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<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 21
- 2008/03/10(月) 16:30:59
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 21
ノルドの個室に行く途中にいるのが分かった。
「ノルド。大丈夫なのか?これからは、本当に気をつける、悪かったな」
「リゲル声がでかいよ。もう大丈夫だ。気をつけるのは俺のほうだ。これからは、
リゲルのパワーに耐える事はしない。即、止めろ!と言う事にした。ははっ!
お前が、コンタクトを取りに言ったと聞いたから、会おうと思っていたところだ」
「悪かったな、これからは常時コントロールを意識して、ここに居させてもらうよ。
ところで腹へった飯食いにいこう。ベガも呼んで」
「あぁ、良いよ。俺はまだ食べる気にはなれないが、飲み物なら付き合える」
スタッフ専用のレストランに行くと、やはり入口で囲まれてしまった。
「リゲル〜!ここで会えるなんて。彼のメッセージは?」
みんなの喜ぶ気持ちが溢れ出ている。
「プライベートだよ」
いつもより無愛想な巨人が言った。
「みんな、プライベートです」
「確かに。悪いが腹が減っているんだ。これ以上我慢させると変身して食うぞ」
一瞬その場がシーンとした。
「あら?もしか」リゲルは困った顔をして、ガッシュを見たが
『当然の反応だな』と伝えてきた。
「リアル肉食獣!皆一気に引いただろうが!、、悪いが今は勘弁して食事を
先にさせてやってほしい」ノルドは呆れたようにリゲルを見上げて言った。
するとリゲルは変な作り笑いで
「ちなみに特別な変身能力はありません!それに俺どっちかというと草食獣
果物系のやつなら食う!」
「果物系のヒューマン種?無い無い!」「はははっ!」
入り口で大笑いしているとアンドロイドのギャルソンが「どうぞ、お入りください」
と中へ招いた。
「お揃いでようこそ。テーブル上のメニューから注文をしていただけます。
特別注文も承りますので、どうぞ御ゆっくり」
「これ全部だ。急いでくれ。後、水をたっぷり」
「かしこまりました。すぐにご用意いたします」
ベガが小さく首を横に振ると
「リゲル、周りをすべて食べそうな勢いを感じるわ」
「、、、ベガ、君って美味そうだな〜」
「あら、私より、リゲルのパワーの方がよっぽど美味しいわ」
ベガは、わざと下唇を舐めて、怪しく笑った。
「おいおい!完璧肉食獣の会話だぞ」
「そういうガッシュが、一番肉を食うだろ」
「俺は好き嫌いなく、バランスよく食う」
三人はガッシュの身体つきはその所為かと見たが、その見事に整った美貌に
目が行くと首を振った。
リゲルは出てくる料理を三人に勧めながらも、ガンガン食べるその食欲には
皆目を見張った。
「しかし良く食べるな。俺は見ているだけで十分だ、明日まで入りそうも無い。
腹は少し落ち着いたか?これだけ大きいのだから食べて当たり前だが、
普段こんなに食わんだろ?ものすごいな」
ノルドは少々ウンザリしたような顔で言った。
リゲルは、大きな果物を咥えたまま、すまなそうな顔で
『ノルド苦しませた上に、食欲を無くさせてしまったな。後で埋め合わせはする』
頬張っていたのを一気に噛み砕き、大きなグラスの水を立て続けに飲んだ。
「あぁ、美味かった。いつもこんなに食べてみろ。体長10mくらいになっちまう!
元々貯め食べタイプなんだ。今日はこのくらいで遠慮しておく」
「遠慮かよ!体長10mね、、、ん、有り得る」ガッシュが頷きながら言った。
「止めてくれよ。俺子供の頃からでかすぎるのがコンプレックスなんだから」
これからそれぞれが何をするべきか。
どう分担していくか、真剣に打ち合わせをするつもりだった。
それぞれの”置き土産”と”経験を積め”と言うメッセージ、
それにメインコンピューターの膨大な情報。どこから何をやるべきなのかを。
ベガがころあいを見て提案をした。
「ボスに許可を貰って、この後、展望ロビーをクローズにしておいたのだけど」
「ベガさすがだな。行こう」
「私達が出てくるまで、展望ロビーをクローズ」
ベガはスタッフルームからの進入路で言うと
[ベガ、ノルド、リゲル、ガッシュですね。分かりました]
「随分簡単になったんだな」
「ええ、メインコンピューターのUPのおかげね」
目の前に広がる宇宙空間に、星々が瞬いていた。暗闇に目が慣れてくると、
その数は次第に爆発的に増えて、視界一杯に無数の輝く星達が登場する。
そして宇宙空間に散らばる輝く恒星の数より、遥かに多くの惑星が存在し、
その中に奇跡の生命達が幸福を、平和を望んでいた。
三人はリゲルを見上げていた。
その瞳は、誰もが引き付けられる宝石のように美しい緑だった。
「宇宙はいつ見ても綺麗だな。ちょっと外へ出てくる」
リゲルは外界と隔てている物がそこにあることを、意識していないかのような
足取りで歩いていき、そのまま宇宙空間に出て行った。
「!リゲル」
三人は、しばらく待つ事にした。リゲルのパワーが上がっているのが分かる。
周りに見える星の光が歪んでいるからだ。
「あれじゃ、近寄れないな」ノルドが溜息をついた。
「リゲルはコンタクトブースを出てきた時から少し変わった。何か強い意思を
持っている」ガッシュが言うとベガが聞いた。
「そうね感じるわ。どんなメッセージだったのかしら」
「すぐに出てきたし、メッセージも”そんな答えだったな”と言う曖昧な言い方だ」
「そうか。これからリゲルが、話してくれるかもしれないな」
ノルドがリゲルを呼んだ。
『リゲル〜いつまで待たせるんだ。しっかりパワー下げてからこいよ。
一般人の俺にゃお前のパワーはもう腹いっぱいだからな』
『ん、、、ノルド一般人って誰だよ?』
リゲルは大きく伸びをした。それはまるで宇宙を深呼吸したようにみえた。
リゲルは宇宙空間からス−ッと、展望ロビーへ入ってきてそのまま床に座った。
「腹いっぱいだって?遠慮深いな。このぐらいならOKしてもらえるか?」
大きな手を出した。
「触れなくても解る。非常にバランスの取れた安定感のある状態になった。
おや?!もしかするとこれは医長のか?素晴らしいなリゲル」
「ノルドは知っていたんだな。ここに座ってくれ。今日の埋め合わせだ」
リゲルのパワーが、彼らを優しく包み込んで、静かに空間に満たされていった。
「あぁ、何という、、、?!」
「そうだノルド。君のために外で自分の中の彼を思い出していた。彼が思い
出せば良いと言っていたからな」
「そうかありがとう。とても気持ち良いな。リゲルはいったい、、、」
「俺は彼よりはずっと理解できる存在と思っていたが、ここに来るまで自分を
閉ざして生きて来たから、まだ自分がよくわからない。
彼も自分を知ることだ言った。未来の平和に繋がって行く為の一員だという
自覚と覚悟は、ガッシュと一緒だ。皆、俺は不安な存在か?」
「いや、成長と飛躍の生命体かな、それがリゲルだと思っている。そういう受け
入れ方は彼が教えてくれたことだがな」
「ありがとう。これからは更にお互いに、飛躍し続けなければならないな」
ベガの薄紫の美しい目から、ひと筋涙がこぼれた。
リゲルは通常の状態に戻し、ベガの顔を覗き込むように身体を縮めた。
「ベガ少し長かったかな?ごめん」
ベガは頭を振って答えた。
「リゲルは元々彼と近い感覚を受ける不思議なパワーだけれど、一瞬彼が
戻ってきたのかと思った、、、。感動を持て余しているのだから、大丈夫よ」
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- 小説・文学
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 22
- 2008/03/10(月) 17:53:12
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 22
PT銀河にある、二つの恒星に美しく光る輪を持つ巨大な惑星が、宇宙空間に
現われた。
リゲルはランに会うために、彼の星の宇宙港に向かっていた。
『ラン、リゲルだ。どうしても君に会いたい。もうすぐ、そっちの宇宙港へ着く
予定だ。入港許可が欲しい』
しかし、ランからの返事は無かった。
「セントラル・シティのリゲルだ。入港許可を求める」
直接宇宙港に入港を申請した。
「リゲル様ですね。ラン様より伺っております。ゲート3にどうぞ」
「ちっ!聞こえてたってか」
「リゲル、ようこそ!」「こんにちは、リゲル」
宇宙港には、何度か来ているので皆歓待してくれた。
「ラン様が、お待ちです。どうぞこちらへ」
宇宙港の最上階の大きな部屋へ通された。
「リゲル、久しぶりです」
ランが別なドアから入ってきたが、その雰囲気は前と違っていた。
互いに、話したい事がたくさんあり過ぎ、しばし沈黙が続いた。
『ラン』
リゲルが呼びかけるとランが話し始めた。
「彼からすべて聴きました。リゲルにも同じ事を伝えたと」
「そうか、、、、、この星の人は、皆鋭いから、俺の感情が零れると困る。
外へ行かないか?」
「外?」
「大丈夫、ここから少し離れよう。それだけでここの人は分かってくれるだろ」
リゲルの作ったバリアで、瞬時に宇宙港から離れ
二つの恒星と、美しく光る輪を持つ惑星が見える所まで来た。
「リゲルすごいですね!信じられない
「ここから見ると本当に綺麗だろ?ランに見せたいと思った。彼の帰る星だ」
「、、、そうです。本当に美しい星です」
「喜んでもらえたかな。さぁ、心配かけないぐらいの距離に戻ろう」
「ありがとう。でも向こうでは、とっくにビックリしてますよ。」
「はははっ。そうだ!ラン、脅かしたい奴いるか?」
「えぇ?」
「そいつのいる所の窓に手を振ったら面白いかも!」
「そんなぁ。リゲル、危険だって出入り禁止になりますよ。ふふっ」
「そりゃまずい!」
「ラン、彼は、、、、、」
「私は、彼の言ったことをそのまま受け止めています。信じて私は行くしか
ありません」
「そうだな。彼は思い出せばいいと言った。分からない事だらけだが、彼の思いは
俺の中にもある」
「えぇ、リゲルが彼と来た時に、貴方の持つ特長はあまりに彼に近くて、
皆ビックリしたと同時に感動しました」
「彼の特長に近い?パワーが似ているものがあるとは言われたが、俺自身
彼が見せてくれるかけ離れた能力に、その度に驚いていたし、本来の彼は
まったく解ってないと思う」
「外に溢れてくるものも、少し似ているのですが星の者は判るんです」
「ランも、良く解らない事を言うんだな」
「私もですか?」
「彼の答えは、いつもわからん!」
「はははっ!それは私達も同じでしたよ」
「ラン、一緒に彼の仕事をやろう。それが言いたくて来たんだ」
「えぇ、知っています。貴方の役にたてと言われました。そして私にはランと
リゲルがいつも居てくれていたと」
「、、、、そうか。彼の置き土産のひとつだ、、、ちょっと目が回るかも知れないが」
『目が回る?』いつものリゲルとは、違う感じがした。
リゲルがランに触れた。その大きな美しい緑の目はジッとランを見ている。
「共に未来に、、、、、、、ラン、ありがとう」
リゲルの口から出たその言葉は、、、。
少しして最上階の部屋に戻っていた。
ランのブルーの目に涙が光っていた。
「ラン、大丈夫か?初めてなのに時間が長かったか」
「大丈夫です。彼はどこからでも、どんな形をとってでも、皆の望む所に行くと。
今、間違えなく、リゲルの一部に彼が、、、、」
「いや、それは違う。俺が感じた彼であって、彼自身ではないぞ」
「そうです。でも彼です。リゲルには置き土産をたくさんしたと」
「ランには、何でも伝えてあるんだな」
「私は知る必要があるからです。リゲルの事をもっと知りたいです」
「お互いな」
「帰って星の皆に、挨拶でもしなければならないだろう?」
「リゲルとシティへ行く事は、すでに長老達にも伝えて許可も頂いてます」
「返事が無いと思ったら、すべて済ませていたのか。家族は、、」
「いません。彼に助けられてそれ以来、ずっと彼と一緒でした」
「そうだったのか、すまなかった」
「いいえ。ゲート3の準備は完了しています。行きましょう」
宇宙港のスタッフからメッセージが入った。
「リゲル様、また是非おいでください。
ラン様、”お元気で。そして、いつでもリゲル様とお戻りください”と、
皆様からメッセージです。それではお気をつけて、よい旅を」
「私に何か、行き過ぎや勘違いがあるように思ったら、いつでも遠慮せずに
言ってください。私はこの星を出て、他所へ行った事がありません。いろいろ
教えて頂かないとならないと思いますが、どうぞよろしくお願い致します」
「ランの精神を護るのは、厄介かもしれない。慣れるまで我慢してもらうしか
ないな。相手が彼と違って、俺じゃ疲れるだろう、でも一緒に超えるしかないな
、、、、、彼を護れなかった分、ランを護る」
「ありがとう、、、でも私も同じ思いでいるのです。私はリゲルとはじめてあった
時から、彼と同じように信頼しています」
リゲルの瞳孔がクッと大きくなったように感じ、瞳は美しく輝いて見えた。
「あと3人、頼もしい仲間がいる、向こうに着いたら紹介しよう」
「聞いてます」
「OK。ラン、一つお願いがあるんだ」
「なんでしょうか?」
「俺は言葉使いが、おかしいらしい」
「えぇ、おかしいと言うより、乱暴なのでは。ふふっ」
「そうだ。だからその丁寧な言葉で話されるのが苦手だ。普通に喋ってくれよ」
ランは笑いながら言った。
「これが普通です」
「分かっている。だからお願いしているんだ」
「彼にも良くそう言われ、、言われたよ」
「そうだろー、そうそう!」
「ははっ」
「リゲルは、どこまでも人を楽しくさせ、その美しい緑の瞳は、安心を与える不思議だ」
「そりゃ、この巨体だからな。存在自体皆がビビルだろ、努力しているわけさ」
「、、、ビビルね。そうかもしれない。はははっ」
「おい!」
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- 小説・文学
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 23
- 2008/03/11(火) 08:20:27
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 23
セントラル・シティでは、緊張気味のランを、ボスや主だったメンバーと、
スタッフが出迎えてくれた.
「ようこそセントラル・シティへ。君のこれからの活躍を期待しています」
ボスが歓迎の挨拶をし、そこに参加したメンバーは順に簡単な自己紹介を
始めたが、彼の星から素晴らしい人材がきたとギャラリーがどんどん増えた。
リゲルはギャラリーの思考がランに負担をかけている始めている事に気が付き
途中でボスに予定変更を伝えた。
「まだチェックもすんでないので、またゆっくりと皆さんとコミュニケーションを
取って貰いましょう。皆さんも解散してください」
「さぁ、ここシティではメディカル・チェックを最初に受けることになっている、
ドクター・ノルドとチェックブースへ行こう」
リゲルがノルドを紹介した。
「はじめましてラン。かなり緊張を強いられているようだが、大丈夫かな?
シティは賑やか過ぎるからね」
「彼からドクター・ノルドが主治医をと聴いてました。星の者として心から感謝
致します」
「キランが医学生として来ているが、彼女はもう挨拶にきたかな」
「ドクター、彼女は、着いてすぐに挨拶がありましたが、ここには来ていません」
「今猛烈に勉強しているからな。ノルドも時間が空けば、必ず彼女について
教えているよ」
「ノルドが付きっきりで!それはりっぱな医者になれま、、」
「なれるなで良い。はははっ」リゲルは嬉しそうに笑った。
「リゲルと話す言葉の方が、よほど神経を使う、なぁ」
「そりゃ問題だな。そのうち俺達の会話に慣れればいいさ、話したいように話せ」
ランのメディカルチャックは特に問題はなかったが、テレパス特有の繊細さが
見られた。それよりも潜在パワーのポテンシャルは飛びぬけて高かった。
バイオ・エネルギーの値とは、まるでバランスが取れていない。
異常ともいえる数値であったことに、ノルドは注目した。
表に出てきていないが、とてつもない力を秘めている事がわかる。
「今日はこのシティのメインコントロールルームぐらいは行けるかな。皆君に
コンタクトしてくるぞ。疲れたら遠慮するな」
リゲルは、ランに知る必要のあることは、プライベート情報も遠慮せずに聴けと
言ってあったが、なかなか自分から聞いてこなかった。
皆にランを紹介しながら、独特の自然な会話で話しを引き出していく。皆がリゲル
を信頼している事が良く分かる。
ランも顔を少し引きつらせ驚いていた。
『リゲル良いのかな。来たばかりの私にまで何でもだよ』と
不安を伝えた。
「ランは彼の星から来た人だ。皆の彼に対する信頼でもあるんだよ。君の場合どうする
のか解らないが、適当に心を閉じていいんだぞ。彼は常時OFFだと言ってた」
リゲルは首を降って”俺らには理解不能だよ”と言った。
「少しビックリして、リゲルのおかげで大丈夫です。彼に対する信頼、そうだね」
その後メインコンピューターのコンタクトブースへ一緒に行った。
[お帰りなさいリゲル。そしてラン、セントラル・シティへようこそ。
貴方を歓迎いたします]
「ランの情報が入っているな。彼からメッセージがあるかもしれない。
俺は外で待っているよ」
「リゲル、ここに居てくれますか?」
「ん?良いよ。しかし狭いんだな、これが」
「本当だね、リゲル用に大きなブースが必要だ」
「面倒だから、メインコンピュータールームで直接コンタクト取るのがいいんだ
けれどな、あそこなら俺丁度いい」
「セキュリティーがOKするんですか?くくっ!」
[ランに、彼からメッセージをお預かりしております]
「やっぱりだ」リゲルはランの後ろから正面を見ていた。
・
[ラン、シティへようこそ。リゲルが迎えに行ってくれたのだな。
故郷とはだいぶ環境が違う慣れるまでかなり疲れるだろう。
これでもプライベートにはうるさく規制があるのだが、私とリゲルが頻繁に
規則違反したからね。
キランに会ったか?彼女と接触するといい。
他所の人々とのコミュニケーションを取るための対処法を少し伝えてある。
おそらく彼女は勉強に集中していて気がつかないだろうが触れれば変化する。
よき相談相手になってやって欲しい。ラン、キランの後に続く星の者達が、続々と
シティにやってくる事になるだろう。君達の経験こそが彼らの支えとなる。
ランは私と最も長い時間一緒にいた、誰よりも多くの影響を受けている。私はこの時
がきた事が嬉しい。ランは時を待っていただけだ。君もまた未来への素晴らしい生命
のつながりの一人なのだよ。これからランの実力は、爆発的に飛躍し磨かれていく
だろう。
リゲルは君と共にかけがえのない存在だ。この世界に彼を超える者はいないが共に
限りある命だ。護りあっていきなさい。ランにはそれができる。
星では私に対しての周りの思いもあったし、ランには時間が必要だった。
しかし私も、リゲルのように君を抱きしめて、君が受け入れられる限りの私の
能力を譲りたいと思っていたが、ただあまりに未成熟な状態でまだ危険だった。
ラン、君を抱いたのは君の親とリゲルだけではないのだよ。瀕死のランを抱き上げて
連れ出したのは救助隊ではなく、私だ。その時君のすべてを知り、それから共に
暮らす事にした。飛躍した君の素晴らしい能力で、多くの人が助かる事になるだろう。
ランは待っていますと言ったが、待っていたのは私の方なのだ。
今、すべてがいとおしくてたまらない。
ラン、リゲルと私の家に来るといい、そしていつかその先へと、そう思うだけで
私は嬉しいし、癒されていく思いがする。
私は幸せだ。君にそれを伝えたい。そして皆に伝えて欲しい]
・
「何故、突然。私達は貴方を必要と、、!!」ランの心が叫んでいた。
するとリゲルは、ランを後から静かに抱きしめた。
『ラン、すまない、、、、伝え、、、』
ランは一瞬ビクッ!としたが何度も頷き、震えながらそのまま声をころして
泣いていた。
それは僅かに数秒程度の事で、すぐにリゲルは元に戻ったように感じた。
リゲルは彼のメッセージを聴きながら、いつのまにか自分の中の彼を呼び
起こしていたのだった。
緑の美しい大きな瞳は、涙が溢れんばかりになって輝いていた。
「彼だ!彼の思いが伝わってきたんだ。ランが羨ましい。もっと早くに出会って
いたかった!」
「ありがとう。リゲルこそ素晴らしい!出会えたことに感謝します。今私は
彼を感じ、全宇宙に生命が開放されていくような幸福感で満たされました」
「ランの扉は開かれたようだね。時が来たら彼の家に一緒に行こう。
1回連れて行って貰っただけで、どうしたらいいか分からないが、一つ目標が
決まったな」
『開放されたと同時に、意味を理解したように感じました。経験を通して確実に
なっていくと。リゲルと一緒なら、すべて越えていける。よろしくお願いします』
ランが静かに笑ってリゲルに伝えた。
今までのランとは違う存在がそこにはいた。
「ランが一番多く彼の影響を受けているのだったな、、、凄い事になってきた。
さぁ次だ。キランに会いに行こう」
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- 小説・文学
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 24
- 2008/03/11(火) 18:30:54
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 24
2人でメディカルセンターの、ノルドの所にいるキランに会いに行った。
ノルドは人を会うと、体調を診る習慣があるがこんなに驚いた事は無かった。
メディカルチェックをしたばかりのランがリゲルと一緒に
部屋に入ってきた時には、エネルギーレベルも感覚も別人になっていた。
『リゲル、ランは大丈夫なのか?まるで別人だ』
『ランは彼とコンタクトをとって飛躍している』とリゲルは伝えた。
「キランに会いに来たんだ」
ノルドがキランは、ランの事が大変気になっていたようだが遠慮していたようだ
と教えてくれた。
キランはランが来た事で閉ざした心を、開き始めたように他のメンバーに見えた。
明るい女性に変化したのだ。
「キラン、はじめましてで良いのかな?どうぞよろしく」
「キランです。こちらこそどうぞよろしくお願い致します。こうしてちゃんと、
ご挨拶をするのは初めてです。でも一度、彼がお話になる時にお側にいらした、
ラン様を拝見しております。」
「話し?」
「えぇ、長老トゥー様の最長老就任式です。ドクターボォンが弟子の一人として
連れて行ってくださいました」
「そうだったの。キランここでラン様はおかしい、ランでいいよ。彼から君の事を
頼むと言われている。彼が外へ行く時に最後に会った星の人となったのだね」
「私など、とてもお会いできるようなものではないのに、シティへ来た事で
彼やランさ、、、に親しく御目にかかれるなんて思ってもいませんでした。
彼は医学全般に渡ってしっかり勉強しなさいと仰ってくださったので、
今がんばっております」
「そうだ、握手を。キランに触れろと言われていたのだ」
キランの手は少し震えていた。
「彼も握手を求めてくださって、、ラン様に触れるためだったのでしょうか?」
「ランでいい。キランに置き土産したのは、、、、くくっ、困ったな。
私達は外の人とコミュニケーションを取る事が下手だろう。だから対処法を
キランに伝えたと、それが”リゲルを見習え!“とは困ったな。はははっ!」
「ランも、たまに”くくっ”と笑うのだな。ドキッとするよ。キランはどう思う?」
リゲルはしゃがみこんでキランを見た。
「私がリゲルを見習うのですか?ちょっと、ふふっ」
「リゲルを見習えか、ははっ。今の勉強よりも遥かに難しい課題だな。キラン」
ノルドまで大笑いだ。
「はははっ!皆まだ俺を知らなさ過ぎると言っても、俺もよくわかってないが。
ところでキラン、ランは偉いのか?」
リゲルが笑いながら言った。
「偉くはないよ」
「ラン様は、いえ、ランは星の尊敬される長老のお一人です」
「!その若さで長老?」
「年齢は関係ないよ。尊敬に値する仕事をしなければならない職種の名前なんだ」
「おい、星を代表する役職についていて、よくシティにくる事が許されたな」
「彼の命だから、、私はそれを最優先にする職務という訳なんだ」
「お互い知らない事だらけだな。面倒だ。よかったら今、皆とまとめて
コミュニケーションを取ろう」
「リゲルらしいな」
「そういうのは、まずいか?」
「すぐにでも、最低限のそれぞれの事と、対処の仕方は知っておく必要が
あります。皆がよければ、、、」
ランは皆がよければ情報を知ることは、私には問題はありませんと言うつもり
だったが、コミュニケ-ションの必要を感じ遠慮した。
『皆と言葉を交わすことだ』とリゲルが伝えてきた。
「ノルドはOKだろ、ガッシュは、今シップでの訓練で外へ出ているから丁度いい、
皆でガッシュのところへいきなり行って、脅してやろう!」
リゲルはワクワクして外を見た。
「キラン、またあとで。いろいろと、ここの先輩として教えてもらいたい」
ノルドはいつものリゲルの乗りに呆れた。
「本当驚かすのが好きだな。間違って攻撃されたらどうするんだ?」
「平和主義者の集まりだ心配ない。それに俺をのばす事が出来る唯一の人は
留守にしているし、敵か味方か瞬時に判断できなくては、実践には使えない
だろう。どうせだから標的になってやってもいいがな、面白いぞ」
「おい!目的が違う。リゲルはガッシュが怒ると怖いの知らないだろう。
開きがかなりあるが間違えなくお前の次に怖いんだぞ。周りの影響を考えると
怒らせない方がいいと思えるだろう?」
ノルドがニヤニヤして言った。
リゲルの瞳の色がわずかに変化した。
「そうか、ガッシュは怖いか。しかし本当に恐いのは彼だ。
彼の場合悲しませない事だがな、、、。
一度コンタクトブースの前で、”知的生命が発生して以来、 あまりに多くの
悲惨な出来事が未だに続いている。
この悲惨な歴史ごと消してしまいたくなる事がある”と、寂しそうに言っていた。
俺は笑って”勘弁してくれ“と言ったが、深い悲しみに真実味があって、、、。
生まれて初めて恐いと感じたよ。我々はあまりに知らな過ぎた事を実感し、
宇宙に平和な歴史を作って行かなければならないと言う事を思い知らされた
瞬間だった。さぁ、行こうかガッシュのところへ。
じゃぁキラン、ありがとう。ランも慣れなくて疲れるだろうから、キランがフォロー
してくれるといいと思うよ」
リゲルは元の緑の美しい瞳でキランを見つめた。
キランは笑みを浮かべて頷いていたが、
リゲルの話しを聴き、表情の硬くなったランを見て笑いが消えた。
「ラン怖い顔をするな。キランが驚いている。我々一人一人の存在があまりに
大切だと言う事だ。キラン、共に成長しよう」
リゲルはキランを残して、宇宙空間へ飛んだ。
ガッシュは突然現れた彼等に
『今から行くと伝えてきた途端、皆といきなり訓練中の宇宙空間に出てくるか?
いつも突然だから、だいぶ驚かなくなったが訓練妨害で報告するぞ!』
と言いながらも、
「実践は訓練と違うという事を教えるいい機会になった」と笑っていた。
「ほらガッシュは、怒らなかったぞ。ノルド」
「何がほらだ。ガッシュじゃなくても報告する義務があるぞこれは。ははっ!」
「ガッシュ、今度標的になるってのは駄目かな。」
「ゲームじゃないんだ。まったく」
「面白いと思うがなぁ。じゃぁ、手っ取り早く情報交換だ」
それは一瞬の事だった。皆が情報として伝えようと思った事を、
瞬時にそれぞれに渡していた。
「おいリゲル、、、手っ取り早いのは確かだが」
「ランに最低限の事を知らせる必要があった、質問はこれからコミュニケーション
といこう。彼の多様な情報処理をもっとしっかり経験しておけば良かったと思うよ」
『ラン、いろいろ俺にも教えてくれよ』
リゲルは美しい緑の大きな目でランを見た。
「知る限りの事を伝えますが、いつでも質問は御自由にとは言いません。せめて
ノックぐらいはしてください」
「そりゃそうだな。はははっ」
「ラン、リゲルと付き合うには、”人を驚かす生命体”と覚えておくと、いいらしい」
「ガッシュ上手いこと言うな。でも彼ほどじゃない。度々目の前で桁違いに
驚かされたよ」
「いいや、リゲルも相当、桁違いだぜ」
「これからだ。強い意志でコントロールできる自分を作り上げていきたい。
皆もだぞ。ワクワクするな。さてラン、質問は?」
「すべて了解ました。今のところ質問はないです。皆さんの方からは?」
「すべて?、、すべてか。そう、特長の一つだったな。それにしても凄い速さで
飛躍し続けているな」
「もちろんすべてと言っても、提供された情報のすべてと言う事です。礼儀は
わきまえているつもりです。飛躍の速度、これでは歯痒い位です。どうしても
ブレーキがかかる。すべての、かせをはずして開放したらと思うけど」
「いつも礼儀の枠を越えていたのは俺だ。これからは必要な情報は、その場で
得てほしい」
「問題発言だな。はははっ!でも皆分かっている。それどころか、その事に
返って安心感を得ていたぐらいだ」
「私も同じでした」
「ラン」
ノルドが真剣な表情でランを見つめて言った。
「ブレーキがかかっているのか?危険だ。それに随ってゆっくりでいい。
ランに対する大変な期待と、その実力があることは分かっている。ここで仕事を
していくうちに、やらねばならない事と現実とに力がある分、
次第にプレッシャーが高くなっていく、彼でさえそうだった。
リゲルのフォローは肉体的な面だけでなく、精神面に安定と自信を与える。
その分、皆加速するのだ。リゲルもっとゆっくりだ、ランにあまり影響しすぎるな。
私達はランを護りたい。解ってくれるな」
リゲルは瞳の色を少し変化させながら、ノルドとランの瞳をジッと覗き込んで
『よく、わかった』と伝えた。
「生命は危険を察知すると防衛本能が働く。ランは異常なほど
バイオ・ポテンシャルが高い、いつかとてつもない力を発揮すると思っていたが、
彼とコンタクトをとって、いきなり急激な変化をし始めた。
ブレーキも彼の置き土産だと思う事だと思ったほうが良いぞ。
無理をすると、精神と肉体のバランスを崩してしまう。君の身体にどのように
影響しているのか。把握しておきたい」
「分かりました。私も知ってもらう必要がありますし、変化しつづけています」
「彼もリゲルも、医者として残念だが解る事の方が少ない存在だ。
ランもきっとそうだろう。しかし、私の役目だ」![]()
ジャンル:
- 小説・文学
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 25
- 2008/03/11(火) 21:00:13
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 25
ランの来たその夜、仕事が終ってから展望ロビーを貸切許可を得て、深夜遅くまで
リゲル・ノルド・ガッシュ・ベガと5人で、大いに情報の交流に盛り上がったが、
リゲルはノルドの忠告どおり、あえてランに影響をしないようにしていた。
ノルドが初日にしてはよく詰め込んだ疲れただろうと、ランを心配して休むように
言ったが問題が一つあった。
ランにはキランと同じ程度の部屋を用意してあったのだ。
彼らは大変に繊細な人種のため外部からの情報を遮断するように作られている。
しかしランには、リゲルや彼のプライベートルーム並みのものが、必要だろうという
事になった。
ボスは彼の部屋を暫くの間使ってもらえばと言っていたが、リゲルは、ランには
もう少し時間が必要だろうと思っていた。
「今日はゆっくり休んだ方がいい。俺の部屋でもよかったら、たぶん周りの影響は
受けないだろう」
「リゲルは多少寝なくっても大丈夫だしな。彼の部屋は逆で、周りがなるべく影響を
受けないために作ってあるんだ」ガッシュが呆れ気味に言った。
「いいえ用意してあった部屋でいいです」
「俺の部屋のコンディションは変更できる。君の星に近いものに調整して様子を
見よう」
「そうだな。今晩はその方がいいかもしれない。明日からはハードな毎日になるぞ。
もしイメージが強烈で眠れないようだったら、知らせてくれ」とノルドが、ランに言った。
「ありがとうドクター・ノルド。皆からの情報で、判断できるものがあるから大丈夫で
す。あまり過保護にしては、いい子に育ちませんよ。くくっ」
「過保護か!はははっ、さぁそろそろ休もう」ガッシュが立ち上がりながら言った。
ランは、リゲルの為の大きな部屋に入り、少なからず驚いていた。
「何んだこれは?と言う感じだろ。こんな事できるのは、彼だけさ」
「やっぱりそう。ここのシステムとかけ離れているものがあるよね。彼がUPした
メインコンピューターには、このプライベートルームの情報は?」
「あぁ、出ているだろうがスタッフは部屋どころじゃない状態だ。君の部屋に関しては
俺が手伝うよ。もう少し時間が必要だろうが、ランが彼の部屋でもいいならば別だ。
彼は喜ぶと思うがな」
「彼の部屋は、また全然違うものでしょう、、、」
「コンディションの変更ができるというより、彼以外の者が入る際には前でチェック
されその都度、変更されている。俺の部屋とはさらに別物だよ、ランがいい時に入
ろう。今日はここで我慢できるか?」
ランを優しく見つめる、緑の宝石のようなリゲルの目を見て言った。
「リゲルは私だけでなく、周りにずっと神経を使っているのが判る。それで疲れない
訳がない、リゲルも休まなくては」
「そういうところがランらしいのだな。君たちから見ると、俺の神経なんか太いのが
1本ですべて賄っているんだろうさ。俺は自分の星が一番気を使うところだったから、
今は伸び伸びし過ぎで少し周りに迷惑かけている。はははっ。
俺は適当にしているから心配はない。本当のところ俺は、何日間寝なくて大丈夫
かも分からないんだ」
「通常レベル内で処理できているわけなんだね。でも彼は休めと言ったでしょう」
「あぁ俺は大丈夫なのにな」
「ベストじゃないということかな」
「そういう事だな」
「リゲルは、彼の部屋で休む事はしないのですか?」
「君と行くまではね。眠れるか?あと僅かな時間だが」
リゲルのベッドはランにはあまりに大きい。巨人達のソファーは十分な大きさがあり、
リゲルは体にかける物を用意してくれた。
「これ薄いけど、温かいんだよ」
「ん、今日は本当にありがとうリゲル」
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- 小説・文学
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 26
- 2008/03/12(水) 00:00:21
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 26
ランは急速に変化しつづけていた。
神経を使って疲れていたようだったのも数日で、今では本来の人懐っこさで、
あちらこちらに顔を出しては声をかけている。
ブルーの髪の毛とブルーの瞳を持つ美しい若者は、あっという間にシティで
大変な人気となった。
シティの住人には、ランやキランに対して特に厳しくテレパシーによるコミュニケー
ションは禁じられ、直接会話のみとなったのも、かえって喜ばれたのかもしれない。
我々メンバーズに、元々緊急以外にテレパシーでダイレクトに伝えて来る者は
いなかったが、こちらの感度に問題があるのだ。
シティ内に飛び交う情報量は膨大で、それには個々で対処するしかなかった。
:
コントロール・ルームが「緊急災害救助の出動要請」を告げた。
メインコンピューターが<恒星ガイヤ第4惑星ユールン>に於いて大規模な地殻
変動を感知している。
惑星ユールンの出身者の3名と他のスタッフ25名と共に、リゲルたち5人も行く事に
なった。一人でも多くの生命を守る為に、皆が彼との約束を実行することになる。
リゲルは緊急と聞いた途端に変化を見せた。
それはまるで何かのスイッチが入ったようだった。
「シティでは最速でも惑星ユールンまで3D経ってしまう。我々は新しい彼のシップで
先にいくよ。ボス」
「新しいシップか、リゲルは行けるのだな。往復の5人の生命を守れるならOKだ」
「たぶん、しかしこれから行くところは地獄だ。議論している時間はない」
メインコンピューターが告げた。
[緊急時対応NO.1デッキに準備は出来ております]
「早速UP情報を確認できたな。よし、彼のシップで先に行っている」
リゲルはメイン・コントロールルームから、ガッシュ、ランと共にフッと消えた。
彼のシップに乗り込み、コントロールパネルの前にリゲルが座ったと同時に、
[緊急時対応モード選択。乗員メンバー確認。
リゲル・ラン・ベガ・ノルド・ガッシュ以上5名。モード3で惑星ユールンまで直行、
推定経過時間、1日となります。よろしいでしょうか?]
「モード1だと、どのくらいで着く?」
[モード1可能は現時点でリゲルのみです。モード2で経過時間5時間ほどで
着く事になりますが、他の4人に負担が大きく後の行動に問題がでます]
「俺がフォローする。モード2で行けるか?」
[わかりました。リゲルのフォローありで、モード2初めてです]
「?!俺のフォローもインプット済みか。初めてモード2じゃなくていい!急げ!」
静かだ。
浮遊感を体に感じた瞬間シティは目の前から消え、宇宙空間にいた。
「おい、初めてで分かるのか?」ドクター・ノルドは緊張していた。
「大丈夫だノルド。彼が我々に緊急時対応にと、デッキ1に残してくれたのだからな」
5人は暫く心を研ぎ澄ませて、この船と彼の心に思いを馳せていた。
「皆、大丈夫か?」
「リゲルのパワーの気持ち良さを堪能しているよ」
「リゲルは大丈夫なのですか?」ランは心配そうにリゲルを見ている。
「俺はどうという事はない、皆には少し長時間になるが」
「ん、リゲルのパワーの方が問題あるかもしれないな。4人とも気絶寸前でした
なんて事がないようにして貰いたいもんだ」ガッシュは片眉を上げて言った。
「ガッシュそれほど心配ない。それぞれに合わせてバランスを取っているつもりだ。
なんだったら一瞬外してみるか?」
「くくっ。それはまたの機会にしてください」ランは大きな二人の会話を聞いて笑った。
「だが着くまで様子見ながらだから、覚悟してくれ。はははっ!ノルド俺の把握して
いる皆の状態は問題あるか?」
リゲルは上からそれぞれの顔色を見た。
「今のところ、大変良好だな。ラン、もう少し、、」
「分かりました」
「ランは素直でよろしい。はははっ。リゲルの影響だな。気分がハイだ」
[リゲルフォロー・モード2 恒星ガイア系到達まで後15s。惑星ユールン到着まで後20s]
「何だもう着くのか?やけに早いな」
ノルドが驚いたと言うと、気丈な女性ベガが言った。
「待っているのは厳しい現実よ。ベストを尽くしましょうね」
「さすがベガだ。ユールンの宇宙港は今使えない状態だ。緊急対策本部へ直行する。
セントラル・シティに人材をよこした人物が待っているはずだ。では着くまでに
おおまかな現状を伝えたい。まだ余震で大きな揺れがきている。火山活動も
起きているがある程度予知していたらしく、多くの人が非難し助かっている。
問題は地震の方だな。着いたら惑星ユールンに聞いてみよう」
「惑星ユールンに?」ベガが疑問を投げた。
リゲルは頷くと
「直接大地にご機嫌伺いをしてみようと思う」
「リゲル、それなら私もしてみたいと思ったところです」
「ランもか。このぐらいにして置こうと言ってくれるといいがな」
[惑星ユールンから、緊急対策本部直行許可がでました]
船のコンピューターが告げた。
上空から見る、ユールンの都市の惨状は酷いものであった。
殆どの建物が崩壊して形を成していない。
山もあちこちで崩れ、大地は亀裂が走っていた。
「ひどいなぁ、これは、、、、」
ランは生存者の探査はじめたようだった。
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- 小説・文学
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 27
- 2008/03/12(水) 09:24:46
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 27
『セントラル・シティからですね。ありがとう。トリキアでお待ちしています』
強いテレパシーで伝えてきた。
「彼は我々の存在を知っている。このユールンの元首ガイアだ」
「えっ、元首か」ガッシュが言った。
「、、、、、、生存者が多数いる。間に合った」
ランはその悲惨さに眉をひそめていたが、酷く動揺する様子はなかった。
コンピュータは惑星ユールン到着と大気の状態を知らせた。
[惑星ユールンのトリキアに到着。大気の状態他それぞれのコントロール範囲内で、
生命維持に問題はありません]
惑星ユールンで一番被害が大きかったユールンだが、すでに緊急物資輸送のため
広い空間が用意されていた。
倒壊を免れたトリキア総合病院を対策本部としていた。
シップが着くと同時にガイヤが現れて出てくるのを待っていた。
「私はガイアと言います。驚きました。3・4Dは、かかるかと。ありがとうございます。
そちらでお世話になっている者より、皆さんの事はよくお聞きしており、大変心強く
思います。ご迷惑をおかけする事になりますが、お力をかしてください」
「はじめまして。ドクター・ノルドです。我々全員が、それぞれの形で負傷者の治療に
かかわる事ができます。早速お手伝いをさせていただきたいと、思っています。」
「ドクター・ノルド、早速この病院のスタッフには、貴方の指示に随うように伝えました
よろしくお願いします。誰か、、、」
ノルドはさっさと総合病院へ向かった。
「私が行きます。すでに生存者を多数確認しています」リゲルが言った。
この星の者では無いと思われるような巨体のガイヤは、さらに大きなリゲルを見上げた。
「助かります。私一人ではとても、、、」
「少し時間をいただけますか。先ず生存者の生命維持だけでもと思います」
ランは情報をガイアに伝えた。
「わかりました。お任せします」
「ありがとう、リゲル行こう」
ランとリゲルはトリキアの大地に触れていた。
リゲルは惑星ユールンを静める為に。
ランは上空で確認した他に、瓦礫の山、地下すべての崩壊の後にまだ生存している
人たちを探っていた。
「リゲル生存者がいる!手伝って」
「ん、わかった」
『ノルド、トリキアだけで生存者が5000人以上いる。近郊都市での重傷者もあわ
せると8000人は超えるぞ。病院の受け入れは大丈夫か』
リゲルはノルドにコンタクトを取った。
『生命に危険のないものは近郊都市の6に病院へ行ってもらう。病院の情報は
伝えたとおりだ。後はすべてここで見るしかない』
トリキア総合病院周辺の建物で使えるところは、すべて病院施設として使用する
手配が進んでいた。そこへ、リゲルとガッシュがそれぞれ数千人の人々を連れて来た。
彼らの生命をリゲルとランがフォローしていた。
ランは皆の能力すべてを感じながら負傷者の手当てをし、別なものへ彼自身の
ポテンシャルに見合ったものへと飛躍し続けていた。
『この人たちを、助けたい、、』ランのパワーがいきなり爆発した。
それはこのトリキアだけで無く周辺都市全体に広がった。
それはほんの一瞬だったがあのリゲルの巨体が揺らいだ。
「!リゲル!」ランが叫んだ。
「、、、、大丈夫だ。ラン、しかし彼のONより遥かにひどいぞ。何とかしろ」
リゲルは大きく呼吸し、緑の瞳の色は急激に変化していた。
「リゲルを、、、、」ランはリゲルの異変に動揺した。
「凄いな。俺はいいから早くパワーを調整しろ。せっかく大勢の人を今助けたのに
影響が出てくるぞ。ランそれはまだ危険だ、君に同調するものがある人間は引き
込まれるという事だ、、、ランは大丈夫なのか」
「はい。、、、申し訳ありませんでした。本当に大丈夫ですか?」
「こんな体験ははじめてだからな。後でゆっくり付き合うぞ、覚悟しとけ」
『今のはラン?リゲルか?すぐに、こっちへ来られるか』
総合病院のスタッフルームからノルドが呼んだ。
2人はすぐに飛んだ。
「ノルド、どうした?誰か同調して倒れ、、ガイア様?!」
ランの顔から血の気が引いたようだった。
「ラン?君だったのか。ガイアが、、。リゲル頼む」
ノルドがその時の事を伝えた。
「ガイアは大丈夫過労だ。少し休む時間が出来て返って良かった。安心しろ」
リゲルのパワーは、優しくガイアを包んでいた。
彼のスタッフや、病院関係者たちにその事が伝えられた。中には安心したのだろう、
涙が止まらない者がいた。
ガイアはこの惨劇に最大限の能力を発揮し多くの人々を救っていた。
すでに限界を超えていたのだ。
「ランありがとう、皆が助かった。素晴らしい能力だ。こんな事は彼以外にできる
ものはいないと、思っていたが、、、どうなっているんだ?」ノルドが驚いていた。
『ランは飛躍し続けている。今のは彼、同調するものを持っている人が引き込まれた。
ガイヤが同調するとは、、』
「他には?」
『ガイアとリゲル、、、ノルド達にも影響したと思います。始めてとはいえ本当に
大変なことをしてしまいました』
『俺は大丈夫だが、リゲルが引き込まれたのか!?』
ノルドは信じられないという顔をしてリゲルを見上げた。
『最低の初体験だな。ぐらっと来た。ランには俺から言って置いたからもう良いノルド。
もしかするとランはもう一人の俺のストッパーになるかもしれないな』
『リゲルが、、、』ノルドはリゲルが心配だった。
そしてランの事はほとんど解らないだけに不安が心に広がった。
『ノルド不安に思う必要は無い。それはランに負担をかける。引き込まれた本人が
言うんだから信じろ』リゲルの美しい目は優しい。
「あぁ、、ランすまない」ノルドが謝ると、ランは黙ってうなずいた。
「ガイヤの意識が戻る。ノルドしばらくランと、3人にしてもらってもいいかな」
「わかった。皆さん彼らに任せて大丈夫です。少しの間この部屋から出てください」
ノルドの指示に皆は随わざるを得なかった。
リゲルは大きな瞳を輝かせて、嬉しそうにガイアの目覚めを待っていた。
「ランが、ガイアの扉を開けたかもしれないな」
リゲルがそう言ったがランは黙っていた。
少しするとガイアの意識が戻って、事態が解ったようだった。
「随分無理をしていたようだが、気分はどうですか?」
リゲルなりに丁寧な言葉を使っている。
「突然ふらっとしてすみません。どのくらい?」
「50分程度です。私の不注意でした。申し訳ございません」
「良かった何時間も寝ているわけには行かない。ラン、ガイアで結構です」
この時ガイアは彼との昔の出会いと、リゲルとランに会うようにメッセージを貰って
いたが、この星から出られない立場になってしまったと伝えてきた。
それぞれの存在に改めて驚きと感動をした。
「後はドクターに任せて我々は仕事に戻ります。くれぐれも無理をしないようにして
ください。この星の人々には、どんな薬よりもガイヤの存在が大きい」
「私は、新連合政府の人々と仕事をしている。このユールンでは、あくまで一時的な
元首です。本来は第4惑星ガイヤの星王です」
「ガイヤ星王、そうでしたか。ユールンの人々とかなり違う。それで納得がいった」
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<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 28
- 2008/03/13(木) 17:15:21
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 28
ガイアは我々が来るまでの時間、あらゆる事をたった一人でこなしていた。
もちろん彼のスタッフは皆全力で事に当たっていたが、ほとんどが彼が
行った事の次の段階を引き受けるというのが実情だった。
ガイア自身は、それがどれほどの事かなど考える余裕もなかった。
ノルドが後を引き受けガイアを診たが、先ほどとは違う豊かに溢れてくる
パワーに驚いた。
「貴方はリゲルやランとも違う、素晴らしいパワーの持ち主なのですね。
まだ完全ではないのに」
「ありがとう。危機の時だけなんだよ。小さい時から何か危険な事がある
時だけ別人になるようです」
「他の方々から比べてバイオ・ポテンシャル、エネルギー共に飛びぬけ
て高いし、今は急激にリゲル達のように飛躍なさっているようです」
「彼らから情報を得て驚いています。どうやら、彼の置き土産をしたとい
うのは、これだったのかと、、、」
「やはりそうでしたか。貴方が自由のきく身でしたら、私達と共に宇宙の
為にご一緒できたのに」
「彼にもそう言われましたが、今はそういうわけにもいかない。いつか役
にたてるものならと思っています」
「そうですね。ではあまり無理はなさらないように。我々に何でも申し付け
ください」
「やらねばならぬ事が山積みだ、ありがとう。入院患者の方は?」
「ほとんどが退院できる状態になり、全スタッフ総出で、最終メディカル
チェックを行っている所です」
「さっきの事がそんなに、、、、ありがとう」
「人手が足りませんから私も仕事に戻ります。貴方がメディカルチェックの
場に居て頂けるだけでも、皆に励ましになるかと思いますが」
「もちろん、私も手伝います」
『リゲル、ランそっちはどうだ?シティの救助隊が到着するころには、
仕事がないな』
ノルドは、彼らのことが気になっていた。
『もう少し時間がかかります。リゲルが大地と対話しているところです』
『ラン、大丈夫か?突っ走って倒れるなよ』
『何もかも始めてで、迷惑をかけます。その時はよろしくお願いします』
『倒れないようによろしく頼みたいのはこっちだ。君達をフォローする事の
できる人は、今いないのだぞ』
『リゲルに何か変化はないか?』
『ノルドの言う意味での変化は、彼は表に出さないので私のできる形で、
フォローをしています』
『メディカル・センターに、我々が世話にというのは問題だぞとリゲルに
伝えてくれ』
ガッシュからノルドにコンタクトがあった。
『今のはリゲルか?凄いことになっているぞ。ベガがかなり参っている。
言う事を聞かないから、すぐ来てくれ』
少し離れたところにある建物に、運び込まれた多くの人々を、次々と
手当てしていった。
ノルドが、スタッフルームに入ったとたんに、ベガが怒鳴っていた。
「ベガ、それだけ怒鳴れるのなら、大丈夫だな」
「ガッシュ!ノルドまで呼んだの?もう大丈夫だといったでしょう!」
「まるでジャジャ馬娘だ。ノルド頼む」
「ジャジャ馬ですって無礼な。無理やり押さえつけて!」
「珍しく興奮しているね、疲れている証拠だろう。お許しください、お姫様。
ガッシュも私も、彼からベガを頼むと言われているのだよ」
ノルドは優しくそう言いながら彼女を診ていた。
「彼が、本当なのガッシュ?」
「本当だ。今まで俺が、人を無理やり押さえつけた事があるか?気絶さ
せた事はあるがな。はははっ」
「、、、、解ったわ」
「ガッシュそう言うことは、ベガには最初に言わないと逆鱗に触れる。
はははっ!ベガ、急にフラッと来たのか?ランのパワーに引き込まれた
のだな。ほぉ〜」
「ランに引き込まれたって?大丈夫なのか」
ガッシュがそれに驚いた。
ノルドは、そうらしいと言いながら
「興奮は収まったね。少し休めばいい。さっきのランのパワーは、近い
何かを持っている人が引き込まれたようだ。凄かったな。
おかげで仕事がいきなり減って助かったが、あれほどのパワー彼や
りゲル以外にできる者はいないと思っていた。彼とは、かなり違うがな」
「ノルドも、ばてているが、お前も引き込まれたのか?」
「あぁ、でもおかげでこうして起きてられる。ランがもう少し遅かったら、
私の方が先にダウンしていただろう。自分の為にも、全員にドクター
ストップをかけたいぐらいだ。4人の事は常に意識している。だいたい医者
に負担がかかるなど考えない連中だし、ばてて当たり前だな」
「リゲルとランは?」
「この惑星ユールンとお話しているそうだ」
ベガの診察が終わったノルドは、部屋の外で待機しているスタッフに、
5人に必要な栄養剤と薬を成分表を確認して頼んだ。
『ドクター・ノルド、この量は?』
『それでいいんだ。後で救助隊本隊が来たら、補充して置くようにする。
とんでもない大食いがいるんだ』
「俺がリゲルの所へ届けに行こう」
ノルドは頷くと
「彼らの前にいきなり出るわけには、いかないぞ」
「当たり前だ。さっきのパワーを知って、そんな奴はいない」
ガッシュはリゲルの所へ行ったが、その周辺は地響きと共に、とてつも
ないパワーで近寄れない状態だった。
リゲルは地面に手をついたまま、大きく何回か深呼吸をしていた。
ランはバリアーの中から心配そうに見ている。
少し待つ間にどんどん収束に向かっていき、反対にランの生命エネルギ
ーが周りに溢れてきていた。
ガッシュは、ノルドから預かった物をランの所へ飛ばした。
『ありがとう。、、、リゲル、ガッシュが、、、』
リゲルはうなずいて、物資の入った大きな箱を手に取り、ランに言った。
『ラン、もう良い下げろ。言っておく事がある。よく聴け』
リゲルは、緑の輝く大きな瞳を更に見開くようにランを覗き込んだ。
有無を言わせない迫力があった。
『ランのパワーは、凄いものになり多くの人を救った、そして今のフォロー
も凄い。だが、彼がランに私と共に護りあえといったが、それはその力を
本物にした時からだ。、、、解ったな』
『、、、、はい。でも』
ランが次の言葉をいかけたが、リゲルはそれをさえぎって話し出した。
『黙れ!ランは、飛躍しているというより加速し過ぎで暴走だ。すでに今
限界を超えている。それを俺がずっと支えていたのだぞ、今の俺には
疲れる。ランと俺は違う、覚えておけ!理解するだけでは不十分なんだ。
未来の為には時間と経験が必要だ。いいな』
『ノルドからだよ』
リゲルは箱を下に置いて、いきなりランの両腕をぐっとつかみフォローし
はじめた。ランは緊張の糸が切れたように震えていた。自分自身に強く
プレッシャーをかけていたのだ。
『ランの辛さは解っている。君を護りたい。君と共に彼との約束を果たし
たいんだ。ラン託された事が共に重いな。少し休め』
ランは、そのままリゲルの腕の中に倒れこんだ。
リゲルはまた大きく深呼吸をしていた。
『ガッシュ待たせたな。戻ろう。ユールンは安定した静かな惑星となって
くれた』
「俺はさっきのランのパワーと、今のリゲルのとてつもないパワーで、
結果として、、」
『逆にランが俺を抱いて連れ帰るか?ガッシュが、ランと俺をだったかも
しれないな。ランはいつか俺を止める事が、できるようになるかもしれな
いが、俺は死の瞬間まで進化し続ける生き物のようだ』
「何だ、他人の事のようだな」
『今の自分ではmとても信じられんが、彼が俺を超える者はいないと
言った、、、重いよ、ガッシュ』
「リゲルが少しでも軽くなれるものなら、俺が分けてもらいたいが違い
すぎる。いつまで経っても、共に苦労など出来ないな」
『いや、ガッシュの存在は、ランとは別な意味で、俺には大きい。ガッシュ
がそう言ってくれただけで、本当にうれしい』
ランを彼のシップに連れて行くと、ノルドを呼んだ。
「ランをフォローするなら、シップの方が都合がいいな」ノルドが言うと
「ノルドありがとう。ランに使わせて貰った。彼はプレッシャーが高すぎて
限界を超えている。少し休ませなければならない」
「やはり。ランも解っていたようだが、このような状態の中、何とかしたい
と思わない訳が無い。、、、少し厄介な状態のようだ時間がかかるな。
リゲルあの量は君を想定していたんだぞ。大丈夫か?」
「分かっているよ。2人でのびているわけには行かないだろう。自分にも
使ったさ」
ノルドは何を使ったか気になったが、それは、、、。
ノルドがシップ内の個室で生命維持装置のモニターの、セッティングを
しようとしてパネルに触れた途端、
[誰のですか?]
シップのコンピューターが、聞いてきた。
「ランだ」
[ランは、こちらに情報は少ないので、今の情報をお願いします]
「ノルド、俺がやる」
リゲルがパネルに触れてすぐに
[解りました。そのように対応します]と答えてきた。
ノルドが、ランのモニターを見ている。
その姿を見ながら、リゲルはガッシュに話しかけた。
『彼が、一人ではできることには限りがあると言っていたように、俺やラン
だけでは話にならない。もちろん他にも何人かいるだろうが、、、あまりに
少数だ。
俺の星の人たちをも超えているガッシュこそ、この宇宙の自然が生み
出す、頂点に位置する一人だと思う。先ず、可能性の高い人々から時間
をかけて育て訓練し、人材を増やして行けば、未来の希望は確かなもの
になっていくのだろう。
俺やランは、たぶん限りある生命として、単発的な存在だと思う。
ガッシュの存在に近い人々は、これからも未来につながって行けるもの
だと確信している』
リゲルは心の中をガッシュに伝えた。
「リゲル、、、、確かに重いな」
「そうだ、共に重い。ガッシュ」
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<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 29
- 2008/03/13(木) 17:50:21
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 29
惑星軌道上に、セントラル・シティの緊急救助隊が着いた時、ユールンの
人々は、ガイアを中心にして、すでに復興に燃えていた。
リゲル・ベガ・ノルド・ガッシュは、それぞれ別な地に立ち、土地の人々と
共に、このユールンの未来を語り希望を語って力強く働いていた。
ランの事がなければ、もう少しここに残って皆とこの星の為に働きたいと
思うほどだった。
ユールンの人々は、いつかシティへ行って、助けて頂いたお礼に、
この銀河の役にたちたいと口々に言った。
「私達は、ユールンの元首ガイアに是非来て頂きたいのです。
先ず一度おいでください」
ガイアは笑って頷いた。
「ありがたいお誘いです。復興がなって皆と共に行く事ができる日を楽し
みに、ここで働くことが今の私の仕事です。できればさらに多くの人材を
シティにと思っています。『テレパシーでのコミュニケーションでよければ、
いろいろそちらの
事を教えてもらいたい』
ここを出るに出られない、ガイアの頼みだった。
「シティとこのユールンでは、リゲルとラン以外には、あまりに遠すぎ残念
です」ガイヤが残念そうに言った。
「ノルド、俺が力を貸そうか?ガイアそれでもいいですか」
「皆さんは感度が遥かに良いから、ダイレクトに通じます。無理なようだっ
たら、リゲルに頼みます。ノルド、楽しみです。
それから、もちろん皆さんに同じ思いですが、ランには初めての事だった
と聞きましたので、あえてランに心からお礼を言いたい。惑星ユールンの
多くの人々を貴方が助けた。どうかランの第2の故郷と思っていつでも来
てほしい。40億の民が待ってますと伝えてください。
ランの意識が戻ったらすぐにも知らせてください。今皆さんと働ける事、
そのすべてが羨ましい。もし私にその時がきたなら、今のランと同じよう
に必死で、彼にそしてすべての生命に応えようとできうる限りの事をする
しか、自分の道はないと思うことでしょう」
「分かりました。お心使い痛みいります。ランには、どれほどそのお言葉
が嬉しい事でしょうか」ノルドが言った。
「無理やり起してでも聞かせたいなぁ。本当に喜ぶだろう」
リゲルは嬉しそうに美しい緑の目を輝かせていた。
するとガイヤはリゲルに
「なんと礼をいったら良いのか。貴方は惑星ユールンという星を救ったの
です。かけがえのない我々の大地の恩人です。
リゲルの存在は、彼の最大の置き土産なのでしょう。どれほどこの世界
の未来に対する、彼の思いが大きかったかと今思っています」
「ありがとう。私はいつでも彼の思いと共に、どこへでも行き、やるべき
事をやるだけです。でもユールンの人々とのこの数日の出来事は、
生涯忘れられない宝になりました」
リゲルは深々と頭を下げた。
「ガッシュ、ベガ、お二人の行った所では、大変な人気のようでしたが、
また是非彼らの為に、おいで願えないでしょうか?失礼ですが、
ガッシュは結婚しているのですか?我がユールンにも優れた女性がたく
さんいます。ガッシュは、異星人の私達が見ても本当に美しい。そして
不思議な魅力がある。必ずやさらに多くの人を率いていく方です」
「美しい?!この仕事をしているそうも行きません」
ガッシュは赤くなっていた。
「はははっ!美しいガッシュが赤くなるなよ」リゲルが大笑いをした。
「リゲル、頭の上から大声で笑うな!」
ガッシュがリゲルを見上げて怒鳴った。
「しょうがないだろ、でかいんだ。座ってこれだぜ。元首の前で横になって
話せというのかよ」
「大変知性的で魅力があり、その薄紫の瞳はなんとも人をひきつける。
きっと多くの人から慕われているのでしょうね。この星の者は貴女から
見てどうでしたか?」
ベガはガイヤの言葉にやや苦笑しながら言った。
「私は若い時からシティで訓練教官をしていて、どちらかというとあまり
近寄りたくない方の部類に入れられています。でもここの人達に触れて
得た物はたくさんあったと感謝しております。日常の中に皆さんが持って
いる、周りすべてに対する素朴な感謝の思いに、生き方の一つの真理
を教えていただいたようで感動いたしました」
「やはり聡明な方ですね。若い時から訓練教官とは?」
「はい。十分に若いです。でも訓練を受ける者が”こんな小娘とは”と言う
思いをぶつけて来るので、いつのまにか老けて見えるようになってしまっ
たようです。ふふふっ」
ベガが微笑むと周りは、ほぉ〜と見惚れた。
「そうですか。大変残念です。きっと本来の貴女ではないのでしょう。
このユールンでは、本来のベガであったのでしょうか?貴女を聡明で
素晴らしい女性であり、かわいい大事な妹、娘のように思っていたよう
です。また是非、妹として娘としてこのユールンにいらしてください」
「今まで、そのように言って頂いた事はありませんでした。本当に嬉しい
です。ありがとうございました」
ガイアは皆と心を通わせながら、セントラル・シティから来たメンバーに
礼を言い、シティで学んでいるこのユールンの民3人の挨拶を受けていた。
『セントラル・シティ学べる事を、羨ましくさえ思う。しっかり訓練をうけて
来なさい。そして望みの仕事につけるように努力してほしい。これから
このユールンから多くの人がシティに行く事になるだろう。君達はその者
たちの誇りとなるだろう。頑張りなさい』
ガイアはあえてこの星に、戻って復興の仕事をとは言わなかった。
未来の為にあらゆる手を打つ時だと心に決めていたからだ。
「私達はランを連れて一足先に帰ります。また必ず、その日が1日も早く
と願っています」
「私も心待ちしております。どうか、ランによろしく」
「ありがとうございました。すべて伝えます」![]()
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<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 30
- 2008/03/14(金) 09:18:49
<遥か時の流れ、一瞬を生きる生命としてここに> 30
惑星ユールンでの緊急事態に対処した五人は、ランをのせ先にシティに
戻る事になった。ノルドはランの様子を見に行き、
リゲルはコントロールパネルに、その大きな手を置いた。
[お疲れ様でした。それではモード選択はどうしますか?]
「宇宙空間はシティよりは静かだ。少しゆっくり帰ろうか。皆いいか?」
「あぁ、少しシップで休みを取るというのもいいな」
「そうね。皆、本当にお疲れ様でした。私もゆっくり行きたい」
全員が疲れていた。
彼がいなくなった今、いかに彼がすべてフォローしていたかを知り、
がむしゃらに限界まで頑張ったという感じがしていた。
共に、仕事をしていたつもりだったが、彼は我々がどのようにやっていくと
良いかを見せてくれていたのだ。
リゲルは、誰よりもそれを深く感じ、必死で少しでも彼に迫まろうとし、
ずっと自分を抑えて来ていた、ひたすら前に突き進んでいる。彼のいない
今皆を自分が護るしかない、その事しか頭に無かった。
自分がどのような状態になっているかと考える余裕も経験もなかった。
「適当でいいぞ」
[リゲル、適当はモード選択にはありません]
コントロールパネルがちかちか光って笑っている。
「ははっ、じゃ俺のフォローなしモードだ」
[リゲルのフォローがない?わかりました。モード3でセントラル・シティ
経過時間1日と360sです]
シップが僅かに振動し次の瞬間、惑星ユールンの軌道上に出た。そこに
はシティが待機していた。
[ユールン軌道上のシティに、先に戻る事を報告しておきました。
ご苦労様でした、お気をつけてと、メンバーより伝言がありました]
コントロールパネルが、チカチカ光って報告してきたと同時に
モード3に入った。
「ありがとう。さてと」リゲルは頭を下げて窮屈そうに奥に行った。
「ふふっ、貨物ぐらいのシップが欲しいだろ。ランはよく眠っている。楽しい
夢でも見ているのか、頬が動く事があるよ。リゲルずっとフォローしている
のだろう。大丈夫か?」
「ああ。ノルド代わろう。彼には伝えている事がある」
「?まだ無理だぞ」
「いや、いいんだ。ランはユールンの惨状・悲鳴によく耐えた。眠らせた
瞬間からランの傷だらけな精神の深海の底に、彼の思い、ガイアと惑星
ユールンの人々、そして俺達の思いを心の亀裂を癒し埋めつくして、
さらにその上を幾重にも網目のように折り重なるように、休みなく静かに
沈殿させ続けている。その網目からまた血を流す事はいくらでもあるだろ
うが、ランの未来の為に彼を護る為に繰り返し、伝え続けているのだ。
これから自身が作るだろうプレッシャーも、この深海の底で溶けていく。
これがランのプレッシャーとはならないよ心配ない。もっと深いところだ」
「リゲルは日に日に凄みを増してくるな。彼がシティを出てまだ僅かな日
が過ぎただけなのに」
ノルドはあらためて不思議な生命体を見るような目で、リゲルの美しい
緑色の大きい瞳を見つめた。
「ランがどれほど全速で突っ走って飛躍しても、追いつくことはない。
まだ俺を追っているからだ。でもランは、近い日に俺に迫るだろう。
そう思いたい。俺は彼を見つめている、彼に迫り成長したランを合わせ
たいと決めている。誰よりも早く誰よりも急いでいる」
「どんな肉体・精神も休養は必要だぞ。リゲルと言えども疲れているはず
だ。少しは休まなくては。君はどこで休息を取っているんだ?パワーを
放出するばかりで、どうなっている」
『ノルド、ありがとう。“飛躍・成長”と”暴走・破滅”。紙一重の崖っぷちを、
神経を張り詰めて、コントロールしながら息を止めて一気に走っている
そんな感じだ。確かに疲れている。でも静かな彼のシップの中で、こうし
てすでに休養中だ。ノルドも心身ともにかなり辛い状態を我慢している
医者の使命感でやっと支えている。皆で休もう。俺の心を少し開放し
伝えよう。彼はありとあらゆる場所や人に、思いを残してくれていた』
ノルドは厳しい表情に変わり、リゲルの瞳を覗き込んだが目を閉じ拒否
をした。ノルドは、溜息と共に伝えた。
『リゲルが一番危険だと言う事を忘れていた。君のパワーは必要以上な
魔力さえもあるのか?共に限りある時を生きる者だろう、違うのか?
永遠に息もせずに突っ走っていくのか、その先にいったい何がある?
君の後に誰が続く事ができるというのだ?彼の望みは、そんな事では
ないだろう。間違えなく今のままではリゲルが到達するところは
、、、そこにあるのは』
『ノルド!、、、ランの前だ』
リゲルは目を閉じたまま、ノルドの怒りを受け止めていたが、
『、、、皆が必死だな。今の話しは忘れてほしい。、、、二度と自分から
漏らす事は、な・い』と言い、大きく深呼吸をしてる。
『やはりリゲル辛そうだな。必要なものは?いまのはリゲルのクローズの
部分か、分かった。俺には君やランのように素晴らしい力はない。
何も出来ないがこれでも医者だ!それなのに君達を医者として命がけで
心配するぐらいしか出来ない。くそ!』
ノルドの唇は震えて、目は潤んでいた。
リゲルは目を開けると、美しい緑の瞳でノルドをジッと見つめたが
その長い手を伸ばすと額に触れて、
『シップに積み込んであるものを適当に使っているよ。ノルド本当に感謝
している。ノルドのストレスも限界だろう。休もう』
リゲルは個室の入口を指差した。
リゲルが心を開放しはじめた。優しく暖かくなんとも気持ちよいものに
包まれる。それでいて力強い生命は、大宇宙に広がり深く浸透し溶け込
んでいくような感覚に、ノルド・ガッシュ・ベガも涙が止まらなかった。
そしてランにも、静かに伝えられていた。
彼と6人で過したような、このシップでの1日は5人にとって、この上ない
休暇となった。
[セントラル・シティまで後30sです]
「今度から休暇はこれだな。ノルドもベガも顔色が良くなった。」ガッシュは
嬉しそうにいった。
『ランが目覚める』リゲルからだった。
「お〜!ラン、おはようって、まだかな」個
室の入口で3人が狭そうにくっ付いて、覗いている。
『ラン、君の目覚めを、待っている人が大勢いるぞ』
『リゲル、ずっと彼と話して、、、リゲルに伝えなくては』ランだった。
『ランにも伝える事がある』
ランが、眩しそうに目を開けたので、リゲルは照明の光度を下げた。
「ラン〜!お目覚めね。ご苦労様でした。皆、ランに伝えたい事が山のよ
うにあるのよ」
「ラン!どうだ気分は?」
リゲルは、口に指を当てた『静かに』。
緑に輝く瞳で、ランを覗き込んでガイアのメッセージを伝えた。
ランの目には涙が溢れてきていた。
「ランにガイアのメッセージを伝えた。ガイアにも彼が目覚めた事を伝えた
から、今コンタクトがある」
リゲルがランに触れて少しフォローしていた。
ランはとても嬉しそうだった。その頬には涙が行く筋も流れていた。
「ごめんなさい」
ベガは壁面のクローゼットの扉が開き、小さなタオルを出てきて、ランの
手元にタオルが置かれた。
「ベガ、ありがとう」それはランの声だった。
「ノルド・ガッシュ・リゲル、ありがとう」
ランは小さなタオルを目のところに押し当てた。
「はははっ!俺達はよく泣くなぁ。俺達も大泣きした。参ったなぁ、シティに
着いたら、皆に何かあったのかと言われてしまうぞ」
ガッシュも感動してしきりに涙を拭いている。
ベガは、小さなタオルをそれぞれに渡して、
「はい!これで泣くのはもうおしまいね、シティに着くもの。私凄い顔に
なっているわ」
「いや、ベガの涙ってチャーミングでビックリした」
ガッシュにしては、珍しい事を言ったので、皆、思わずガッシュを見た。
「なんだよ!」
「リゲル、少しだけいい?ランに伝えたい事が皆あるはずでしょ」
ランに握手を求めた。
ベガは素直に嬉しそうな顔で、輝いていた。明らかに興奮と感動で
いつもの冷静な彼女とは違ったが、皆にはとても可愛く思えた。
そうベガは、チャーミングになった。
次にガッシュが握手をして「ラン、これからもよろしくな」と言った。
「ガッシュ狭いから、向こうへ行きましょう」ベガはガッシュと出て行った。
「ノルド、あの時の事を後で教えてください」ランが手を出した。
「少しずつでいいと彼は言っていなかったか、どうだ?」
ノルドはランに触れて状態を診ている。
「ん、真剣な目で、ここまで来たいのならゆっくりだと言われました」
「そうだろう。まだ完全に覚醒していないようだが、暫くそのぐらいでいい。
なぁリゲル」
「暫くって?くくっ。わかりました」
[セントラル・シティ、NO.1デッキに到着しました。お疲れ様でした]
「ノルド悪いが、俺もランに伝えたい事がある。少し時間をくれ。
先に報告にいってくれれば、ありがいたいが、良いかな」
「OK、リゲル全部まとめて伝えろ。はははっ」
「そうだな」
ノルド達はシップから降りていった。
「俺達は、いつも伝えたい事で一杯だな。ラン」
リゲルはランの瞳を優しい目で覗いている。
「そうですね。今までに感じた事のない幸せです。リゲル、助けてくれて
ありがとう。早く、いや、ゆっくりとでも1日も早く、貴方共に走れるように
なりたい。そして貴方を癒す事のできる人となりたいです」
「ありがとう。ラン」
『彼は<リゲル、っくり来るんだ。ラン一人では無理だ>と言ってました』
「そうか、俺にもゆっくりと言ってたか。確かに息が切れ、、、。暫くランと、
ゆっくり歩く方がいいかもしれない」
「リゲル、私に付き合ってくれますか?」
「彼がそう言ったのだろう。逃げられないぞお互いにな。さぁ船を降りよう」
ノルドが伝えたのだろう。ボスと、キラン、メディカルセンターのスタッフが
待っていた。
クリーン・エアの洗浄通路から、皆の待っている所へランろ行った。
「ご苦労様でした。ユールンの元首ガイアから、感動的なメッセージが
来ていたよ。大変だったな」ボスはランに握手を求めたが、
リゲルが「ランも俺も共に少し」と言って止めたのには、
誰もが触れない方がいい、テンションなのだと思った。
「リゲルは惑星ユールンを黙らせたようだが、また飛躍したな。
報告は少し休んでからでいい。私からの指示で全員しっかりメディカル
チェックを受けてもらう。シティの、いやこの銀河最高、最強のメンバーだ、
ベストでいてもらわねば、ならないからな」
「ラン様お疲れ様でした。お留守のうちにドクター・ボォンに貴方の最初
のころからの情報を頂きました。急激に変化されていますが、少しでも
何か役にたてればと思い、でもプライベートな部分なのでまだ。
勝手に申し訳ございません」キランがランに報告していた。
「メディカルセンターへ移動します」スタッフが言った。
特別室に皆いた。
リゲルは、ランを静かにベッドの上に寝かせた。
「早かったな。わざわざここで全身チェックだそうだ。まだ皆、リゲルの
おかげで、かなり”ハイ”の状態だぞ」
と言いながら、ガッシュはランのところに来て
「ドクター・ノルド、もう暫く、ランは休んだ方が良いんだろ」
「そう、暫く我慢しろラン。リゲルも疲れるしな」
ランは黙ってリゲルを見つめていた。彼の変化に気がついていた。
「リゲルは顔色見るわけにもいかないしなぁ。どうなんだ?リゲルのパワ
ーは、モニターでは把握できんだろ」
ガッシュが、ノルドに聴いた。
「疲れていることは間違えない。リゲル、何か必要なものはないのか?」
「後で在庫が空にならない程度に必要なものを貰う。ちょっとテンションを
整えてきたいから、外へ行くがいいか?」
ボスが、いつになく厳しい口調で
「例外なく全員だ、君もチェックを受けなければならない。リゲル困った顔
するな」
リゲルは眉をピクッと動かした。
「まぁ、君はそんな事表には出さないだろうが心配している」
リゲルは大きな目でボスを見た。
『リゲルの事を、皆が心配しているのだよ。だから私に止めてくれと、
そんな力は無いがな』
「わかった。すぐ戻る、少し、、」リゲルは大きく呼吸をして、外へ飛んだ。
「リゲル!」
ランが起き上がって彼を追おうとしたが、ガッシュとノルドに押さえつけら
れてしまった。
「ラン、俺達3人はシップでの休息で、かなりベストに近い状態になった。
任せろ。リゲルをしっかり見ている」
『ボス、リゲルは今までと違ってます。問題が発生しているようです』
ノルドは、悔しそうに言った。
『リゲルが、、、』
『ノルド。急いで用意してもらいたい物があります。少しでも役に立つと
いいのですが』
ランが、ノルドにいくつかのことを頼んだ。
『ラン、これは、、、』ノルドは心を閉じて仕事にかかった。![]()
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