すぎる』
『いや、もともとのベースがあがってくる事は分っていたが、恐れ入っただよ。俺たちの兄貴のような奴だし、しっかり鍛えてもらえ、じゃぁな』

ランとガッシュが、異星人の為の滞在区にある最高級ホテルのロビーに戻ってさっそく、
「食事は昨日のところでいいですか?他にもありますが」とランが聞いたところ、
「ルームサービスにしてもらって、いいかな」とガッシュは正面の大壁画を見ながら言った。
「わかりました。彼とリゲルが来た時の最上階の特別室へ行きましょう。リゲルお気に入りの、超美人のアンドロイド”アリアン”が接待してくれますよ。ふふふっ、ガッシュは美人が苦手ですか?どうします?」
「生意気言うんじゃない、ガキのくせして!って、、、うむ」ガッシュは笑いながら言った。

部屋の入り口で美しい9頭身のアリアンが出迎えた。
「ガッシュ様、ようこそお出でくださいました。この最上階担当のアリアンと申します。何なりとお申し付けください。ラン様、今日は何か良いことでもあったのですか?」
「そんなふうに見えるか、ガッシュと一緒だからだよ」
「そうでしたか。よろしかったですね。ふふっ」
アリアンはその美しいブルーの瞳で、ガッシュに微笑んだ。

「アリアン、隣りのルームサービスを頼みたい」
「わかりました。メニューをお持ちいたします」
「ガッシュ、バルコニーからの景色が素晴らしいよ」

ガッシュは、アリアンの美しさに見惚れていた。
「ガッシュ、バルコニーへ行きます。くくっ」
「何、笑っているんだよ。美しいから堪能してたんだ。ここは広すぎて落ち着かないな。リゲルは馬鹿でかいから、丁度いいかもしれないが」
「他の部屋でもいいのですが、部屋の間取りを変更しましょうか。そういえばリゲルが、シティにアリアンのような、美人アンドロイドが、たくさんいたらいいのにと言っていたのを思い出しました」
「部屋自体を自由に変更、、、アリアンみたいな美人がたくさんかぁ良いな。、、、」

「ガッシュが、貴方の美しさに皆の目が釘付けになっていましたよ」
「そうかい、そうかい。俺には見えなくて良かったよ」
ランは笑いながらバルコニーへ向かった。



「おぉ〜、すばらしい森が広がっているなぁ」
「ここから見る夕日の時間と、夜の流れ星は、本当に美しいです。是非貴方にも見ていただきたいです。バルコニーで食事しましょうか」
「リゲルもノルドも感激していたな、俺も見られるのか。ありがたい。あぁ、ここにいると彼らの感動した光景が心に広がってくるな。色を変化させてなんとも美しい輪だ」

「リゲルとノルドが来た時の光景を見ているのですね。本当に綺麗でした。リゲルがここで昼寝をしていたのを見た時は、本当にビックリしました。元気になってくれて良かった。彼もノルドもリゲルのために命がけでコンタクトを。ガッシュは強い願いを持ってリゲルの細胞を蘇らせましたね。驚きの力です。リゲルがガッシュは、我々の兄貴のようなものだと、そう思ってもいいですか?」
「ちっ!リゲルがかぁ?兄貴を脅す奴が弟かよ。ランは一番下の弟かぁ」

「私か、彼ですが」
「えっ?!」
ガッシュはビックリして聞きなおした。
「彼はほんの小さなころに、子供である事に不便を感じて大人になったと。ランとほとんど変わらないんだよと言って、はっきり教えてくれませんでしたが、もしかすると私より年下かもしれません、彼は私を家族にしてくれましたので、私にとっては、父とも兄とも思っています。ガッシュも私の家族になっていただけますか?」
「彼が一番年下というのは、何とかしてもらいたいな、、まぁ有りだろうが、、、!!俺が一番おやじかよ。チッ!、、、、、、、ランの家族、兄かそれはすごいな。光栄です。すると彼も家族と、、、どういう家族だ。俺が長兄、、、、弟妹がとんでもないじゃないか。身が持たない勘弁してくれ」

「ガッシュは、彼の事も良く知っているように話をしますね。受け入れ方も他と違います」
「なぜそんなことを?俺は彼が言った事をそのまま受け止めているだけだ。頭で考えても太刀打ちできないし、他にどうすればいいかも解らん。そのまま感じたまま、単純なのさ」
「ガッシュの力の引き出され方の凄さは、そこから来ているのでしょうね。私は一番長くお側にいながら、大切なものを身に付けるより、余分なものをたくさん纏っている事が解りました」

「必要を感じないものは捨てる!すると迷う事がなくなる。実戦で迷っている暇はない。その時々で別なものが補う、それが経験だ。う〜ん、ランの場合当てはまらないかもしれないな。君の情報量は桁違いに多いから、、、それも経験か。必要な事を瞬時に選び出すこともできるのだろう。大人の選択さえしてくれればいい」

「ガッシュは、頑丈だってリゲルが言ってます」
ランは、ガッシュが身が持たないと言った事が気になって、真面目な顔で言った。

「今回のようにリゲルもランもノルドも、そんなことは二度とない、、、、。そうか?宇宙で起こる事は俺たちの範疇を超えて起こるのが常識でだ。彼の守備範囲はあまりに広い、この世界だけに留まっている訳にはいかない、何処にでも飛んでいかなければならないからな。
彼一人ではどうしようもない。リゲルとランもいるがそれでも限られている。未来は待ってはくれない、我々の準備が出来ようがどうあろうがだ。
だいたいリゲルとランは、ノルドと俺の心配の種だ。そこから早く卒業して大人になれ。
外のことで大した事できないのだから、せめて君達の役にたてばと思うがこう続けざまではな。
皆がもう少し大人になるのを、俺は我慢して待てばいいのか?」
「そうです。一番上なのですから」

「こういう展開になるとは思わなかったな。そうか、少し考え直すかな」
「何を考え直すのですか?」
「俺の未来と君達の事だよ。もし今だけでも強く思うとその方向に行くのなら、俺はこの目で確認するまでやらねばならない事があるが、展開が少し違って来た。ふふっ、ラン彼が応えたかな」
「えっ?ガッシュ何ですか。わかるように言ってください」
「知ろうと思えば、いいだけだろう。ラン」
「でも、、、。ガッシュは彼と、、、」

「俺の弟だろ、、、すげぇな。、、少しは、他の弟たちに分からないことが俺にわかってもいいだろう。まぁ俺が勝手にそう思っているのか、コントロールされているのか。どうでもいい事だが。君達がもう少し大人になれば、俺は元通り、お役目ご苦労にしてもらえるだろう。早く大人になれ、まったく!いつまでもビックパワーのガキ相手をしているわけには行かないんだ。
俺だって未来の平和のために生きていく約束をしたんだからな。ランを鍛える約束をした。
そしてノルドを星に連れて帰って、俺の親友たちに会わせる約束をした。そこまでは決まっている、考えなければならない事が増えたわけだ。
ふぅー。森の香りがここまで登ってくるなぁ、、、、、腹減っているんだがな」

リビングの奥からアリアンが出てきた。
「遅くなりました。ご用意できております。バルコニーでよろしいですね」
「ありがとう、ここに持ってきて」
アリアンは、見事なレースのテーブルクロスを広げている。
三人のアンドロイドが、良い香りをさせて料理を次々と持ってきた。

「さぁ、ランの番だ!しっかり食え。ボォンに診て貰ってOKがでれば、即GOだぞ」
「ガッシュは少しリゲルのせっかちな所が、うつってませんか?」
「これは俺の性格だ。美味そうだな。食え食え」

この日ガッシュは、バルコニーで遅くまで飲んでいた。
「ガッシュもう休みませんか?だいぶアルコールも進んで。アリアンも心配していますよ」
「いいんだ。たまには、ゆっくり飲みたくなるもんなんだ。考える事も一杯ある。それにこんなに綺麗な輪と、金の流れ星をもったいない。アリアン、これをビンごと持ってきてくれ。今日はもういいよ。良くしてくれて、ありがとう」

アリアンは、氷とミネラルウォーターと新しいグラスを2つと1ビン持ってきた。
「この氷はエルドラ氷河の8760年前のものです。お酒が一番美味しく飲めると評判です。ガッシュ様はまたオンザロックで?だいぶアルコールを飲まれていますが、よろしいのですか?ラン様はミネラルウォーターに香り程度ですね。ふふっ、内緒ですね」
「今日はよろしいだろう?氷河の氷か、ランも少し付き合うんだな、いいぞぉ」
「ではガッシュ様ラン様、他にご用がありましたら、何なりとお申し付けください」
「ご苦労様、おやすみ〜」
アリアンはリビングの壁の奥へ帰っていった。

「ノルドを連れて星へ帰るんだ。シティに戻れなくなったら、どうしようか。ランどうしたらいい?人気あるんだぜ、これでもうるさいのが一杯いる」
「ガッシュ、酔っていますよ。明日大丈夫ですか?人気あるのは本当だと思いますが、シティに戻れなくなるほどなんですか?」
「ん、それをぜ〜んぶ捨てて来た、、、、。酔わなきゃ言えないような事、知りたい奴はいないなぁ。
最低な野郎だと思うよ。これ美味いなぁ氷がいい!」

ガッシュは、グラスの中の氷河の上に、薫り高い強くて美味い酒を注いだ。

「ノルドがあんなだろ何とかしなくちゃと思ってさ。でもなぁ後、どうしよう約束があるからな。ランに皆が説得できるかぁ?そしたらランも連れて行くかな。はははっ止めだ!リゲルも行くぞと言ってうるさくなる。、、?いや、それも手の一つだな。皆リゲルとランで大騒ぎしている間に、俺とノルドはちょっと失礼して。ノルドには誰もいなかったんだ。あぁ、プライベート情報漏らした。
酔ったな、 こんな大人になるな!という見本も見せたわけだ。
親切丁寧なガッシュだろ。ラン後は君の状態で、俺に少しお付き合い願う。
基本は伝えたし遊ぶだけだ。少しずつ食えるようになったら、増やしていけばいい。
どうせ俺じゃ到底相手にならんだろうから、リゲルに遊んでもらえばいい。
あいつ遊びでもむちゃくちゃやるから、注意しておかなきゃならないな。それで俺の仕事は終わりノルドとお家へ帰るんだ、、、って、二人とも故郷家がなかったな。
親友の家を点々と遊び歩けたら最高だな。一度やってみたい。ランも友達の家なんか泊まりに行った事ないんだろ?」

「家がないのですか?知らなかった、、、。泊まりには行った事があります。小さい時近所の友達の家へ、皆でお泊りです」
「ふ〜ん、いいなぁ。酔ったなぁこりゃ、もう話しは止めだ。流れ星が聞きたくないとさ。もうランは寝ろ。兄さんはもう少し空を見ている。あぁ?お酒はもういい。おやすみ!」
「兄さん、お休みなさい、、、」
「ランはいつも素直でいい。たくさん兄弟ができて俺は幸せだ。星に帰ったら、謝らないとならん兄弟ばかりだ。あぁ〜あ」

ランは暗くなったリビングのソファーに座って、ずっとバルコニーのガッシュを見ていた。
気になって仕方がない、彼の話から想像できる事をいろいろ考えて、いくつか思い当たることもあったが、あくまで想像だ。なぜ謝らなきゃならない人がたくさんいる?人のためにいつも思いをめぐらしているような人がなぜ?知りたければ、どうぞなどと言っていたが、ガッシュを覗き込む気になれない。

『ラン横になって目を瞑れ。良い夢を見るんだ』
バルコニーで夜風に吹かれて気持ち良さそうに、星空を見上げているガッシュからだった。
『はい』
ランはソファーに横になった。




<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>50

  • 2008/03/21(金) 08:32:30

<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに>50


今日は、少しずつ身体慣らしといこうと、ランとガッシュは滞在区の広大な森へ行った。

「少し走るか、俺もシティじゃ運動不足もいい所だ」

遊歩道から道を外れて、うっそうとした森の中を木々や岩を避けながら、かなりの速さで走り出した。

「ガッシュは訓練で毎日身体を、動かしているじゃないですかぁ」
ランは、ついてくるのに必死で足元が危ない。
「訓練が終ってから、リゲルの星程度の重力付加をかけてジムで一汗かいてぐらいだものな」
「そんなこと毎日ですか〜?ハァッ、ハァッ」

「ランの方こそあんな会議や、交渉ごとやりつつ、訓練もし人にも影響して、毎日ですか〜?だぜ。俺はダメだな」
「あの、、もう少し、、、ゆっくりお願いします」
ランは息を切らして必死でついて来ている。

「なるほど、この位な訳だな。分った、、、少し休もう」

土と木々の香りの湿気を含んだ空気が、森の中を風と共に通り抜けていく。
「ラン、大丈夫か?走るのはきついか」
「こんなのは初めてで、とても面白かったです。ガッシュの動きは、ゲームを実際に見ているようです」
「そうか?輪の中でゲームしようかと思っていたんだがな。ランは体をつくるたんぱく質を多く取って、
ジムで少しずつがいいのだろうな。それはシティでも何処でもできるから、自分で時間を作ってやれ。
さてと、どうしようか、、、情報としては全て知っているわけだし、ちょっとゲーム感覚で遊ぼうか!」

「はい!それやります」ランの顔が輝いた。
「イメージ見たな。ははっ!追いかけっこPART1だ。PART2はあの空の輪の中でやろうな。
ルールはこの森限定で木や生き物を傷つけない。おい、俺も生き物だからな、よろしく頼むよ。
パワーをあげない事。走るよりは楽だろう。俺が不利かもしれないな。まずは俺を捕まえてみろ」

「パワーを上げないって、そのままで大概の事をやってしまうガッシュとは違うのですが、、、あぁ、消えた、、、まいっか」

いきなりガッシュの前にランが飛び出て来た。
『な〜んだこれじゃ、面白くないじゃないか。ランは下を走って来いよぉ!』
森の遥か上空へ消えた。

『あれ?森限定じゃなかったですか?』ランも飛び上がった。
『森の中とは言っていない。良く聞けラン減点だな。今上へ飛ぶ時に周りを意識したか?』

『え!?別に木も折らなかったし動物も出てこなかったです!』
「ストップ、この星の人は生き物といったら、木と動物だけなのか?」
「いえ、、、解りました」
「まったくシティの同じ年頃の奴でも、もう少しましだ。ランがあのとんでもないパワーを持っていることが問題だ。バランスが悪すぎる。もう少し真面目に遊べ」

ちょっとムッとした顔でランが簡潔に言った。
「よく聞け。情報を使え。真面目に遊べですね。了解」
「よし!」
『捕まえた、、、』

「今度は俺が追いかけるって言う前にか、ははっ!」
すでにランは消えていない。

『おっ?気配を消したか?ランは、かなりベースが高いんだ。すぐ解る、、?!なるほど、面白い』
逆に森中にランの気配がする。そのパワーが何処からも感じる。
『それも他の奴に使え、俺の情報はどうなっているんだ?』

ガッシュはランの顔の前に上から逆さの状態で現われた。
『相手を見てその場で状況判断しろ、刻々と変化するものに古い情報は役にたたない』
『解りました』フッとランは消えた。

『お〜い!ストップだ。ボォンが心配して、もう止めろだとさ』
『せっかく、感覚がわかってきて面白くなって来たのに』
『はははっ!それは良かった。ここじゃ、彼らのいるところに近すぎる訳だな。
動物達が慌てて逃げだしたようだぞ。ホテルからも、わかったそうだ。無駄にパワーが高くなっていると言う事だ』
「じゃぁ、城の周りの散歩にでも行くか?そうだ。オークの巨木を見てみたいな。」
『ボォン、これから、城の周りを散歩するのと、オークの巨木を見に行く事にする』

「ラン今のルールを使いオークの木のところまでいこう、地上の障害物を避けながらだ」
「分りました。最短距離で行きます」

二人ともピタッと止まったところは、地上の空港周辺区域に入ったところだった。
「ここを突っ切るのが最短ですがどうしましょう」
「最短が良いね」
「地上から大気圏外まで、何でもセンサーに引っかかります。注意してガッシュ」
「センサーだからな。何なら騒ぎにはならないだろな」
ガッシュは二ヤッと笑って消えた。

ランとガッシュはオークの森の、最も年老いたの巨木の前にいた。
「ガッシュ、この巨木は彼が好きで良くここに来るのです」
「ん、そうだな。この巨木はランの事も知っているんだね。よく来たと言っているようだ。
ガッシュといいます。触ってもいいですか?」
ガッシュは、その巨木の太い幹に触れた。

「、、、、、すごいなぁ。いやぁ〜感動だ!」と言うと、抱きついてしまった。
「!まるでリゲルのようですね。なかなかいきなりは、抱きつかないですよ、この巨木には」
「帰ったらリゲルに抱きついて。この感動を伝えてやろうと思って、遥か時を生きているんだ。数千年か、俺達って、、、足元にも及ばないな。このオークの巨木に出会って、また少し考え直すことができた。ありがとう。、、、ラン、少し疲れたか?」

「とても楽しかったです。久しぶりですこんな感じ。小さいころは彼がよく遊んでくれました。
たまに時間を見つけてというか、突然遊ぼ!と言って誘ってくださり、楽しかったですよ。
このオークの巨木に私の家族だと紹介してくれて、あの枝に座らせてくれました」
「ラン可愛かっただろうなぁ、、、、!今も可愛いって、この巨木が、そう言ったように感じた。彼との思い出を喜んで聞いている。そんな感じだ」
「そうですね、嬉しいです」

『貴方に出会えて光栄です。今日はありがとう。心に刻みました』
ガッシュはこの星の最長老、オークの巨木に礼を言った。

「さぁ、帰ろう。ボォンが来る」